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【中路の中身 #002】ACID pro8が出るって?2018年だよ!?同窓会か!?

おはよー!中路もとめです。
先週はバーチャルユーチューバーの記事がトンデモ跳ねまして、
本当読んでいただきありがとうございます。

本来は中路の中身の記事として書こうと思っていたのですが、情熱が爆発して長くなってきたので、あれは別記事として書いていこうと思います。

そんなわけで改めて二回目となる今回はDTMの相棒、DAWについてのお話

知らない方に説明するとDAWとはデジタル・オーディオ・ワークステーションの略で、楽曲制作に必要な録音や音声編集、MIDIの打ち込みによる編曲、ミキシングと書き出しなど、音楽制作に必要な作業を行えるソフトウェアのことを指します。各社からいろいろなDAWが出ていますが、ほとんどがほぼ出来ることは同じで、それぞれ音のクセや内蔵プラグインによって得意なジャンルが違います。
有名なところはプロにもユーザーの多いCubaseや、ダンスミュージックプロデューサーに多いFL STUDIOなどでしょうか。それぞれ独自に効率化されているためそれぞれ操作方法に違いがあり、作曲者の手足となるものなので、買った後は長い年月をともに過ごす相棒となる大事なツールです。

各所で話したり書いたりしているのですが、自分は2008年より使用していたDAW、ACID pro 7から2016年にStudio One 3に乗り換えました。
これにはハードディスクの故障や打ち込み主体の制作スタイルに切り替えたことなどありましたが、なにより2008年にアップグレードされてから一切発展がなかったことが原因として挙げられます。
つまるところ、バグ修正などを覗きACIDは10年間アップグレードの気配さえなかったのです。
そんな中先日目を疑う情報が。

ACIDが10年近くぶりにバージョンアップ告知だってさ!!!!!

マジかよ!!!!!!!!!!!!!?????????

とんでもない遅さではありますが、いかんせん今の相棒Studio Oneよりも長い期間をともにしていますし、操作性には気に入ってる部分も多かったので、数年前に手紙が途絶えた幼馴染と10年ぶりに再会したような感動があります。そんなわけで今回は愛と期待を込めて「ACIDのここがダメ」という点をアップデート予定の告知と併せてご紹介していきます。

■インターフェースがダサい
みてみてこれ!
フリーウェアみたいでしょ!フルプライスで五万円するんだぜ!!!
2008年段階だとウィンドウズはまだXPが主流でしたが、DAWに関してはCubaseやlive、SONARは独自のビジュアルを持っており、ブラウザベースの「制作ツールに余計な飾りなど無駄」といわんばかりの男らしい作りはpro7になっても譲りませんでした。

個人的にDTMって自分のモチベーション維持も大事な要素だと思うので、そういった意味では全くACIDに触れてきていない人はこれを見て買う気失せるよな、と思っていました。
ACID pro8ではこれが完全リニューアル! インスピレーションを得るのに最適な状態になってるらしいです!
遅い!!!!!!!!

■最新の重いプラグインはまともに動かない
(これはACIDというよりも更新が無かったせいですが……)
VSTプラグインとはDAWを箱としたら、その中にいれて使用するツールみたいなもので、初期から内蔵されているシンセサイザーやエフェクターでないものを指します。これはどのDAWでも基本的には使用できるもので、例えば有名なNI社のシンセ「Massive」など、DAW側から読み込んで使用します。
しかし、「どのDAWでも使用できる」ということはつまり、「常に世間の最新アップデートに併せて要求スペックが向上する」ことを示しており、DAW側との相性も最新バージョンにあわせて作られています。

つまりいくつかのDAWが2015年にアップグレードしたらそれで快適に動く前提で機能が作られていくのが普通。取り残されたDAWは相性問題もあり「なんかかろうじて動いてるな」みたいな状態になることが多いです。
ACIDはそれが10年蓄積した結果、「起動すると落ちるプラグイン」がいくつかあります。

ACID pro8は正当な完全アップグレード!!!
きっと最新プラグインもサクサクだ!!!!!!
遅い!!!!!!!!

■64bit非対応、サイドチェインなどのMIDIトリガー機能付きVST非対応
ACID最大の弱点にして、進化の止まったDAWの宿命。


ACID pro7の段階で32bitDAWであり、64bit版がリリースされることはありませんでした。
また、「MIDI入力やオーディオインプットによって挙動を操作するプラグイン」は事実上使用不可で、キックに合わせてブワブワ言わせたりする場合はボリュームオートメーションやプラグイン自体に連結機能があるものしか使用できませんでした。
ヤスタカごっこが大好きな自分は「ピッチ補正とオートチューンはCubaseでかけてサイドチェインはオートメーションで書く」という今思えば狂気としか思えない面倒臭さでこれらに対応しており、毎年「アプデはまだか」と枕を濡らしていました。
ACID pro8はVST3(最新の形式)にも対応!!!
おそらくトリガーも出来る!!!!!
遅い!!!!!!!!

■現状発表されている内容が、新しい魅力ゼロ

柔軟な波形編集の祖であるとも言われるACIDですが、その最大の魅力は圧倒的な波形編集特化の操作性です。
ショートカットはSボタンでオーディオのカット、一度空のトラックに貼ったオーディオは、記憶してmidiノートみたいにクリック一つでペタペタ貼ることができます。

プラスを押せばピッチがアップ、マイナスでダウン、上下したピッチは波形に+1、-2など表示されるため視認性は良好、素材をコラージュしての加工やボーカルカットアップ、ドラムライン作りにはサンプラーなど必要ありません。それほどに直感的です。今のDAW標準装備のショートカットでタイムストレッチする機能はありません。今のDAW標準装備のショートカットでタイムストレッチする機能はありません!!!!!!!!

ですが現状告知されている新要素には「こういう機能がついて超便利になるぜ!」的なものはなく、現在のDAWのスタンダード、つまり「普通になったぜ!」というのを声高にプッシュしています。

新しいプラグインとかループ素材をいっぱいつけるらしいんですが、pro7では「クソしょぼいサンプラーとペラいアンプシミュレーターと頭のおかしいディレイ」をつけて内蔵プラグインは一切なしだった「己の肉体を信じろ。装備は竹槍だ。あとは現地調達」をメインスタイルとするACIDがくれるものなのでまったく信用できません。

個人的にACIDにはこれまでの機能そのままに、MIDI機能の強化と波形をより便利に扱えるプラグインを内蔵して欲しいのですが、基本が肉体言語スタイルなので、どこまで今のDAW事情に対抗して作ってくれるのか期待と同時に不安がすごいです。あとショートカットでタイムストレッチできるようにして


■同窓会DAWになりそうだけど、でも、すごく期待してる。
ACIDを使っている。というと「昔使ってた」「歌い手の頃フリー版使ってた」「FLのおまけでついてた」「あれはDAWじゃないwwwwwwwwwww」などなど、なんだかんだ同世代には出会う機会が多かったソフトだと思います。
自分ももともとは下位版のACID MUSIC STUDIOを録音用に買ったことが始まりでした。

素材を並べてパズルのように遊ぶことから始まり、曲を作れる楽しさを知り、MIDIの打ち込みを始めてフリープラグインを使うようになり、MIDIキーボードを買い、その扱いやすさのお陰で自分は曲作りを始めることが出来たと言っても過言ではありません。

作曲活動の最初のハードルはDAWを起動した瞬間の「まず何をすればいいの?」という感覚だと思います。
そういう意味では後の作風やアイディアになるきっかけをくれたACIDは自分にとって恩師であり、出会いでした。

Studio Oneは魅力的なプラグイン、圧倒的な音像の立体感を持っている素晴らしいDAWだと思います。
やっと慣れてきた新しい相棒から離れることはおそらくないけれど、ACIDはずっと使い続けてきたDAWです。 pro 8はその待ち望んできた最新版。DTMを始めた最初の気持ちにまたさせてもらえることを期待して、リリースを待ってみようと思います。

MAGIX公式サイト ACID proページ

現在€149で無料アップグレード権付きのpro7を販売中。

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