ランドストーカー(メガドライブミニ)クリア

長かった。
只々長かった。
と言っても15時間位でクリア出来たけど。
最初はすぐに慣れると思っていた操作性は、結局最後まで慣れる事無く終わった。
どこでもセーブ機能が無かったら中盤まですら進めずにいたと思う。
広いフィールドを自由に歩かせたい感じは伝わってきたし、そこに立体感を加えた事でさらに密度が増す感じも本当に凄いと思った。
ダンジョンの仕掛けも決して理不尽ではないし、むしろそれに限って言えば易しいとさえ言える。
画面の死角になる所に置いてあるアイテムにもちゃんと気付くことが出来るようになってるし、それほど苦労する事なく取る事が出来る。
見辛い所を利用した意地悪な仕掛けも無い。
作る側がプレイヤーにやらせたい事、見せたい物は十分に理解できたし、当時の限られた状態でそれを表現するのは本当に難しかったと思う。
斜め見降ろし視点で前後左右に加えて上下もある。
それが出来た事は凄い。

でも出来ていない事もあって、コレが致命的すぎる。

・斜め移動と操作の嚙み合わせが悪い。
必然的にキャラクターの動きは斜め移動になるわけだけど、右と上を同時押しで右上に進んでいて、左上に方向を変えようと左と上を同時押ししても、上キーの入力が甘いと左キーの入力だけを受け付けてキャラが左下に進む。
説明が分かり辛いけどこればっかりは実際やってもらわないと伝わらないと思う。

・浮いている物に影が無い。
ジャンプしたキャラを含めて、空中にあるものに影が無いためせっかくの立体感が活かせていない。
遠くにある物がどれだけ遠くか分かり辛く、高い所にある物がどれだけ高いか分からない。
遠くの足場に飛び移ろうとジャンプするけど、全く見当違いの所に落ちるなんて何回やったか分からない。

上記2つの状態で

1マス分の穴に1マス分の大きさの箱を嵌める。
離れた所のスイッチの上にツボを投げる。
乗ったら落ちる足場を素早く渡る。
タイミング命の仕掛け。

これらをこなすのはただの苦行。

仕掛け自体は簡単なのにちょっとのズレで何回もやり直すのはストレスでしかない。
落ちたら他の部屋からやり直すタイプの仕掛けはどこでもセーブでやり直せるから良かったけど、実機でプレイしていたらやり直しのストレスでやる気をなくしていたかもしれない。

視点を動かす事が出来ていたら。
影を付ける事が出来ていたら。
移動と操作が噛み合っていたら。

たったこれだけで大化けしたかもしれない。
後に続くレディーストーカーやダークセイバーももっと注目されていたかもしれない。
任天堂のゼルダに対してセガのランドストーカーと言われていた可能性すらあったんじゃないかと思う。

自分はランドストーカーを二度とやりたくない。
人に薦めたいとも思わない。
でも、やろうとしていた事の凄さは広めたい。

プレイした事のないタイトルを動画で見て済ませるなんて事は普段しないけど、ランドストーカーは動画で見た方がいい。

プレイして感じるストレスで、やろうとしていた事の凄さ、出来ている事の凄さが見えなくなってしまうのは惜しい。

本当に凄い事をやろうとしてそれを果たせなかった。
勿体ないとしか言いようがない。

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