根も葉もRumor 選抜メンバーについて(5)

根も葉もRumorの選抜メンバーを語る、第5弾です

【向井地美音 チームA /AKB48グループ総監督 15期】
『総監督への道』

AKBから離れてた数年間の前に、最後に認識してたメンバーだと思います
15期の大和田南那と向井地美音

チーム8はデビューしてたはずだけど、
誰一人知りませんでした

大和田南那、向井地美音、
三銃士と、大島涼花、高橋朱里

このあたりまでで止まってて、しかも、その時は誰が何期とかもよくわかってなかったと思います

思えば9期くらいまでは、全員の名前と何期生かを自然と全部知ってたのに、
その後くらいから、「若手」「次世代」という大雑把なくくりで、マジすかや有吉AKBとかで目立つメンバーくらいしかわからなくなり、そのメンバー同士の先輩後輩関係もわからなくなってました

後で調べたら、
12期は高橋朱里を含めてほぼ全員認識してたけど、
13期はほぼブラックボックス。大島涼花だけ知ってて、村山彩希も知りませんでした。
14期はさすがに三銃士は知ってて、15期は大和田南那と向井地美音。
あ、マジすかに出てたから谷口めぐも知ってました

で、ここまででストップ。

私のようにそんなコアじゃないファンの典型的な認識度合いなのではないでしょうか
それでも詳しかった方だとは思うけど、恋チュンの後、じわじわと人気が下がってって、山本彩や宮脇咲良といった支店メンバーがグループ全体の中心になっていく一方で、全盛期メンバーが1人2人と卒業していって、自然と関心が薄れてフェイドアウトしていきました

今思うと、すごい頻度でオーディションをしてたんだなと思います。
10期から15期あたりまで人数も多いし、AKBの特徴である「物語」を1人1人について追う余裕がなくなって

そのうち、NGT、STUと姉妹グループが増えていっただけじゃなく、バイトAKBとか、チーム8も当時はよくわかってなかったし、ペナントレースとかドラフトとか、なんか全体的にごちゃごちゃしてて

あと、兼任自体は悪いことではないと思います。例えば、初期に横山由依がNMBを兼任して山本彩や山田菜々と「太宰治を読んだか」という名曲を生み出したとか、成功例だと思う。最近のなぁちゃんのSTU兼任も本人にとってもグループにとってもよかったと思う。
ただ、その当時はとにかく兼任が多すぎて、おまけに移籍とかもあって。
もう誰がどこにいるのやら、よくわからなくて

こう書いてみて改めて感じるけど、運営もいろいろ試行錯誤してたんだろーなと思います。
この前柏木由紀の項で、「AKBとは物語である」と書きました。物語を生み出すための人工的装置が組閣や総選挙と。加えて言えば、リクエストアワーと研究生からの昇格。この辺までが「定番」の装置だったと思うのですが、じゃんけん大会あたりからいろいろ加わってって、メンバーの量という意味でも、いろんな企画という意味でも、兼任をはじめとするグループ間の交流という意味でも、過剰に混雑してて、受け止めきれない消化不良を起こしていたように思います

そうやって、AKB48グループが拡大し、いろんなことが混雑するのを整理してとりまとめる役割が、2012年に創設され、高橋みなみが初代としてついた「総監督」という役職だったと思います。
それまでも、たかみなはチームAのキャプテンだったり、キャプテン制がない頃も折井あゆみから引き継いで実質的リーダーの役割を果たしてはいました。
一番古いチームであるチームAのキャプテン=AKB48のリーダー

でも、総監督に指名されてから、AKB48のリーダーではなくて、48グループ全体のリーダーであろうと高橋みなみ自身は意識していたと思います

今でも妙に記憶に残ってるのは、AKBINGOのドッキリ企画で、たくさんのメンバーがいる収録で、ただの一般人がSKEの何期生とかいう設定で混じってて、たかみなに悩みを相談したら、まじめに答えてくれるのかってやつ。

「どしたー?」といういつもの感じから始まって、名前も知らないし、顔もみたことのないメンバー?の話を真摯に聞いて、アドバイスし、あの有名な「遊びな、遊びな」が生まれた回だと思います
関わりがあろうがなかろうが、48グループに属する全てのメンバーのメンタルは自分が支える、そんな覚悟を当たり前のように持っている、それが垣間見えた企画でした


そんな高橋みなみから、2代目横山由依を経て、3代目総監督になっていた向井地美音

認知してるメンバーの中で一番キャリアの浅いメンバーだったのに、AKBから離れてる数年の間にいつのまにかグループのトップに立っていました

AKBに出戻ったきっかけの一つである、ゆうなぁもぎおんチャンネルでみーおんの人柄を知るにつけ、すごくいい子だなと思いました

人との距離感の詰め方がすごくうまい。
同い年の先輩であるゆうなぁには完全にフラットな友達関係で

一つ年上の先輩である茂木さんには、むしろ逆に下に見てる感じがありありで
この4人の組み合わせの中で真面目ななぁちゃんだけがいまだに茂木さんに敬語なのと対照的
失礼というよりも、そういう感じがみーおんと茂木さんのガチな親友感を表しててよいです

他の先輩メンバーや後輩との絡み方も自然で、コンサートとかラジオとかの仕切り場面もそつがない。
AKBセンター試験1位が示すように、地頭が良いのだと思います

パフォーマンスも突出して凄いというわけではないけど、今回の最高難易度ダンスにもしっかりついていってる。努力の人。

顔もすごく可愛いと思う
しばらく見ないうちに大人になって、綺麗になって、特徴的な口も、文字通りのチャームポイントになってる

友達になりたいと思うタイプNo. 1です

リーダーとしても、今年の正月の書き初めで「大復活」と書いて、それが今グループ全体のテーマになっているように、目指すべきビジョンがちゃんとわかってる

ただ、、、

ここからは注文になってしまうのですが、
向井地美音はAKB48の監督ではありません  

AKB48グループの総監督です

しかも、総選挙のスピーチでアピールして自分で希望してなりました

でも、今のみーおんからは、総監督の「総」の字が残念ながら見えてこない。

今回のシングル自体がAKB単独なのは正解だと思います

でも、本店であるAKB48の大逆襲は、48グループ全体の問題でもあります

これまでのように姉妹グループから選抜メンバーに入ってもらって、握手会に参加してもらうことで売り上げに貢献してもらうという形ではなくて、

今こそみんなで48グループを盛り上げていく、そのために、総監督が先頭に立ってできることはいっぱいあるはず。

SNSだってそう。
一番単純に言えば、姉妹グループが根も葉もRumorのダンスをアップしてる動画に対して、ちゃんとリアクションするとか、ツイッターで引用するとか
それだけでもちょっとは違うはず

今まではコロナ禍がありました
でも、
根も葉もRumorの発売日からすぐに緊急事態宣言が明けて、都道府県をまたいだ往来も自由になって、時期的にもがむしゃらに全国を駆け回るチャンスが来ているのに

例えば、福岡や新潟や名古屋の姉妹グループの劇場の前座に総監督が出てって挨拶するとか、もちろん反感を感じる層もいるかもしれないけど、でも、圧倒的多数は得した気分になって、その中から本店のCDを買ってみようかなという人も少しはいると思う

そもそもAKBの中で都道府県代表のチーム8がいます
今、結構な数の県が不在だけど、それでもNGTやSTUを合わせると、9割方の都道府県をカバーしてる
完全に不在の宮城や岩手や福島だって、震災後の地道な活動をずーっと続けてきた地域です、歓迎されないわけがない。

さすがにCDの手売りとかは厳しいかもしれないけど、
例えば、テレビ局やラジオ局や有線やCDショップを回る、ダンス部のある高校を回る、
チーム8の都道府県代表や姉妹グループと一緒に、総監督が来れば、「この曲を絶対に広めてやる」という覚悟が伝わるのになーと思います
そして、できればそこに、田口愛佳や浅井七海や西川怜、次期総監督候補と呼ばれるメンバーも一緒に連れてって、姉妹グループとも交流して、AKB48グループの本当の強みはなんなのかや、AKB48グループを引っ張っていく覚悟を、肌で感じてもらう機会を作ってはと思います

AKBの強みってたくさんあると思う

そのうちの大きな一つは、
そうやって姉妹グループやチーム8を通じて、東京以外の地域に根を張っているということだと思う

日本だけでない、フィリピンや台湾や中国、インドネシア、タイ、ベトナム、インド

エンターテイメントの本場、韓国とも、IZ*ONEから戻った3人のうち2人が48グループに残ることを選んで、つながりができました

日本中、アジア中に仲間がいて、仲間を通じて様々な国や地域の多様な人達とつながりがある、これは他のグループには決してない、世界中のエンターテイメントを探してもない強みです

コロナ禍で東京一極集中が見直されたり、SDGsの流れからダイバーシティ&インクルージョンが叫ばりたりしています
握手券(お話会の権利)のためにCDの大量買いを促すのだけはSDGs的ではないけれど、
それを除けば、AKBグループのあり方はいろんな意味で未来を先取りしていました

今回の曲のダンスからは十分すぎるほどの気迫が伝わってきます
あとはそれに加えて「この曲を売ってやる」「たくさんの人に広めたい」という気迫を、
総監督が先頭に立って、グループ全体として見せてほしいなと思います

もうすぐ紅白の発表時期だけど、仮に紅白が復活してそれで満足してたら、たぶんAKBはもう一度落ちていきます

そうじゃなくて、本当の意味での「大復活」「大逆襲」を向井地美音のリーダーシップで進めてほしい

その時こそ、向井地美音が監督から総監督になって、次の世代にバトンを引き継ぐことができるようになるのだと思います

【岡部麟 チーム8/チームAキャプテン】
『新生AKBを創ったリーダー』

今年の成人式メンバーへのアンケートで「理想の大人メンバーランキング」で1位に選ばれたように、年下や後輩からの尊敬を多く集めるりんりん。
それは図らずも、自身が憧れていた小嶋陽菜の立場のようです
絵の才能があり、トークも演技もうまい。綺麗系の外見とキュートな声のギャップ。
最上位人気というわけではないけれど、確実に5指に入る人気

そんなにダンス巧者のイメージがないのも小嶋陽菜と一緒でしたが、でも、そこは今回の根も葉もRumorで覆りました。
プロのダンサーの方のリアクション動画でも褒められる、ダイナミックでキレキレな踊り

あと、これも小嶋陽菜と違うのは、岡部麟はわかりやすい立場として、リーダーの役割を担っていることです

チーム8では最年長者、ギャプテン制のないチーム8では実質的なリーダーです
そして、チームAのキャプテン

兼任先でのキャプテンという立場に最初は戸惑ったり、チームAキャプテンとして振る舞う場面でもついついチーム8愛が勝っちゃったりするのも、人間らしくて素敵だと思う。

今回の根も葉もRumor、準選抜の小田えりなを入れての選抜19人のうち

チーム8が8人
チームAが7人(兼任除き4人)
チーム4が4人(兼任除き3人)
チームBが4人(兼任除き3人)
チームKが3人(兼任除き1人)

という構成を見ると、岡部麟が率いるチーム8とチームAが突出して多いことがわかります。

キャプテンを実質的に2チーム兼任でやってて、しかもその2チームのメンバーで選抜の圧倒的多数を占める。

立場的には総監督である向井地美音に次ぐ立場、実質的には岡部麟こそが今のAKBの実質的なリーダーだと思います

マジすか学園でのヌル様の役がそれを象徴している。
革新派の華組から、生徒会に寝返って実力で生徒会長にまで上り詰めた役柄は、
チーム8という新参で別働隊の位置付けのチームから出発し、伝統ある王道チームのチームAのキャプテンになった岡部麟の歴史と重なります

岡部麟がキャプテンに指名された時の組閣の映像がYouTubeに残ってました

2017年12月だからもう4年にもなりますが、
当時のチーム8メンバー全員が兼任を命じられ、宮脇咲良をはじめとする他グループのメンバーがAKBとの兼任を解除、16期のうち山内瑞葵や浅井七海をはじめとする半分ほどが昇格、岡部麟に加えて、村山彩希や込山榛香が新たにキャプテンに

みんなそれぞれ驚き戸惑ってる様子がAKBらしいです

卒業を目前にした渡辺麻友も映ってて、
神7の最後の1人渡辺麻友の卒業、
そこから完全にAKBは低迷期に入るわけですが、
でも、今になって振り返ると、この時こそが今のAKB、新しいAKBの出発だったことがわかります

チーム8との融合、たぶん、その時は賛否両論あったと思いますが、
今この大逆襲をかけたシングルの選抜メンバーの大部分が、岡部麟が率いるチーム8とチームAであることを見ると、この雌伏の4年に向けた種蒔きは間違ってなかったと感じます

序列順に発表されたこの時の組閣、今振り返るといろんなことがわかります
今回の選抜メンバーの中では、岡田奈々、柏木由紀、向井地美音、横山由依といった面々は当然当時から序列上位でしたが、
倉野尾成美や本田仁美、何より久保怜音が当時から意外に序列が高かったこと
一方で、チーム8の横山結衣、大西桃香、チームAの千葉恵里もまだ序列は下位、特にチームAの西川怜、チームAとチーム8兼任の下尾みうがびっくりするほど序列が低かった。

約4年で、岡部麟がまとめていた2チームから大きく成長して選抜メンバーに入り、押しも押されもせぬ中心メンバーとして活躍するようになった、そのこと一つとっても、新しいAKBに対する岡部麟の功績は大きいことの証明だと思います

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