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澤クヮルテットの演奏会

今日は宗次ホールへ行きました。
澤クヮルテットの演奏会へ行きました。澤クヮルテットの演奏会は過去にも何度か行っています。結成32年ということで円熟味の弦楽四重奏団になります。

今日のプログラムはオールベートーヴェンではありませんが、ハイドンとウェーベルンというのが魅力的なプログラムになりそうです。

⬛️ハイドン弦楽四重奏曲第79番

ハイドンの最後の弦楽四重奏曲の6曲セットのエルデーディ四重奏セットの1曲です。
第2楽章の瞑想的な美しさを持つラルゴが有名で曲のニックネームもラルゴと言う場合があります。

第2楽章のラルゴはいいですね。円熟味の澤クヮルテットならではの美しさがありますね。
最終楽章が突っ走る演奏がかなり多くありますが、澤クヮルテットの演奏は今日の3曲めのベートーヴェン弦楽四重奏曲第15番のフィナーレにつながるような深い人生を感じるようなフィナーレでした。

⬛️ウェーベルン弦楽四重奏曲

ウェーベルンには弦楽四重奏のための緩徐楽章という曲があり、この曲はロマンティックな曲です。今日は緩徐楽章ではなくてガチの方です。

ウェーベルンの魅力って切れ味鋭い現代音楽で、切れ切れっであるほど満足感があります。
ウェーベルンが現代音楽と呼ばれるが、100年ぐらい前ですからね。

今日のプログラムでウェーベルンという無調の音楽を入れたというのは引き締まったと思います。
ウェーベルンの弦楽四重奏曲、満喫しました。

⬛️ベートーヴェン弦楽四重奏曲第15番

ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲って人類の宝物ですよね。
その中でも第15番は最高峰のひとつです。
澤クヮルテットでベートーヴェン後期弦楽四重奏曲は第12番と第16番を聴いたことありますが、第15番は初めてです。

第1楽章は中期のラズモフスキーの延長上にある力で押すタイプの楽章で大変かっこいい楽章でしびれます。
その中でも人生がいっぱい詰まっており、ラズモフスキーとは次元が違うところも感じます。

第3楽章の病に癒えた感謝の音楽は感動です。澤クヮルテットの演奏は第12番も第16番も緩徐楽章はすばらしい演奏でしたが、第15番の緩徐楽章の第3楽章もすばらしかったです。
心が浄化します。

第4楽章のアタッカから第5楽章に入りますが、第5楽章は人生の振り返りみたいな感じの楽曲ですが、人生を精一杯生きた人の到達点だと思います。
生きることというのが弦楽四重奏曲第15番ではテーマになっていると思っています。

すばらしい演奏で、ベートーヴェン弦楽四重奏曲第15番を満喫しました。

⬛️アンコール

ハイドン、ウェーベルン、ベートーヴェンといずれもすばらしい演奏で、このあとにアンコールは無いと思っていました。

アンコールにモーツァルト弦楽四重奏曲第3番第2楽章。
まさかのモーツァルトのミラノ四重奏セット。16歳のときの曲。
この曲がこんなすばらしい曲だったというのを初めて知りました。今までモーツァルトのミラノ四重奏セットはかなり見くびっていましたね。
それを引き立てた澤クヮルテットの演奏もすばらしかったと思います。

次回の澤クヮルテットの名古屋公演は来年1月28日土曜日だそうです。

予定では
ハイドンの第76番五度
モーツァルトの第17番狩
ベートーヴェンの第13番
です。
どれもすばらしい曲で、また澤クヮルテットの演奏を聴きたいです。


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