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ヴェーセン終った。ご来場ありがとうございました。

普段公演が終ると…公演の成功よりもぽっかりと心に穴があいてしまい、本当に寂しくなることが多いのだが、今回はなんだか違っている。妙に幸せ感が続いている。ここまでやってきて、本当に良かった。そう心から思える公演だった。ご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました。

それにしても、まさか自分の体調がこんな状況になろうとは、このツアーを発表した時は想像すらしなかった。いや、病気はすでに発見されていたので、そのことについては覚悟はあった。でもその後、手術さえ成功すれば、ほぼノーマルな生活に戻っているだろう、と、そう予測していた。実際、手術は自分でも持ったえないようなこの手術では権威のすごい先生に執刀していただき成功したものの、その後、不覚にも栄養障害を起こしてしまい、とにかく今はヘロヘロ、ボロボロな体調なまま毎日を送っている。一時はまったく食べれなくなってしまっていたので、体重もびっくりするほど減ってしまった。外出して、自分が駅の階段を上がれなくなっていることにビックリした。自分の体調が、このツアーの頃、そんな風になっているとはつゆ知らず、ま、手術も終っているだろうし…ということで、昨年の秋、病院のベットで必死でiPadからテキストや写真素材を送ってチラシの原稿を入稿した時は、まさかこんな状況になっているだろうとは、想像していなかった。(そんなわけで、デザイナーの高橋そのみさんには毎度ながら大変なご迷惑をおかけしました)

そんな危機的状況にあったせいもあって、とにかく公演をキャンセルしなくて済んだこと、それだけも感謝したい。そりゃ、ウチは公演催行率100%(一度アイスランドの火山灰で「延期」はあったが)、それについては必死で食い下がるつもりはいた。が、それにしても、終ってホットした。それに無事メンバーがインフルエンザにひっかからず公演を行えたこと。それも嬉しい。アテンドのT山は、メンバーに手を消毒するよう何度も声をかけ、本当によく面倒みてくれた。そんな風に、無事終っただけでも充分に幸せなのに、公演の内容が最高に良かったのが、ホントに嬉しい。こんなマッドな企画に200%のパワーで答えてくれたヴェーセンは、ホントに凄いバンドだな、と思った。5枚のセット券を買ってくれたお客さんもなんと30名近くもいた。当初はせいぜい10名くらいだろう、と思っていたんだけど… 本当に感謝だ。

正直、1回につき100名動員のこんな小さな公演、やったところで利益はたかがしれている。今回もツアーの経理をやっていて愕然。とにかく公演だけだと赤字なのだが、なんとか旧譜のCDの売上で納得できるところに着地しているか…な?みたいな状態なのだが、でもそんなことは、この公演の素晴らしい「手応え」に比べたら、いったいなんだというのだろう。お金は他で稼ぐ事はできる。でもこういう成功/名誉は、どんなにお金を積んでも買えないものだ。だから、本当に嬉しい。心から嬉しい。

思えば自分の最初の手打ち公演(主催公演)はケンソーのO-WESTでの公演だった。あれから30年くらいたっただろうか。満足できた公演は1つもない。でも今回は、今回はもしかしたら、かなり満足しているのかもしれない。いや、反省点は山のようにある。嫌なことも本当にたくさんあった。でも… いや、それは今は判断できない。たぶんそれは自分が死ぬ時に判断できるんだろうと思う。

今回、なんとか公演を行なうことが出来たのは、ひとえにチケットを買ってくれたお客さん、そして優秀なスタッフが自分の周りにいたことにつきる。そしてニッケルハルパの無料体験およびウーロフのワークショップをしきってくれたレソノサウンドさん。それから…プランクトンさん。プランクトンさんは、毎日スタッフを派遣してくれて、プロのスタッフがプロフェッショナルに手伝ってくれた… この世界の素晴らしさを教えてくれた川島恵子さん、そしてプランクトンの皆さんにも、本当に最大級のお礼を!! 

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