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トレードの大敵:正常性バイアスとは

正常性バイアスとは、自分にとって都合の悪い「異常」な状態を「正常」な状態だと認識することで強いストレスを感じないようにするバイアスのことを言います。

事例1:東日本大震災
地震発生直後のビッグデータによる人々の動線解析で、ある地域では地震直後にはほとんど動きがなく、多くの人々が実際に津波を目撃してから初めて避難行動に移り、結果、避難に遅れが生じたことが解明された。

事例2:アメリカ同時多発テロ
ワールド・トレード・センターの73階から逃げ出し、生還したエリア・セデノさんの話
『不思議なことに全然焦る気持ちが起こらなかった。ビルの揺れ方、音響からして本当は焦りまくっていいはずなのに、まるで意図的に自分の心が音をシャットアウトしてしまったようだった』

正常性バイアスは、日々の生活の中で生じる予期せぬ変化や新しい事象に心が過剰に反応して疲弊しないために、必要なはたらきと言われています。「まだ大丈夫だろう」「今回は大丈夫なはずだ」こういった思考が、損切りできない、ドカン負けに繋がる要因となります。

過去の研究では、実際に怖い経験をした人には正常性バイアスはかかりにくいとされています。常に大きな損失を出した時のことをイメージ考えながら、新たな経験を積み重ねていくことが、正常性バイアス克服の鍵となります。

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