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伝説巨神イデオン 各話感想 後編

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伝説巨神イデオン 各話感想 前編|暦|note

前編観終わった…真の最終回という劇場版の発動編も観ました。


第23話~第26話 植民星キャレルに着陸し補給要望→キッチキッチンと出会う→ゲル結界

新ボスキャラのダラム・ズバの初戦(多分)。植民星のキャレルにミサイルを撃ち込みまくっていきなり半壊させる無慈悲さは、やばい。こういうところを見るとバッフ・クランはまじで武闘派民族なんだなという感じがする。惑星一個程度の反撃じゃ絶対揺るがない戦力への自信が伝わってくる。し、実際終盤の規模と人材の厚さを見るとかなり軍事的に発展しているのだろう。

再登場したギジェがオールバックにして気合を入れて来ててウケる。
昔会社の先輩が部署の異動に伴って同じノリでオールバックにしてきたのを思い出した。

キッチ・キッチンという新しい女性キャラクターが出てくる。
名前がマジで適当だが、割と話に食い込んでくる。主人公の成長のために出てくる幸薄ヒロインという立ち位置なので、フォウ・ブラウンとかミハルとかに近いものを感じる。

放映当時の1980年からファッションの流行がたぶん一周しているので、キッチンのファッションも結構かわいい。ヒートテックみたいな感じでぴったりしているので、シルエットが強調されて大変セクシーである。
よく見ると、この作品はどのキャラクターもシルエットが執拗に丁寧に描写されているので作画以上にセクシーである。女性の乗組員などはシェリル以外体型が似てるが、骨格などかなり描き分けられている。
発動編のドバ総司令も、平手打ちした後に見事なボディバランスが露わになってたし、あれは正直必見だ。

キッチ・キッチン。ヘアアクセは養護できぬほどダサい…

ゲル結界という謎技術を搭載したロボットが出てきて、イデオンを寸前まで追い詰める。イデオンはバリアがすごいだけなので電流とかに対しては割と弱い。

ハルルなどは白兵戦とこういう搦め手こそイデオンの攻略法としていたが、まあ間違いない。
もし仮にイデオンにスパイを侵入させて、(避難民のフリをしたらたぶん簡単だ)乗組員がほぼ素人だということがバレていたら執拗に白兵戦を強いられて敗北していた可能性がある。
そう考えるとファーストのガンダムもランバ・ラル隊に白兵戦を持ち込まれてかなり危ないところまでいっていた。あの時はたまたまセイラさんが居たから助かったような感じだった。


第27話~第30話 グロリア→波動ガン、イデオンソード→ギジェ寝返り

地球から帰還拒否、そして地球から良心みたいな研究者がやってきて、シェリルを伴い月基地から新型スパコンでイデの解析を行うことになる。

地球軍側からしたら、謎の移民が謎の巨大ロボと武装戦艦を引っ提げてやってきたらホラーだろう。まあ…普通に考えて帰還拒否はやむない。ガンダムの時は途中で連邦軍から増強してもらってたが、やっぱり軍だからその辺はいい感じになってたんだろうと言わざるを得ない。
なんやねん第六文明人の遺跡って…どうみても救急車変形ロボじゃねえか!!

良心みたいな研究者が、ほんとに良心みたいなやつだったのでここにきてシェリルがメスの顔を見せ始めてウケた。
シェリルはこう見えて割と純粋で、初期からずっとわが身可愛さで行動している。寂しかったのだろう。第一話時点でも、仕事は教授と二人きりとかそういう感じでやってたっぽいし、ベスには笑われるしでこじらせてたんやろな…
目つきがやたら鋭くてヒステリックを感じさせるが、この頃からはかなり優しい貌になってくる。良かったよかった。

ギジェが捨て身の作戦でイデオンを奪取しようとするが、結局失敗して、ついに味方から見捨てられてソロシップに捕虜として匿われることになる。

ギジェはずっと最善の努力をしていたのに、なまじイデオンが強すぎるから失敗続きで可哀そうだ。
ソロシップに入った後もカララ同様スパイの疑いを掛けられ続けて不憫だ。ずっと不憫

そして、なんやかんやでイデオンガンとイデオンソードが出てくる。
続けざまに出てくるものだから、打ち切りの匂いを感じざるを得ない。39話構成と考えると終わりも近いので、まあやむなし。
どちらもまあ強い。イデオンガンはもはや説明不要。射程∞からの威力∞だ。イデオンソードは結構細いので当てるのが難しそうだ。

敵ボスのダラムと、コスモが決闘。
序盤にギジェと決闘した時は一方的だったが、相当善戦していて、コスモの戦闘センスが改めて感じられる。白兵戦能力なら天パを凌駕しているといっても過言ではない。

またサラっと肩部の表面で核爆弾が爆発したりしていたが、イデオンのバリアはマジで強すぎるので全然どうってことなかった。やばすぎやろ。


第31話~35話 敵ボスルクク、モエラ死亡、ワフト宙域でイデオンソード炸裂、地球分とバッフクラン結託

イデオンパイロットの”三人目”であるモエラが雑にフラグを建てて雑に死ぬ。
おい… イデオンは3人で操縦するロボットなのに、パイロットキャラが2人しか居ないので大体常に一人分余っているのだが、穴埋め要員としてモブが乗っている。モブなので日常パートではほぼ出番がなかったのだが、最期にドラマができて良かったね。この後の展開を考えると、ライバルキャラ(ギジェ)が三人目になる感じなのだがそのために殺されたのかと思うと恐ろしく不憫だ…
なお、モエラ死後、ギジェ登場前に謎のおっさんが搭乗していたこともあった(なかったかも)。大体の操縦はコスモがやっていて、二人目と三人目は補助武装のミサイル射撃照準要員のようなので、まあ正直だれでも良いんだろうなという感じはする。(しかもコスモも照準できるっぽいし、やばくなったらイデオン自身が自律行動し始めるのでもはや赤ちゃんを載せてた方が良いまである。)

地球軍があんまりにも有無を言わせない行動ばかりしてくるので、ソロシップ側も拒絶するようになった結果、地球軍とバッフクランが手を組んで襲ってくるというガチで恐怖の展開になる。子供向けのアニメの展開ではない…

更に恐ろしいのは、そんな全宇宙の戦力が敵対しているような状態でも全然やり合えるイデオンのちからで、でもその力もどうやら意思があって、別に自分らを味方しようとしてない感じであるところだ。

この頃には、もうソロシップの目標は、誰も居ない第三の星でこの乗組員でやっていこう、みたいな悲壮感しかないものなので無益な殺し合いが本当に何の益も生んでいなくて泣けてくる。

ここまでくると、流石にぎすぎすしていたソロシップの乗組員たちの間にも仲間意識が芽生えてきて、それなりに仲の良い感じになってくる。


第36話~第37話 さらばソロシップ→アジアンでアジアン軍裏切り

打ち切りが近いのでかなり濃密な話が多い。
イデの力はガチでやばすぎるので(解析の結果、本当に無限大のエネルギーを内包していることがわかった。無限ってやばすぎやろ。1000000000亥ボルトとかそういうレベルじゃないんだぞ。限りが無いということは本当に次元とか時空とかにがっつり干渉するレベルなんだぞ、というのが薄々乗組員にも理解されてきた)ので、もうソロシップ捨てます!!!!という感じになる。正しすぎる。

それを両軍側にも告知して、船内に大量の時限爆弾を仕掛けて放棄する。よし、じゃあ爆破を待つか…と思ったら、なんとそのギリギリのタイミングで地球軍が解除しに人員を送り込みまくって、うおおおおおしゃーない!!っつって残り3分で元ソロシップメンバー総出で爆弾解除に乗り出す。

でも残り3分なので、間に合わず爆発してしまう。(そりゃ無理だ。だだっ広い船内に何十個もあるんだから──)

あっ……オワタ(;´∀`) という感じになるも(ほんとに心臓止まりそうになる素晴らしい演出だった)、なんと、イデオンのバリアが船内に現出して、爆発を封じ込めてしまうのだ!!!

バリアってそんな、小回り効くのかい!って感じもあるし、イデがどうやら自己保存本能で活動しているようなので本当に破壊不能なんだなという絶望感もあるしで最悪な雰囲気になる。(しかも、自己保存のために他の知的生命体に保護させようとしており、そのために意図的に地球とバッフ・クランをぶつけていたことも明らかになる。つまり、もう心中も含めて逃れる術とか無いのだ。何たる強制赤ちゃん)


その後アジアンという星に行き、ソロシップは補給を受けようとするが、アジアンはまあ過去に自分らが半壊させたような感じの星なので、普通に裏切られて女性と子供クルー達が人質になり、ひとり犠牲になってしまう。

相当絶望的な戦争状態に直面し、クルーの死を目の前で何度も見させられたり、何なら殺しに加担させられたりしてて子供たちは可哀想だ。アーシュラあたりはなまじしっかりしている分、もう堅気として生きられなさそうだ。

結局、ベスとギジェが救出するが、二人とも本当に強くてかっこいい。もうハリー中尉が二人いるような感じだ。かっこいいのでクワトロ寄りのハリー中尉がとブライトさん寄りのハリー中尉が二人居ても全然良い。


第38話、最終話

イデはほんとに何でもエネルギーなので、もう転送、超言語テレパシー、電力転換、森の生成・運用、破壊、バリア、エンチャントなどなんでもできる。

エンチャントはひっそりチート機能で、ミサイルの推力を増加させてビームみたいにできる他、ただのレーダーを数百万光年レベルの超大範囲(別次元含む)にしたりもできる。この話では、この機能で宇宙の果てに居る敵の本拠地を普通に発見していたので、もうどうしようもない。

ただ、意思がある分不安定なのでバリアが不意に薄れたりするし、この話ではバリアが不意に薄れたせいでギジェの乗ってるメカのコックピットに穴が開いて風通し良くなってしまう。
ギジェのやばい!という感情に反応して、超特大イデオンソードが発動するのだが、あまりにも特大すぎて、星の反対側に居る艦隊を星を割りながらダイレクトアタックして、その余波でギジェが死んでしまう。

自律走行でこういうパイロット殺しみたいな挙動をするので、本当にイデオンは制御不能の力だ。


最終話では、イデの(メタ的に)最後のチャンスとして、子を宿したカララが敵司令のところに自動転送されるのだが、普通に決裂し、イデが発動して強制全滅EDになる。

これだけ39話もやってきて、その終わりが、残り2分での「その時だった…イデが発動したのは」ですよ。打ち切りにもほどがある。


と思いきや、劇場版の方で真EDがあるらしい。


真ED、劇場版「発動編」

追記が待たれる。

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