【毎日更新】知らない子供を一日保護した話

昨今の幼児虐待のニュースを見ると毎回思い出す。今となっては後悔しかないのであるが、子供を一日保護したことがある。

今からもう10年以上前になる。僕は前職時代中々に帰りが遅かった。

毎朝7:30に家を出て、0時過ぎまで働き、家に着くのは1時~2時だった。

今思うと結構な生活。車通勤で、信号待ちで寝てしまい後ろで待ってる車に直接窓を叩かれて「大丈夫ですか。」と起こされるくらいだった。

そんな折、深夜1時過ぎに自宅近くのコンビニに行ったら少年が路地に座っていた。

明らかに異質であった。親でも待ってるのかと思ったが(それにしてもおかしいが)店内で買い物をしたが他の客もいなかったので、外の少年に「早く帰るんだぞ。」というようなことを言って一旦その場を去った。

しかし、やはり気になったので、2時頃に再度コンビニに行くと、まだ少年がいた。

9月後半で本格的な寒さではないが、少年は半袖半ズボンである。

これは一社会人として見過ごすわけには行かない。

色々話を聞くと、小学3年生で、父親と母親はあまり仲良くないらしい。

母親に夜出かけることはいったらしい。

しかもそれを母親はOKしたらしい。すでに僕の理解の範疇を超えていたのだが・・・

とにかく色々と事情があるらしいが、なんにしろこのまま放っておくわけにはいかない。

と、いうことで、自宅に連れていくことにした。

お腹が空いているか聞いたら、「うん。」とのことだったので適当に弁当も買って食べさせる。

 当時発売されたニュースーパーマリオブラザーズなどの話をして打ち解けた。深夜に放り出されているのにゲームの話は出来るのも良くわからない…

ご飯も食べ終わったことだし睡眠。

そして朝6時起床。少年を送らなければならないし、自分にも仕事があるから仕方がない。

すると、少年が1週間くらいこの部屋に泊まりたいという。 親もいい人なら泊まってもいいと言っていると。

さらに両親が出張で1週間くらいいないそうな・・・

打ち解けすぎである。

だが、なんとなくこの少年には虚言癖というか、そういうところがある。

とにかく、小学三年生に家出をさせるわけにもいかないので、車で送って家に帰らせたのだった。

今思えば、自分を守るための虚言癖だったのかもしれない。何にせよ、見かたによっては誘拐だし、一旦交番でも警察署でも連れていけば良かった。

今はもう20歳を超えているはず。元気でいてくれたらいいのだが。

とても悲しいことだけど今日も今どこかで虐待やネグレクトをされている子はいるだろう。他人だろうがなんだろうが周りの大人が何とかできるような社会であってほしいと思う。

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