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アニメログ:機巧奇傳ヒヲウ戦記

 Twitter(@Mottsu_orHibana)に書き溜めていたログです。

 2000年から2001年にかけて、NHK BS2(当時)で放映されていた『機巧奇傳ヒヲウ戦記』。

 当時アニメディアを愛読していた私は、放映前にチェックして「絵が好き!」で観ることを決めた作品です。当時から同志は少なかった……でもアニメディアでは常連さんが投稿して同人誌を出してくれていたのが心強かったです。なんなら初めて個人通販で買ったのが、その方のヒヲウ戦記同人誌でしたね!!!笑
 日本史に疎かったので、物語としては結構「理解できない」「腑に落ちない」がありました。まあ、少年少女が否応なく政治に巻き込まれていく話でもありましたしね。ただヒヲウたち、とくに三男テツのことが好きで、彼らの幸せを願って観ていました。いい意味でも悪い意味でも、印象深い作品です。

 そう言えば、後年の『天保異聞 妖奇士』を同じ會川昇さん原作だからと観ていたら、マスラヲがスターシステム(違)してきてたまげましたね。


▼ 2007年に録画DVDを発掘し、観直したときの呟き

戦いに巻き込まれなくていいはずだった少年少女・兄妹たちが、人殺しや仇討ちに直面していくことに、やっぱり胸が痛む。ヒヲウたちは村に残して殺された家族が居ないことの特別感、申し訳なさみたいなものも、初見からずっと引っかかったまま。それでも、ヒヲウたちの笑顔に救われる。

私にとっては5話が至高・・・・・・疑似家族にならなかった、けれども。母を必要とする幼いテツとジョウブが、子を亡くしたおふくさんが一緒に居られれば、すべて満たされるはずで、でもテツ(とジョウブ)が選んだのは、ヒヲウたち兄ちゃんたちとの生活。ああ・・・・・・涙が出る。

敵の風陣にも少年部隊があるから、テツとイシ・フブキ組のほのぼの~としたやりとりが最高・・・・・・笑 でも魔界たる京の都に入ってからが本当に不穏でつらい。ロクな大人がいやしない!

マスラヲの「漢」であることと「父」であることを両立できないひとだったのだと思う。父を見るサイの、あの冷たい目! それでも、最期はヒヲウをかばってくれたことが救い。どんなに身勝手であっても、ヒヲウはマスラヲを、アラシはクロガネを、ひたすらに父と慕う姿が胸に迫る。

1年経って、最後には4年経って、大人ばかりが「べんべらぼう」のまま。目の前の戦を体当たりで止めようとするヒヲウたちの、その脆くも愛おしい姿が苦しい。それでも、誰かを笑顔にする「祭」を続ける彼らの命と想いが、次代に繋がっていくことが本当に嬉しい!
・・・・・・でも、ヒヲウ戦記25話で、イシが亡くなったことが受け入れられない。アラシたちは風陣から離れて、あの少年たち四人で暮らしていけばよかったじゃないか。イシが死ななければ、アラシは止まらなかったということなのだろうか。だったらせめて、26話のアラシにその素振りが見たかった。

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