肉空 〜切ナイ恋物語〜

今日は肉ちゃんの初恋の話をしようと思う。
相変わらず暇なので。

肉ちゃんの初恋…それは小学校5年生…
なぜ好きになったか等の詳細はもう何も覚えていないのだが、私は隣の席のK君が好きだった。
眼鏡と茶髪と愛くるしい笑い声、あともちろん顔。
とんでもなく好きだった。

いや~ん…甘酸っぱあい…もうそんなに覚えていないというのに胸にのこるこの甘酸っぱさと言ったら…!
なんで幼い頃の恋愛ってこんなにきれいなんですかね?
…チンポとマンコが関与してないからに決まってますよね。

肉ちゃんがいっときヤリマンだったのも、男の家に入り浸って大1の1年間で18単位しかとれなかったのも、そのせいでみんながほぼ単位取り終わっていた大3.4と大学に週5で通うことになったのも、クラミジアに罹り半年~1年ほど膀胱炎のような症状に苦しんだのも、すべてマンコが悪いんです。

そう、マンコだけが悪い。

このいけないマンコのせいで肉ちゃんはそれはそれは罪深い女になってしまいました…

こうなる前の肉ちゃんはとってもかわいかった。
K君が大好きで、話しかけられるだけで胸をギュッとさせていました。
K君の好きな人は絶対に肉ちゃんではなかったのですが(なんせブスだったので)それでも席が隣なことが、毎日話せることが、幸せでした。


そんな肉ちゃんの甘酸っぱい青春にも終わりが訪れます。

ある日のこと…仲良しのSちゃんに好きな人を聞かれたとき、「名前は言えないけど眼鏡をかけている人が好き」と答えました。
眼鏡をかけている人の隣に座っているので秒でばれました。
「ww!?じゃあK!?」でっけえ声で叫ぶSちゃん、焦る肉ちゃん、たまたま近くにいたお調子者のI君

お分かりですね?
肉ちゃんのひそかな恋物語はここで終了です。
肉ちゃんの秘密の花園、K君への恋心は翌日には「ゴシップ」となって学年中に知られることとなったのです…

ニヤニヤこちらを見てくるクラスメイト、ブスな女(肉ちゃんのことだよ!)と恋愛に関する噂をたてられてブチギレているK君。
悪夢としか表現しようがございません。

今思い出しても心臓が嫌な意味合いでギュッとします。

悲しいことに、K君とは中学校も一緒でした。
学区的に同じ小学校の子6割、違う小学校の子が4割進学する中学校。
4割が他人になればゴシップ扱いがなくなるかと思いきや、誰かしらは塾などで顔見知りだったらしく、私がK君を好きだったことを知った人間が新たに増えただけでした。

ちょっと、ちょっといいですか…?トラウマに近い内容なので心臓がキリキリしてきたのでここいらで休憩…
ふう…ブスの恋愛物語超つらい…
誰にも知られることなく終えていればただの「初恋」だったのに学年中に知られてしまったことにより悪夢となってしまったこと、本当に後悔でしかない。

あのね、みんなに知られた日から大学4年生の冬まで1度も、K君と話すことはなかったの。最初のうちはつらかったなあ。
ん?いや、あるわ。ある。
やだあ…また心臓が嫌な意味でギュッとなるわあ…

小6にあがった肉ちゃん。
まだK君が好きでした。
どうにか誤解を解いて、また前のようにお喋りする仲に戻りたかった。なので学級名簿に載っているK君の家に電話しました。

何回も深呼吸して、電話番号をピポピポしては消してを繰り返し、意を決していざ電話。

お母さんがでたのでK君に代わってもらい、
「あの、私は、K君のこと好きじゃないから」と一言。
なんてかえってきたかは忘れましたが、電話を切った後に悲しい気持ちになったのはほんのり覚えているので多分「うん」とかそのレベルのことだと思います。

最悪です。

大人になった今じっくり振り返ったせいで、噂になったブスから電話がかかってきたうえに「好きじゃないから」と言われるK君の身になってしまいました。
うるせえわ。です。

でも私は期待してたんだよなあ。せめて電話口では前みたいに冗談言いあう中に戻れんじゃないかなみたいに思ってたんだよなあ。

もう甘酸っぱさなど感じません。ハイパー苦い。

ちな中学校も1言も話さず終了。
中1のときなんかはK君、私と同じ部活の子と付き合ってました。
その子に「なんかごめんねww」って言われたのを覚えています。
いいですか?「なんかごめんね」ですよ?

もちろんこの謝罪にごめんねの気持ちなど込められていません。込められているとすれば性格の悪さだけです。

これを言ってきたのはたいして可愛いわけでもない並みの並みみたいな女の子です。
まあそのころの肉ちゃんはゲロブスでしたが…


…ねえ、みんなもしんどいでしょ?
私の、目も当てられない恋物語。
ドラマ化してもいいよ。
視聴者側も制作側もただただ嫌な意味合いで心臓がギュッとするだけのドラマで良ければ…

でね、まあ次にK君と話したのは大4の終わり頃。
K君、私が一番仲良かったmちゃんの彼氏になっていました。
ただ、私がK君を好きじゃなくなってから8年ほど経っていましたので切なさ等は感じず、mちゃんに「Kともう1人くるんだけど肉も一緒に行こ〜」と誘われて普通に了承しました。

もちろん結構緊張はしたのよ。肉ちゃん。
だってさあん…好きだった人が今は仲良しの彼氏になっててさあ…
これで肉ちゃんがまだK君のこと好きだったら切ない恋物語season2が始まっちゃうかもしれないけどさあ…

この頃の肉ちゃんはさあ…おちんぽ味見三昧期間も終わっててさあ…ごりちゃんという素敵な彼氏ができていたものの倦怠期でさあ…いい感じの男の子に言い寄られていてさあ…「肉が俺の彼女になってくれたらすごく嬉しい」と言った感じのLINEを送られたりしていてさあ…まあつまり女性ホルモンビッシャビシャでていたのです。

だから8年も前に好きだった男の子なんてどうでもよかったのです。どうでもよかったはずなのです。
実際めちゃめちゃ緊張しました…
てゆかこわかったあ…私があげたチョコレートを勝手にK君に「これ肉からだよ」と言って渡した奴がいたんですけどね、K君はそのチョコレートぶん投げたんです(小6)

私はちゃんとそれを覚えていた。
だからほんとに怖かった。(なんでこんなブスと飯食わなきゃいけねーんだよ)って思われんじゃないかって。

まあとくに、何も言われず普通に終了しました。会話内容も覚えていません。

でね、K君とmちゃんは別れたのよ。
mちゃんいわくK君は話がつまらなくて、デートの場所も人任せ、なんならバイト先がドラッグストアなのがダサい。とのこと。

mちゃんからK君の冴えないエピソードを聞くたびにガラガラと崩れる肉ちゃんのK君に対してのイメージ。

これもまた、一種の悪夢です。
私が抱いていた「初恋のK君」という人物像を「違う!これ違う!」と次々と否定されているような感じでした。

肉ちゃんは「〇〇の彼氏ってちんぽどんな感じなの?フェラ中喘ぎ声出す?クンニどんくらいしてくれる?」とよく友達に聞きます。
友達がいなくならないか不思議ですがみんな普通に答えてくれます。

こういう話、大好きです。

そんな肉ちゃんでも、さすがにK君の性事情は聞けませんでした。
聞いたら心が割れてしまう。
小学校の頃愛くるしく笑っていた彼が今は肉ちゃんの友達のマンコを舐めているだなんて絶対に耐えられない。
いくらもう好きでは無いとはいえ流石に受け止めきれない。

童貞みたいな考えと言われようが、自分の心を守るためです。

幸いなことに中学のときに好きだった男の子の性事情や彼女については耳にしたことがありません。

彼だけはまだ童貞でいてくれてると信じている肉ちゃんです。

キモいですか?そうですか。

いや〜男の子っていつの間にか成長してません?ブスとかデブとか言ってきてたくせに久しぶりに会うと荷物持ってくれたり褒めてくれたり…おまえらちょっと見ない間にどしたん?
こっちはアレ忘れてねえからな。

とはいえ男の子の成長は喜ばしいことです。
ブスデブ言われなくなったおかげで肉ちゃんの心には平安が訪れました。
本当は傷ついているのに女芸人のようなノリツッコミをして笑いを取る必要がなくなったのですから…
そのかわり男の子と何を話していいのかわからなくなりました。(あ、こいつ私のこといいって思ってんな)と察知した男の子以外とは話せません。
肉ちゃんのこと可愛いって思ってない男はきっと頭がおかしいので。

ごめんなさいごめんなさい。調子乗りました。


ということで、私の初恋エピソードは終わりです。
恋心って、無かったことにはならないけど溶けて消えてしまうんだってこと、8年かけて学びました。
あ、いや、嘘です、すみません、学んだのはそんなことじゃないです。
正しくは「初恋の男のチンポ事情は聞けたもんじゃない」です。

ちょっと綺麗にまとめすぎました。
恋心なんて1年もあれば綺麗さっぱりですよ。

ちなみに初恋って言ってますが小4までの恋は覚えてないのでカウントしてません。

女は大雑把なくらいが可愛いんだあ。

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