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もやブロ# 26 コストかけず移住3ヶ月で人口シェア1.36%のイベント開催した話

こんにちは。越後湯沢・移住3ヶ月目のもやです。先日、草刈りのエントリで「地味なことほどコツコツと」という趣旨のことを述べておきながら、更新が滞っておりました。

多くのまちづくり人が悩むポイントとしては、イベントなどで集客ができないということ。今回はそんな集客について、当社が取り組んだ事例をもとに検証させていただきます。

昨日6/22(土)に、弊社・きら星(株)が移転する予定の、廃校保育園を活用したオフィス「きら星BASE」着工前のおひろめイベントを開催しました。
結果としては、延べ人数110名以上(受付でカウントできていない参加者がいました)の参加、ほとんどがもやと初めて顔を合わせる方だったので、企画としては成功と言っていいのではないでしょうか。
※湯沢町の人口は8,036名なので、人口シェアの1.36%にあたります

<開催趣旨>
・卒園生や保護者など、ゆかりのある人に見て欲しい
・閉園から3年間、眠ったままの保育園を地域住民に見て欲しい
・当社のこと、これからやろうとしていることを理解して欲しい
<ゴール>
・地域住民の思い出づくり/交流創出
・企業プレゼンスの向上

ということで下記のイベントを計画し、約1ヶ月前からの告知を開始しました。

企画面でのポイント

今回のゴールは、①地域住民の交流の活性化と②企業プレゼンスの向上でした。
主にターゲットは、①町内(特に生活圏)にお住まいの方、②当社の事業内容に興味があるもタッチポイントを作れなかった方、です。
これらのターゲットの参加のハードルをどうやって下げられるかに絞って企画を練りました。

・開催日時について:
町内の公式行事やお祭りごと、また当地・越後湯沢は観光地なので大きな観光イベントにかからない土曜日を選定しました。
※なぜ土曜かと言うと、日曜日は前職イオンモールでの勤務経験上、買い物やレジャーなどに費やす傾向が高いので、土曜で設定。
時間は、自宅でご飯を食べる家庭が多いことから、ご飯前の11時および昼・中休みを取って少し落ち着いた14時開始にて設定しました。

11時は75名以上。14時は34名以上。と言う集客結果でした。
14時〜は降雨の予報だったため、近所の方は外出を避けた可能性があります。

・企画内容について:
きら星(株)のことを知ってほしい、とはいえ、会社説明会のような固い形では住民参画が難しいと考えました。なのでポイントとしては、近所の方が気になるであろうここがどのように変わるのか?と言うことを交えながら、話す時間(固い時間)は少ないんだよ、と理解してもらう必要があります。
また、子どもたちの巻き込みをしたかったのでお菓子のつかみ取りなど、低コストでできる企画を盛り込むことにしました。
さらに、廃校になって立ち入りができなくなった園舎に入れる!と言うところも売りにしたく「懐かしい園舎で写真を撮りませんか?」と言う提案を盛り込みました。

1回あたり5千円近くのお菓子(袋物、大量に入ってるやつ)を箱の中に入れ、穴に手を入れるような仕様に。余ったダンボールでPOPを即席で作る。制作時間、3分。(ここ重要!!入念な準備は当然必要ですが、1回限りのイベントでかける時間を多くしたくはありません。)

結論から言って、お菓子つかみ取りがかなりの効果があったかと思います。おばあちゃんらで早い時間に来て「なんだかわからんけどお菓子をもらえるって書いてあったけど、いつもらえんの?」と言う方などもいましたし、私の話は生あくびで、お菓子だけぶんどって目も合わさずに帰る方も正直いました。(早く菓子だけよこして退散したいオーラ)
でもでも、お菓子のおかげで、普段の「町の将来を考えて、仕事のサポートから地方暮らしをする人を増やしたいんじゃ!」と言う私の事業内容が、絶対に響かないんだろうな〜〜と思われる方にも届いたってことですよ。
全ての人の心に響くプレゼンができなかった点は、私の反省点ですが、いろんな人がいる中で、支持者ではない人にも認知を広げられた!点で、この企画は成功したと言えます。

広告宣伝について

そうして出来上がったのが、下記のチラシです。

・製作について
金がないため、MacのPagesで20分で作りました。そして、会社のプリンタは白黒印刷しかできないため、カラー刷りを諦めました。A4で10枚ほど刷り、A5サイズ(縮小してA4の2up)を60枚ほど刷りました。なのでコストはインク・紙代鑑みて300円くらいだと思います。

・配布について
①同じ班内をポスティング
②A4は近隣の飲食店を中心に掲示を依頼
これは、私が昼休憩がてらランチをしつつ依頼・食後の運動を兼ねて1時間ほど歩いただけなので、会社経費としてはゼロ円です(社長に労働基準法はありませんw)。

効果は、自分の子供が通っている保育園に掲示したものが結構あったかなと。また、ポスティングをすることにより、Facebookへの「いいね」が10件近く増加したので近隣の方がダイレクトに反応してくれたようです。

・その他広告について
町内の認知度の高いコミュニケーションツールに町役場の発行している「広報ゆざわ」があります。広報ゆざわは主にシニア世代の方が愛読しており、その世代に情報を届けるには抜群の効果があります。
湯沢町を愛する若者の任意団体、All youth yuzawaは月に1回、広報に紙面を持っていて、そこで取り上げていただくことができました。

これが本当に効果が高くて、当日足を運べない方にも「見たよ」と言っていただけ、地域内での認知度をかなり上げる事ができました!
ただし、極力横文字を多用しないように原文記事も心がけたのですが、何を書いてあるのかよくわからない、と言う声が上の世代の方には多かったです。また、当社が、どうやって経済活動をしているかがわからず大丈夫なのか?と言う心配の声もいただきました。

当日運営について

先週からインターン生として、チームこのめのあいちゃんが来てくれています。(不定期、来れる日だけ。1日2〜4時間くらいからのjoin)
当日は私が9時入りして、配置などを調整。10時〜あいちゃん&チームこのめがお手伝いに来てくれたので、受付/駐車場/軽く清掃などのセッティングをお願いしました。

10時半から人が来始めたので、このめちゃんたちに受付を任せて・・・
一気に圧が高まって来たので受付を増員して・・・
70人以上と想像以上の集客で急遽夫がスリッパを調達してきたり・・・
とてもじゃないけど、一人では回りませんでした。スタッフは3〜4名は必要だなと改めて痛感。今回は、たまたま有志がいてくれたので本当に助かりましたが、冷や汗ものでした。

アクシデントとしては、インフラの契約と確認が事前にできておらず水道出ない(開栓手続きはしたのに)、電気つかない(これも開始手続きはしたのに)、と言う状況が当日発覚。こういった、普段供用されていない建物を借りてのイベントをする人は滅多にいないかと思いますが、事前に確認はしておくべき。

・準備したものについて
クラウドファンディングのお願い資料
前日に20分で作成し、A5サイズで80枚印刷。本当は6/22開始の予定でPRの準備なども進めていたのですが、Readyforとの連携不足でプロジェクトの確認が遅れてスタートできませんでした。なので、後日に協力を依頼するために、急遽ペーパーを作ることに。
また、事前にプレゼンの資料を用意していたんですが、電気つかない事件で投影できず、急遽口頭での説明になりました。
PAセットでマイクとスピーカーを持ってきていて本当によかった。

・当日追加で準備したものについて
スリッパ。前日に荒く掃除はしたがやはり埃っぽく。
追加のお菓子。1回目で、空になってしまった。2回目は、余った。

シナリオも役割分担も何も準備していなかったが、スムーズな運営ができたと思う。しかし、準備物やインフラの確認など落ち度があったため、その点は事前に確認をすべきであった。
トータルコストとしては、10,000円弱で運営ができた。(スリッパなどは施設開業後も利用可能な備品なので正味7,000円くらい)

まとめ

広告換算ができるようなものではないが企業の広報活動として考えたら、かなりのハイパフォーマンスなイベントでした。
実績として
・区画を借りたいと言う人が出てきた
・個展や発表会、習い事などをチャレンジしたいと言う人が出てきた
・町内で連携ができそうな事業家と繋がれた
・この場があったから、訪れた海外ゲストの就職のチャンスができた(私は業として仲介してないが、場を提供したことにより雇用につながりそうな話が出てきた)
目に見えるものとしては、このような効用があった。

それ以外でも、もちろん
・地域社会の一員として、近所の方との交流ができた
・趣味などが合いそうな友達ができた
・知り合った方との交流を深められた
などの、経済に直結しない効果を得る事ができた。

ビジネスマンとしては経済活動につながるイベントである事が大事な価値ではあるが、最終的には、経済に直結しない人とのつながりがこういったまちづくり事業においては事業家を支えてくれるものだと信じています。

最後に・・・手伝ってくれた方、来ていただいた方、予定を調整したり気にしてくださった方、皆様に再度お礼を申し上げます。

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イベントレポ

「魅力的なまちで溢れかえっている世界を」作り「地方で暮らす人を増やし消滅可能性都市をなくす」ことをミッションに動くまちづくり会社社長。湯沢町で暮らす2児の母でもある。