劇的な瞬間、画になる瞬間、そういったキラキラした日々への何となくの憧れというものを持って生きている人は多い、程度の差はあれど。ぼくもそうです。今回は夏のお話。

　先日、気分良く入浴していると何やら外が騒がしく、しばらく耳を傾けていました。どうやらそれは打ち上げ花火の音らしかったので急いで上がってタオル一枚でベランダに出たところ、とても大きな花火が打ち上がりました。続きを期待したのですが、最後の一発だったようでそれきり花火が打ち上ることはありませんでした。当時は少々物足りない気分でいたのですが、今になって思えば、充分劇的な瞬間でした。どこか別の角度から撮影して適当なbgmでもつけてしまえば、立派に夏の日常を切り取ったショートムービーの一部になりそうです。これに気付いてから、あれも、これも、という感じで”実は劇的だったが日常故に見逃していた瞬間”が沢山掘り起こされました。何か良い話。

　今年は非常に悲しい夏になりました。僕が奈良県で愛してやまないイベント「燈花会」が中止になりました。にくきコロナウイルスの仕業です。奈良公園内に敷かれた無数のキャンドルを、人込みから少し外れた暗闇の中のベンチからぼーっと見ている時間が何よりも好きで、何時までも見ていられるなぁと毎年。この風景を見ながら読む本は格別だろうなぁと常々思うのですが、キャンドルを魅せるために常夜灯は休んでおりますので、読書は不可能です。月の灯りじゃ本は読めない。そんな奈良県の夏の風物詩、コロナが終息した暁には是非訪れてください。悲しい話。

　〆に夏の曲貼って終わります。僕は趣味でボーカロイド曲を聞いております。近年、ボーカロイド人気が再燃し、新たなボカロpが多く出てきていることは大変嬉しいです。今年の夏曲はまだできってないでしょうから、昨年の夏曲で好きだったものにしました。

良いですね～あれだけボーカロイドの流れ作っといてなんですが歌唱者は人間です。作曲者がボカロpなので、セーフ。

まだまだ暑い夏が続きますが、演劇祭がんばるぞ～～～～～～～～～～～
タヌ