組織構造論入門

外注は組織構造がいびつになる

なぜ外部に発注するかというと、リソースの融通を利かせたいからです。自社でリソースを抱えずに外に発注すると、欲しいときにそのリソースが確保できる。それが大きい目的なんです。
そうすると、外の会社さんに作ってもらってる間は別の企画をやろうとなり、1人の社員が2つも3つもプロジェクトを兼務することになるんですよね。どちらかというと、先ほどのようなチームの構造ではなく、いかに1人の人がたくさんのプロジェクトを掛け持ちできるか……という構造になっていくんですよ。
1人の人が兼務でたくさんのプロジェクトを掛け持ちすると、仕事の分担は、横に仕事、縦に人の名前が書かれた表で表現されるようになり、「この人はこれとこれとこれをやってる。この仕事は、この人とこの人がペアでやってるけれど、こっちはあの人とこの人がやってる」といった、不規則なアサインメントになります。
こういう構造では、チームではなく個人に学習結果が溜まります。

人ではなく、組織構造をコントールする

ここから言えることとして、まず1つは「マネジメントは“偶然”を期待しちゃいけない」です。組織のチーム構造やチーム活動は、偶然いい人が入ってきて、いい感じにやる気を出して、いい感じにチームを作ってくれるというのは、なかなか起こらないんですよ。

https://logmi.jp/tech/articles/160892 より