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【ビジネスの話・冷凍ピザ販売編①】

 冷凍ピザの販売をスタートすることにしたキッカケは全国の百貨店の物産展や地下の食料品売場でベーコンやソーセージなどを販売している友達からの依頼がキッカケだった。
 そいつの作っているベーコンを使用した冷凍ピザを作って欲しいということで、面白そうではあったけど、一度も挑戦しようと思ったことすらないビジネスだったから、まずはネットで調べてみて人気の売れている冷凍ピザを色々と取り寄せて、その世界を知ることから開始してみた。

 売れている冷凍ピザを色々と食べてみて、全般に言えるのはそのほとんどがファミレスとかデリバリーで食べるピザの延長上にあるスタイルってこと。
 日本のピザの歴史を紐解くと、スタートはアメリカから輸入した冷凍ピザをファミレスで使用したところから始まっているから、手ごろ感のあるジャンクフード的なイメージで浸透しているのはごく自然なこと。だから売れるのはそういうピザだ。
 本格的なナポリピッツァの店が全国に登場してそれが大衆化されたのはごく最近のことなんだから。
 冷凍ピザがいわゆる本格的なピザではないものが主流なのもそういう流れがあるのだから当然で、需要がそっちをまだ向いていないのが現状。

 さて、市場調査してみた結果、冷凍ピザをやれないことはないけど商品化までのオペレーションが大変だなってのが最初の印象だった。ピザとしてのクオリティでは確実に勝てるとこまでやれるとは思うが、商品として仕上げるまでがかなりの手間だということ。

 幸いにもうちには世界最高峰のピザ職人がいたから、むしろ商品開発はタクちゃんにほぼ任せた、ほぼほぼ任せた。
 自分は商品化に必要な知識を勉強したり、発送方法などの流通関連を徹底的に調べることに時間を割く。
 この分業のシステムこそうちの企業の強み。作る才能のある方が作って、売る才能のある方が売る。そういうシステム。
 自分にも作る技術や才能はあるだろうが、より秀でた人材が隣にいるのだから、そいつがやれないことをやる。
 そこにちっぽけなプライドはいらない。

 試作して試食して試作して試食して、まずは無事コラボピザは完成し、なんとか完売したそうだが、ここから本格的にその業界に足を踏み入れることになる。

 そこはもうレッドオーシャンと言われていた、でも自分にはまるでブルーオーシャンのように見えていたし、みんなには狩り尽くされて痩せた狩場なんて風に見えていたのかもだけど、自分には宝の山が見えていた。

 この話のつづきはたぶん面白い。

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