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棚田と曼珠沙華の時間

何とか原稿を進めたくて、先日コワーキングスペースを訪れた。
たまたまそのほど近くに棚田があることに気がついた。
幸いにして原稿が少し進み、気分転換に出かけるとそこには美しい景色が広がっていた。

金色に輝く稲穂を涼しく少し乾いた風が吹き抜けていく。
傍には曼珠沙華が咲いている。
あまりの風景に心を奪われ、時が過ぎるのを忘れてしまった。

時は過ぎれば、それは過去になり、今の世界からは失われる。それは世界の避けがたい真理である。
だが、その時は、その時であったこと、そしてその時はその時として過去において失われない。
その時と私が交差したことを私はきっと覚えているだろう。


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