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詰問

殺してと、口からこぼれた嬌声は言わずもがな。お前へのとびっきりの殺意だよ。濁流に呑まれたあの子の顔を忘れてやしなくて? 誰もあの子の腕をとってあげないからすごく不思議そうだったわよ。幻を見るのはいい加減おやめなさい。ずっと立ってられなくなったらそろそろおうちに帰ればどお。

貴方のことを忘れたくない。
これは好きだから。はっきり言うわ。私はあなたが好き。忘れたくないの。お願い、お願い、私の頭の中で1度でいいから爆ぜてみて。そしたら絶対許してなんかあげないから。

悠々と過ぎ去っていく時間の砂を私はいつでも掴めない。それが悲しいことだったのかなんなのか、全て忘れてしまった。私全部忘れちゃうの。助けてちょうだい。燃える。燃える。燃える。燃える。あなたが、燃える。燃ゆる貴方は世界で1番美しい。鼻をかすめる甘い香り。貴方の香水大嫌い。

貴方の瞳を介した世界はどう見える? 私はどう見える? 貴方のことが知りたい。知りたい。知りたい。でも貴方は誰にも心を開かないから。開かない貴方が好きだから。だから涙が止まらないの。好きなの。好きなのよ。好きだから、貴方を、どうにかしちゃいたいの。
手を取って。私の。貴方と、春の嵐よりも遠い遠いずっと向こうに行きましょう。殺してなんて言わないから……。


文責山田世紀末

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