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【絵本紹介】 「フンころがさず」 奥深いメッセージと子供たちの感想

「フンころがさず」は、タイトルからして想像をかきたてる興味深い絵本です。物語の主人公は、なんと「フンコロガシ」そのまんまの名前です。この名前が物語の核心をなす重要な要素となります。フンコロガシは、自分の名前に不満を抱き、周りからも異様な存在として見られることに憤りを感じます。

そこでフンコロガシは、自分の名前を変えることを決意します。しかし、その名前の変更案は思いついたものの、なかなか良いものが見つかりません。

子供たちの感想が秀逸です
6年生「ふんころがさず」が、「みんな違ってみんないい」と似ていて、あなたはこれがあってあなた、という考えに納得しました。自分は、「いやだな」と思っても、別の人からすると、「それでこそ」となるとあらためて考えました。気持ちは違うということも大切だと知りました。

6年生 フンころがしのことを馬鹿にしたり、「なんだお前、変なやつ」と言ったりしてくるからといって、今の自分を変えないといけないわけじゃないし、他の人からしたら当たり前にしてないけどフンを転がすことが自分にとって普通なことだから周りの人が何を言ってもやりたいことをやればいいんだなと思った。でも自分のやりたいことをやればいいからと言って周りのことは考えなくていいわけではないから、周りのことも考えながらやりたいことをやればいいと思った。私は、本は面白かったり、難しかったり、怖かったりするだけと思っていたけど、しっかり意味があるのだなと思った。

6年生「フンころがさず」という話が1番印象に残った。キツツキと話しているところの、「木をつつくからこその僕」みたいな言葉が、誰かに変とか悪口とか言われても、自分にとって何が大切なのか、何が大好きなのかを考え、自分の好きなことを好きなだけやればいいということを大切にしていけばいいと自分は考えた。

6年生 よく感情的になる時があり、1つ1つのことで落ち込んでしまうけど、キツツキもいっていたように、自分を大切にするということにすごく心が動かされました。自分なりの特徴やすごいところなどは大切にしたいです。そんな風に考えることができたので、いいお話だと思いました。

5年生 「フンころがさず」では、自分の好きなことをしたら良いというキツツキの思いがとても伝わってきました。

5年生「フンころがさず」では、自分を大切にすることや、自分の好きなことを他人に左右されずに行うということが大切だと考えました。

4年生  最初は、生き物たちにバカにされフンコロガシと自信をもって言っていなかったけれど「フンを転がすから僕なんだ。」とキツツキが言ってくれたから「みんな違ってみんないい」をわたしも大切にしようと思います。

4年生 「フンころがさず」の本が周りの人たちに変だと思われてもキツツキと話して、好きなことをしていたからいい話だと思いました。

3年生 「フンころがさず」がまた見たいです。フンつり とか フンふんずけずとかいろいろなところがおもしろかった。 

2年生 「フンころがさず」 が心に残りました。なぜかというと歌が面白かったからです。

ユーモアを交えながらも深い洞察
フンコロガシはさまざまな試行錯誤の末、キツツキの助言を受けて元の名前に戻ります。しかし、変わったのは名前だけではありません。フンコロガシは自分を肯定し、受け入れることができる場所を見つけることができたのです。これは、読者にとっても重要なメッセージです。

「フンころがさず」は、子どもだけでなく大人にも価値のある絵本です。自分の居場所や個性を模索する過程で迷う人々に、新たな視点を与えてくれることでしょう。


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