土屋大洋

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授兼総合政策学部教授

土屋大洋

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授兼総合政策学部教授

最近の記事

コールドメール

なぜか出版社から、アレックス・バナヤン(大田黒奉之訳)『サードドア—精神的資産のふやし方—』(東洋経済新報社)が送られてきた。ここしばらく精神的に疲弊するプロセスが続いていたので、他に読まなくてはいけないものを脇に置いて読み始めてしまった。 前半は要領の悪い学生の告白が続き、たいしておもしろくない。しかし、途中から必死にもがく筆者の挑戦に引き込まれていく。 キーワードは「コールドメール(cold mail)」だ。最初はよく分からなかったが、どうやら、セールスでかかってくる

    • 総合政策学部と環境情報学部

      慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)には総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部、大学院政策・メディア研究科、大学院健康マネジメント研究科の3学部2研究科が存在する。 このうち、最初にできた総合政策学部と環境情報学部は「双子の学部」といわれることが多い。本来、この二つが狙うところは全く違うはずなのだが、カリキュラムは相互乗り入れしている部分が大きく、どちらの学部にいてもほぼ同じ内容の授業が受けられる。そのため、入り口は別でも、中に入るとほとんど同じという印象を持たれて

      • 連続飲酒

        生まれて初めて12日間連続飲酒をした。7月2日夜から7月13日夜まで。毎日の酒量はたいしたことがない。一番飲んだ時でも、中ジョッキを2杯ぐらい。 しかし、とにかくひどい12日間。やむにやまれぬ理由で、毎日飲んでいたのだが、振り返ってみて最悪だったのは、睡眠が十分に取れていないということ。私の場合は飲酒した翌日は目が覚めるのが早い。トイレのために起きてしまうこともあるし、喉が渇いてしまうこともある。 7月9日(火)は2件はしごだった。1件目では飲んだが、2件目ではノンアルコ

        • 博士論文最終試験

          大学院生の博士論文の最終試験を行った。自分が試験を受けるチャンスは人生に普通は一度しかない。二つ、三つと博士号が欲しい人もいるかもしれないが、そのためのプロセスにかかる時間と手間とお金を考えたら少数派だろう。しかし、大学教員という立場だと、大学院生たちの試験に立ち会うチャンスが何度もある。 博士論文はオリジナリティが求められるから、それぞれ個性がある。今日の大学院生は在学期限に近づいてきていて、私の所属する研究科のルールではもうかなりやばい状況だ。しかし、今日はかなり筋の通

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