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就活戦線異状あり・21卒コロナ禍就活レポート(後編)

みなさまこんにちは。スタッフたじーです。

さて、前回の記事ではコロナ禍の中で体験した就活を時系列順に振り返ってみました。

今回は「去年までと比べてどこがどう変わったか」という点について、私が企業インターンに応募していた2018年夏当時の経験と照らし合わせてお話しようと思います。


変化ポイント①Web説明会

 企業説明会も「大人数での集会」にあたるということで、3月以降ほとんどの説明会が延期もしくはオンライン形式へと変更になりました。

Web説明会にいくつか参加してみた感想としては、

参加可能人数に余裕がある…zoomやgoogle meetなどのオンライン会議用のアプリケーションでは、ライセンスの種類などにもよりますが100人以上で同時に接続・視聴できます。実際の会議室で開催されていた頃よりも「満席」の文字を見る回数が減ったように思います。

チャット上で質問できる…対面での説明会であれば、質疑応答の時間に挙手したのち「〇〇大学の△△です、本日は貴重なお話ありがとうございました。一点質問が…」と続けるところですが、Web説明会では多くの場合、オンライン会議用アプリケーションに付属したチャットツールを用いて質疑応答をおこなっていました。文字上で質問できるようになると、チャット上に会話のログが(しばらくは)残るので慌ててメモする必要がなく、また質疑応答の時間に限らず、説明を聞いていて質問が思いついたらその場でチャットに打ち込めるので訊き忘れも少なく済みました。

・(カメラオフ可の説明会の場合)なんの身支度もせず出席できる…楽ですね〜。たとえ布団の上に寝転がったまま視聴していたとしても、カメラオフであれば企業担当者に知られることはありません。(私はそれだと寝てしまうので、一応机に向かった状態で聞いていました)

…と、オンライン開催ならではのメリットを感じる場面が多かったような気がします。

②筆記試験、小論文

 さて、説明会に出席して興味を持った企業にはとりあえずエントリーしてみるのですが、ここにもコロナの影響が。

 エントリーシートの提出はWeb上でできる(もしくは履歴書を郵送)企業が大半なのですが、Web上では片付かないのが筆記試験小論文。コロナ禍以前は、どちらも会議室等に集合して一斉に受験するのが一般的でした。しかし、集合すること自体が避けられるご時世ではなかなかそうもいきません。

 私がエントリーした企業では、筆記試験が課されている場合Webテストに変更になることが多かったように思います。筆記試験の問題と回答用紙をダウンロードし、回答用紙を企業に郵送するというパターンの企業もあったようです。

 また小論文試験では、試験当日の朝にテーマ発表→「数時間後の期限までにWeb上の専用フォームに入力(もしくはwordで制作してデータを提出)せよ」といった形態に変更されたケースがありました。会場で手書きするよりもむしろこの方がレポート制作で慣れているので好都合だ、という就活生のもいたかもしれません。(私はその一人です)

③Web面接

 就活のメインイベント(?)と言っても過言ではない面接。そのほとんどすべてがオンラインでの実施となり、コロナ禍の影響を最も色濃く感じる場面でもありました。以前から変わったな~と思った点としては、

面接を自宅で受けることになる…緊急事態宣言中、オンライン授業やオンライン会議に際してよく話題になっていましたが、誰もが自宅にオンラインでの会話に適した環境を持っているとは限りません。他の家族の授業・会議の声が入ったり、ネット回線が繋がらなかったり、イヤホン・マイクのセッティングに手間取ったり…家から出なくて済む・スーツを(カメラに映る部分以外は)着ずに済むといった楽さに注目しがちですが、人によっては自宅内に面接用の環境を改めて整える必要がある、というのもWeb面接の特徴です。

↑マイク付きイヤホンを一つは持っておいた方がいいかも?

面接官や他の志望者の反応がわかりにくい…現代の発達した通信技術をもってしても、オンライン上の会話にはやはり多少のラグや画像の乱れが発生します。自分の受け答えに対する面接官の感触が表情から察しにくい、グループディスカッション中に周囲の志望者と発言のタイミングが被るなど、対面のコミュニケーションにはない独特の困りごとがここにも確かにありました。

 特にオンラインでのグループディスカッションは、通常であれば使用できることが多いホワイトボード等が(当然ですが)用意されておらず、情報を視覚的にまとめつつ議論するのは難しい状況でした。間の取り方なども含め、改めて議論の進め方、ファシリテーターや書記になったときの立ち回り方を考えておく必要がありそうです。(私が実際に体験したときは、手元にあった紙に図を描き、その紙をカメラに適宜映して乗り切りました)

↑実際に参考にした本です。友人の口コミで購入しました

・最終面接までオフィスに行く機会がない…説明会や面接は、実際にオフィスに足を運び、その門構えから企業の雰囲気をうかがい知る絶好のチャンスでもあります。特に企業が自社オフィスで開催する説明会の場合、オフィス内を見学させてもらえることもありました。…が、今年はそういった機会もなく、最終面接で初めてオフィスに足を踏み入れることになりました。

 また、オフィスへ毎度出向かずに済むという利点は(特に遠方に住んでいる場合は)あるにせよ、最終面接前に雰囲気に慣れることができないというのは、多くの就活生にとって予想外の展開だったことでしょう。面接の度にオフィスに出向くという行為は、面倒に感じる反面、オフィス空間という学生にとっては非日常の場所に身体を慣らす効果もあったのだな…と、今になって思います。

④スケジュール管理

 これはコロナ禍以前の就活でも大変重要なポイントでしたが、あらゆるイベントや〆切が延期・中止になった今年は、スケジュール管理の難しさが特に際立って感じられました。(実際に私は公務員試験の受験申込や適性検査の受検期限をすっぽかして数回大慌てしました…)一度エントリーを決めた企業の採用ページやメールはこまめに確認する必要がありますね。

↑オンラインで移動の必要がない分、一日に複数予定が入ることも…

 …なんだかデメリットばかり述べたような気がしますが、オンライン就活には当然、いくつかのメリットもありました。地方に住んでいて東京に本社のある企業を志望している学生にとっては交通費を大きく節約できたことでしょうし、その企業がIT化に強いかどうか、新しいものを取り入れる・対応する風潮があるかどうか、それぞれの企業の対応から窺い知ることもできました。

 しかし、人と人の間には、実際に対面てみないとわからない「雰囲気」のようなものが確かにあります。わたしたち学生も、就職活動の各場面で、人と対面してコミュニケーションをとることの恩恵を受けていたのだな…と、21卒就活を終えて改めて思います。

 まだ22卒以降の就活がどのようなスタイルで行われるかはわかりませんが、この文章がどなたかの参考になれば幸いです。



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