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企画の質を高める「三原色」

企画はなかなか通らない。だからこそ、工夫が必要です。

私のいるTVの番組制作会社では毎週企画会議があり、四六時中企画を考えているうちに三つの要素が必要だと気づいたのでご紹介します。(※ドキュメンタリー番組の企画を想定していますが、ご自身に合う形に応用してください)

ドキュメンタリーの三大要素

①人(物)
②社会性
③シャッターチャンス

①人(物)

これは単純に取材対象そのものの魅力です。「物」は「場所」とも置き換えられます。(有名人、伝統工芸品、世界遺産…)

企画のアイデアとして会いたい人を考えるのは一つの手ですが、その人の知名度や取り組みなどを客観的に見る必要があるでしょう。

例えば、私は映画『BACK TO THE FUTURE』の大ファンなのでマーティ役のマイケル・J・フォックに会いたい。伝説的映画に主演したスターなので人選は問題ないはず!

ただ、『BTTF』を見たことがない人、映画に関心がない人には響かないだろうな、とも考えるわけです。

②社会性

取材対象からどんな社会事情が見えてくるか。これはドキュメンタリーのテーマになります。三大要素の中で最も発信者のセンスが問われるのがこれでしょう。

私がマイケル・J・フォックスから社会性を見出すとしたらパーキンソン病です。

彼は30歳で若年性パーキンソン病を患い、現在にいたります。『BTTF PARTⅢ』のころから病気の兆候があったそうです。2000年に パーキンソン病治療の研究と周知のために「マイケル・J・フォックス財団」を設立し、現在までに8億ドル(約880億円)の寄付金を集めています。(※シネマトゥデイ)

社会的な貢献度も充分魅力的ですが、私がより惹かれるのは彼が病気を楽観的にとらえている点です。

“この病気にならなければ、ぼくはこれほど深くて豊かな気持ちになれなかったはずだ。だから、ぼくは自分をラッキーマンだと思うのだ”

世界的ベストセラーとなった著書『ラッキーマン』より。闘病生活がつづられた本なのに、ポジティブな言葉であふれています。彼の生活に密着すれば、病気と明るく向き合う生き方が見えてくるはずです。

③シャッターチャンス

これは言葉だけではピンとこない人が多いと思います。
つまり、具体的に何が撮れるかです。

日常を追うのは大前提ですが、現在進行形の取り組みがないと弱いです。

また、シャッターチャンスを提示できれば、企画会議で必ず問われる「なぜいまこれなんだ」に対処できます。

しつこいようですが、マイケルの場合で考えてみます。
彼は毎年11月にチャリティーイベントをやっているので、撮るとしたらここでしょう。ほかに俳優として現場に行くタイミングがあればいいのですが、これはなかなか調べようがありません。

あなたの企画は何色ですか?

企画は色で考えるとイメージしやすくなります。美術の教科書で見た色の三原色を思い出してください


それに、さっきの三大要素を当てはめると…


こうなります!
全ての色を満たし、真ん中が黒くなればなるほど濃密な企画です。

これで自分の企画は何色が強いのか(または足りないのか)客観視できます。また、企画会議中に指摘を受けている部分が何色なのかが分かるので、特に直しで効果を発揮するでしょう。一度書いたものを直す方が難しいですから…

ぜひこの画像を保存して、オフィスなどいつも目に見えるところに置いてください。画像をクリックして保存するか、ファイルを添付するのでこちらからもどうぞ!

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企画はまず社内の会議で通してこそ!
でないとテレビ局のプロデューサーに渡ることはないのです。

“黒い”企画が書けたときの周囲の反応は、出したときのお楽しみ。

それから、企画が通らないからといって落ち込まないでほしいです。プロセスも大事だから。なかなか企画が通らなくても会議を楽しくする方法を考えたのでご参考までに。


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