関節運動から考える臨床で結果を出す理学療法

~理学療法評価から導き出す治療戦略~

宮澤 俊介

目次

はじめに
評価の意義
問診
姿勢観察および評価
触診および圧痛点
ROM評価
筋力評価(MMT)
整形外科的特殊テスト
動作分析
ケーススタディ
まとめ


はじめに 

臨床で結果を出すためには、正確で適切な評価を行い、その評価から適正な“治療戦 略”を立案することが重要であると筆者は考えている。 それでは理学療法士が行う理学療法評価としては、どのようなものを思いつくであろ うか。養成校で必ず学ぶもののうち重要であるとされるものは、問診、触診、関節可動 域テスト(以下、ROM評価)、徒手筋力検査(以下、MMT)、動作分析などが思いつ く。理学療法士が必ず経験する臨床実習においても、これらの評価結果から問題点を抽 出し、それに対する理学療法の方針をたて、ケースレポートにおいてはその考察を述べ ることになる。 

そのケースレポートの内容はどのようなものであるかというと、例えば、外傷、障 害、術後などの差はあるが、ROM制限があった場合には、その治療方針は、単純に ROM ex.やストレッチングとなってしまうケースが多々見受けられる。 臨床で理学療法評価を行い、その結果がそのまま“治療戦略”に結びつくという理学 療法士は少ないように感じる。ここでいう理学療法士の“治療戦略”とは、「ROM制限 があるから、ROM ex.を行う」という短絡的な過程ではない。例えば、手術後にROM 制限を生じている場合で考えてみる。この場合、その原因が単純に手術によるものだけ ではなく、手術による侵襲に対して生体の様々な反応が、ROM制限の原因になってい る。このため、その原因を追究していかなければ、本当の意味での理学療法における理 学療法評価を主体とした“治療戦略”を立案することができないと筆者は考えている。

 本稿では、実際の臨床で行っている筆者の理学療法評価を紹介する。そして、どのよ うに”治療戦略”を立案し、臨床での成果に結びつけるかを紙面の都合上簡単ではある が私見として述べたい。

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関節運動から考える臨床で結果を出す理学療法

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