おばあちゃんの知恵袋 問題編4のヒント

今回の暗号が最後だというが、これはまた奇妙だ。
それは次のようなものなのだ。

GEE FDD CDE※GGG
FFーEDDD ※EーDC
GCーEGー※CーAー AGーEFDGEー
Eー※CDーEーCーGー CーBCDーGーEーDCDー
EDCーDーEーAーGー EE※ーDCDー
EーDCDーEDCーB※A
CーBA※CEA FECBA
AーFCC※ーGFEFGー
EEEEDCCBAACE AAAAGF※EDDEF
CーDEーCEーCーEー ※ーEFFEDFー
(注意……すべてハまたはイmに直してあります)

「これはもはや、言葉を表しているとも思えないな」
光太郎はつぶやいた。つぶやいてから思った。
そうだ、言葉だ。今までの暗号は言葉になっていた。今回もそうに違いない。作ったのは青一(せいいち)のおばあちゃんである。青一の知能程度を考えれば、あまりに難しかったり、急に傾向の違うものを持ってきたりはしないはずだ。
例えばこの暗号の中の「ー」は、俗に言う「伸ばし棒」ではないのか。「※」が何を表すのかはわからないが。
「アルファベットには規則性なんかなさそうだな」
青一がつぶやく。
「それに、これは何だ? 『ハまたはイmに直してある』っていうのは」
光太郎はうなずきながら聞いていたが、青一が次の言葉を発したとき、のけぞりそうになった。
「どうしてイのほうだけmがついてるんだ?」
「いや、そこかよ!」
苦笑いして光太郎は声を上げたが、ここで気づいた。
そういえば、ここに出てきているアルファベットは……。
「いや、そこだよ!」
光太郎がもう一度声を上げる。
怪訝な顔をする青一に、光太郎は訴える。
「なあ青一。あれだよ。あれが必要だ! 持ってないか?」
青一が「あれって何だよ」と当然の質問返しをしている間、光太郎は少し考えていた。
彼の考えが正しければ、この暗号は言葉ではなくなる。最後で急に傾向が変わってしまうが……。
しかし、まずは確かめなければならない。そのためにも、青一にあるものを持ってきてもらわなければならなかった。

(つづく)

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