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シネマトグラファー小林基己の「予定調和の足音」

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ムービーカメラマン小林基己が、映画やドラマを見て気づいた感想、また自作についてのライナーノート的なものを書き連ねていくマガジン。撮影技術に関しても公開していきます。不定期更新です。
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2019年5月の記事一覧

Netflix「ラブ、デス&ロボット」が実験する、映像技術の可能性。

Netflixで2019年3月に配信開始した「ラブ、デス&ロボット」。デビッド・フィンチャーと「デッド・プール」のティム・ミラーがエクゼクティブ・プロデューサーを勤める8分から17分という短篇18本で構成されるCGアニメーションオムニバスである。 「ラブ、デス&ロボット」のタイトルが表すとおり愛と死と死を超越した物をテーマにしつつ、性的描写と残虐描写が過激な事で注目を集めている。しかし、それより注目に値するのは、この18本、それぞれの表現方法の多様さだろう。 基本的には3D