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「人が足りない」とか言って採用してない?

まだ採用で消耗してるの?で書いた通り、この社会における「採用」というパラダイムは変わりつつある。それを感じ、採用をやめ、より適切なパラダイムを見出すことで事業成長に伴う採用の必要性を解消しようと試みているのがMellowである。

しかしそれでも仲間は増やしたい。事業は成長していくから人が欲しい。市場成長のタイミングを逃したくない。価値を生み出してどんどん広げていきたい。

ではどうすべきか? 考えても考えても正解は無い。
だが、取り組み続けている。

採用というパラダイムは臨界点に来ているが、今の採用市場が過去の様々な失敗や成功、経験からの学びによって時の洗練を経ているということを十分理解しつつ、フラットな目線で自分たちのあるべき姿を考え続けるしか無い。

本記事を含め数記事に渡り、Mellowの取り組みを整理し順に説明していく。メタな記述が多く分かりづらい部分もあるかもしれないが、図解も含めなるべく分かりやすくするよう心がけるのでご容赦いただきたい。

1.  「人が足りない」という理由だけで雇用を増やさなくて済む構造を作る

すべての前提となるのがここであるように思う。Mellowのような成長中の企業における採用ミスマッチの多くは市場が成長期にありオペレーション人員を一気に増やしてシェアを取り切ることが経営戦略上非常に重要なフェーズに起こる。

月間数十名を超えるペースで人員増加を行えば、それ相応にカルチャー維持などの難易度は上昇する。そしてそのカルチャーを維持するためのコミュニケーションに時間を使うことと、市場のシェアを取り切ることを目的としたオペレーション遂行に時間を使うことを天秤にかけた時、比較的多くの場合経営者がオペレーション偏重の意思決定をする。するとスキルマッチ的な採用を行うことの合理性が強くなり、結果としてカルチャーの不一致やディスコミュニケーションの発生リスクが増大する。

非常にメタな書き方をしたが、平たく言うと事業成長を急ぐべきシチュエーションにおいてはカルチャーがどうとか言ってられないということもまた1つ事実であるということだ。

この状況を図示すると以下のようになる。事業成長と組織成長が密結合している状態である。

ではこういった状況に対してどのように取り組むべきか。単純にカルチャー維持を目的としたコミュニケーションに使う時間を増やせばいいかと言えばそうとも言えない。事業成長のペースが緩むため、その分競合から市場シェアを持っていかれるリスクが高まる。カルチャーのために事業が犠牲になっては元も子もない。つまり、解かなければならない問いはこうなる。

事業成長のペースを緩めず、カルチャーを維持し続けるためにはどう取り組めばよいのか?

この問いに対する答えは大きく分けて以下の2つになる。

・オペレーションの効率化&外部化
・オンボーディングおよび組織内コミュニケーション仕組み化への投資

後者については後述するとして、ここでは前者を解説する。

当然の話であるが、そもそものところでメンバー1人あたりの業務時間に占めるオペレーション業務の割合を抑えることができれば、その分多くの時間をカルチャー投資に割り振ることができる。つまり、事業成長に必要なオペレーションそのものを効率化していくことと、外注化していくことはカルチャー投資のための基盤づくりとして解釈することができる。カルチャーというある種「金にならない」非効率を追求するために、極めて合理的な効率化および外注化を推進するという構図だ。

効率化の文脈に関しては様々な文献やブログ記事などで言及されているので詳細については一旦ここでは割愛するが、タスクの分解や自動化といった文脈のみにフォーカスするだけでなく、人それぞれが持つ「無意識にしている自然な思考パターン」に合わせた効率化を進めていくことが肝であると考えている。

一方オペレーション業務の外部化(外注)の文脈だが、分解後のタスクに紐づく目的以下のように分類し、経験,関係,ブランドに紐付かないように分離したものを積極的に外注化している。

・直接資産:お金や仕事の成果自体
・情報資産:業務や戦略に関わる情報

・経験資産:経験そのもの
・関係資産:ステークホルダー間の関係
・ブランド資産:社会的認知や評判

この過程を経ると「そもそも自分こそがやるべき仕事とは何か?」という問いに向き合うことに必然的になるので、組織づくり系の業務に縁がない人もぜひ試してみて欲しい。

というわけで、Mellowはこういった取り組みを通して「人が足りない」という理由のみに突き動かされて雇用を増やさなくて済む構造を作ることを目指しており、それが採用というパラダイムから抜け出すための基盤になっているのである。

最後に、今後書いていく予定のトピックスについてリストアップしておく。(内容は予告なく変更になる可能性はある…笑) 総括は最後に書くが、それ意外は基本的に順不同なので先に書いて欲しい内容があれば是非コメントでリクエストをして欲しい。

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2. 「企業と個人は対等である」ということを前提にしたプロセス

a. 企業と個人の対話プロセスは入社試験ではないことを理解してもらう
b. 相互理解に時間を使い、その上での双方同意で意思決定をする
c. 「不採用」という状態を作らない 「今ではない」というだけ

3. プロセスの目的を「個人の人生の幸福」に置く

a. 求職者個人の自己理解に対して徹底的に投資する
b. 「好きなこと」に頼り過ぎない。「嫌いなこと」も大事にする。

4. 「カルチャーを壊す人」との関わりを持たない

a. カルチャーマッチを追求し続けることの非効率
b. カルチャーはズレてて当たり前
c. 注視すべきは「カルチャーマッチまでの過程で周囲に与える影響」

5. 総括:これから会社を大きくしていく同志達に

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ではでは、良い休日を。


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