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シネマトグラファー小林基己の「予定調和の足音」

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ムービーカメラマン小林基己が、映画やドラマを見て気づいた感想、また自作についてのライナーノート的なものを書き連ねていくマガジン。撮影技術に関しても公開していきます。不定期更新です。
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2021年11月の記事一覧

バーチャルプロダクションとは?その3 InterBEE2021に見たLED ICVFXの現状

前回、殆どのVirtualProductionのシステムのプラットフォームはUnrealEngineが担っているという事を書きました。それで次回はLED ICVFXの要となるLEDディスプレイについて書きます。と、明言したのですが。。。しかし、InterBEE2021の初日に行って、バーチャルプロダクション関連で数社出展していたので、そこを今、旬なうちにレポートしておかないと!と思い、バーチャルプロダクションの側面から見たInterBEE2021という趣向にしたいと思います。

バーチャルプロダクションとは?その2全てはUnrealEngineに集約される。

前回でLED ICVFXっていうものがどんなものか雰囲気だけでも掴んでもらえたかと思います。 このInCameraVFXという技術。このシステムの基盤となっているアプリケーションがEpicGamesのUnrealEngineなのです。聞いたことある人も多いかと思いますがUNTYと並ぶ2大ゲームエンジンで同社の「フォートナイト」はもちろんのこと、「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」「ストリートファイター」そして、なんと「電車でGO!!」みたいなものまで数限りない多く

バーチャルプロダクションとは? 自分がLED ICVFXの撮影を通して実感した「映像の未来」

最近、動画の世界で耳にするようになったバーチャルプロダクションという言葉。 自分もPronewsの「Virtual Production Field Guide」というシリーズの取材で2021年の初めから、様々なスタジオや撮影現場を取材させてもらって、ここ半年でシーズン4まで続き20本以上の記事を発表しています。 もともとは「シネマトグラファー小林基己の視点」第1弾として2020年10月にCanonのボリュメトリックスタジオを取材をして、第2弾をLEDを使ったInCamer