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アニメログ:カウボーイビバップ

 X(@Mottsu_orHibana)に書き溜めていたログです。

 ただいま25周年を迎えて盛り上がっている『カウボーイビバップ』。

 私はテレ東時代には観ておらず、その後のWOWOWも加入していなくて観られず、のちのちANIMAX(これは加入していた笑)で放映されてやっと観ました。観るきっかけはもちろん、我らがめぐさんこと林原めぐみさんがフェイを演じていたからです。
 正直なところ、私はメインターゲット層ではなかったと思うし、いまでも好きな話数とそうでもない話数がはっきりしています。後述。おまけに結末は全然ちっとも微塵も好きじゃないんだよなあ!!! だからこそ、好きな話数はめちゃくちゃ好きというか……自分の嗜好というか性癖を自覚したっていうか……?
 あと、私の中で石塚運昇さんの代表作は『カウボーイビバップ』です。

 ANIMAXで観て、DVD-BOX(時代ィ!)が出たから買って観て。
 それからNETFLIXで海外ドラマ化したものを、しばらく経ってから観る決心をして、並行して配信でセルフ再放送をしていました。DVDを再生するより楽だよね配信……。ドラマはキャストと吹き替えは良かったと思います。物語にあまり遊びがなくて、らしさをつくれなかったのが惜しかったんじゃないですかね。個人的にはビシャスがお呼びじゃないので常に過多の印象でしたがね!!!


▼ 配信でセルフ再放送

1話「アステロイド・ブルース/Asteroid Blues」
説明のないまま、のっけから血飛沫でハードボイルド全開なのに、最後の最後は女のほうが手を汚して散る美しさに惚れ惚れします。
動画が滑らかで、でもヌルヌルというよりスルスル動く印象。熟練の技だから成せる動きというか。

2話「野良犬のストラット/Stray Dog Strut」
いきなりコミカルお犬騒動。フェイよりも先にアインが出てくる構成をいつでも忘れるので、いつでも新鮮な気持ちで「つまりヒロインはネーチャンじゃなくてワンチャン……ってコト!?」と驚きます。まあアイン激カワだしね笑。

3話「ホンキィ・トンク・ウィメン/Honky Tonk Women」
待ってました、めぐさんなフェイ! 大人ぶっていると言うか、蓮っ葉になりきれないと言うか。交渉なんてろくすっぽしないで、体当たりで自分の道を拓こうとしているかんじが、愛おしくて痛ましい。

4話「ゲイトウェイ・シャッフル/Gateway Shuffle」
ジェットがフェイに「ハイスクールで習わなかったか?」と言うところ、本人はただの軽口と思っていても、フェイにはけっこう引っかかる台詞だったんだろうなと、過去を知ってから観ているいまなら判る、気がする。

5話「堕天使たちのバラッド/Ballad Of Fallen Angels」
恐縮ながら、私はこの作品の根幹であるスパイクとビシャスの因縁が好みではないので、いつ観てもスパイク早く過去と訣別してくれないかなぁぁぁと思っています。無粋だとしても。

6話「悪魔を憐れむ歌/Sympathy For The Devil」

私はこの「悪魔を憐れむ歌」が昔からたいへん好きです。
成りたくて悪魔になったのではない少年が、ようやく死ねるという終わり。その解放が心底泣けてしまう。

7話「ヘヴィ・メタル・クイーン/Heavy Metal Queen」

ヘヴィ・メタル・クイーンの名前当てで、偶然ヒントを得て名前を当てたスパイクが、差し出された賞金から紙幣1枚だけ抜き取って「あとは天国の旦那に」って言うとこ、本ッ当に格好いいなって思います。
説明が長いね!!!

8話「ワルツ・フォー・ヴィーナス/Waltz For Venus」
ようやく目が見えるようになっても、いちばん見たかった相手はもう居ない。ありふれた結末だけれど、だからと言って割り切れるわけもなくて。彼女の人生は、この先も続いてしまうのだから。

9話「ジャミング・ウィズ・エドワード/Jamming With Edward」
天才少女エドの登場回、何の枠組みも気兼ねも遠慮もないところが好き!!!笑
譲治さんの〈んぴゅー〉も忘れられないよね……

10話「ガニメデ慕情/Ganymede Elegy」
ジェットがかつての恋人から言われた「あなたはいつも正しい」が、まさに彼を表していてずしんとくる。正しいことは善いことのはずなのに、彼を幸せにはしてくれなかったんだな、と。この先の展開も含めて。

11話「闇夜のヘヴィ・ロック/Toys In The Attic」
あえて投げっぱなしで終わる謎生物回、きらいじゃないです笑。
宇宙に旧式の冷蔵庫が美しく放り出されるとか、真面目に不真面目(中の人つながり)なのがたいへんよろしいと思います。

12・13話「ジュピター・ジャズ/Jupiter Jazz」
以前観たときは、グレンが両性具有であることの印象があまりに強かったのだけれど、いま観るとスパイクとの類似性のほうが印象深い。同じ戦場を経た相手としか、本当には判り合えないと思っている諦観。それを分かち合えるのがビシャスというのも。

14話「ボヘミアン・ラプソディ/Bohemian Rhapsody」
大人たちがドタバタしている裏で、エドと天才チェスマスターの会話のないコミュニケーションが行われるのが、たまらなく好きです。純粋で賢い者同士の交流はよいもの!

15話「マイ・ファニー・ヴァレンタイン/My Funny Valentine」
イケボ(大塚明夫さん!!!)詐欺師のウィットニーがコミカルなせいで重たくはないけれど、コールドスリープから目覚めたら記憶も記録も失っていた仮称フェイ・ヴァレンタインの境遇は、とても重い。過去がないから、過去に縛られる。

16話「ブラック・ドッグ・セレナーデ/Black Dog Serenade」
ジェットの境遇は本当にしんどい。ただ真面目で、正しく在りたかっただけだろうに。女に見離された後には、相棒に裏切られる。それでも真っ直ぐ立つ姿は好きだけれど。

17話「マッシュルーム・サンバ/Mushroom Samba」
大人三人がまったく役に立たず、エドとアインがドタバタ劇を展開するのがたいへん好きです。
でも、幻覚の中でスパイクが階段を登り続けるのは、ちょっとラストの暗示みたいで笑いにくいな……?

18話「スピーク・ライク・ア・チャイルド/Speak Like a Child」
8割を占めるビデオデッキを求めてのドタバタが、最後にフェイの過去と繋がる急転直下ァ……。自分へのメッセージだから名前を呼ばない、そのせいで名を失った仮称フェイの本当の名前が判らないという仕掛けもうますぎるゥ……!!!

19話「ワイルド・ホーセス/Wild Horses」

旧式のスペースシャトルでスパイクを助けに来る技師ふたりがもーーー格好良くて!!! この話も私は大好きです。

20話「道化師の鎮魂歌/Pierrot Le Fou」

「道化師の鎮魂歌」は、初見から忘れられない話のひとつです。
冒頭から終盤に至るまで、とにかくマッド・ピエロは恐ろしいだけなのに、最後の最期で憐れみに変わる結末。泣き叫ぶ声があまりに子どもじみていて、ただただ哀しみを覚えます。

21話「ブギ・ウギ・フンシェイ/Boogie Woogie Feng Shui」
ジェット話はいつでも湿っぽいなぁ!?笑
たとえジェットがどれほど理想的な父親になれたとしても、その娘は自分と母親を捨てた実の父親に気持ちを向ける。切ない立ち位置。

22話「カウボーイ・ファンク/Cowboy Funk」
エセスパイク(視聴者印象・笑)の唯我独尊っぷりがしょうもなくて楽しそうだなぁとしみじみします笑。

23話「ブレイン・スクラッチ/Brain Scratch」

ネトゲが一般化した近年でこそ、アバターと本人が大きく異なるのは定番化しているけれど、ブレイン・スクラッチはその走りでは、などと思います。
動けない天才が動ける凡人を操る快感と哀しさ。好きです。

24話「ハード・ラック・ウーマン/Hard Luck Woman」
フェイは覚悟を決めて出て行くからまだしも、エドがフラッと来てフラフラ〜と出て行くことが、私はとても切ない。野良犬というか野良猫と言いたいけれど。本人はケロッとしているから余計に、置いて行かれた大人だけが湿っぽくなってしまうね。

25・26話「ザ・リアル・フォークブルース/The Real Folk Blues」
ビシャスとジュリアが絡むと、スパイクがスタンドプレイを選ぶところが、何年経っても受け入れられていません。
彼にとって、ビバップ号での日々はリアルではなくて惰性で、だから独りで満足げに果ててしまうのだろうか。独りよがりな美学だ。

映画『カウボーイビバップ 天国の扉』

じつは初見でした。何故なら本編の最後に毎回打ちのめされていたからです。
最終回前の時間軸+組織は無関係だったのでもっと早く観ておけば良かったーーー面白かった!!! やっぱりビバップ号の面々はこーいう感じでなくちゃ!!!


ということで、懐かしの カウボーイビバップ 全話観直しを終えました。
組織が関係しない話のほうが好きです、以上!!!笑
ずる賢くもなれず、要領よくもできず、でもそれが格好良くて愛おしい、そんなビバップ号の面々が好きなので。だらだら仲良く貧乏してたっていいじゃない。ねえ。

具体的に好きなのは
6「悪魔を憐れむ歌」
7「ヘヴィ・メタル・クイーン」
19「道化師の鎮魂歌」
20「ワイルド・ホーセス」
23「ブレイン・スクラッチ」
です。呆然とする結末か、粋な人情ものが好きです。

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