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Japanese Localization | ローカライズ

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日本語ローカライズについて考えたことをまとめています。
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#ローカリゼーション

パズルのようにカスタマイズするUI翻訳

翻訳をチェックして、プロダクトの日本語UIとして世に出す仕事をしています。プロセス上、自分がチェックした内容ついて、変更前と変更後の日本語、変更した場合はその理由を記録に残しています。月ごとにその評価が数値化されて、翻訳ベンダーから共有されます。ときどき、「この変更はトランスクリエーション」というフィードバックがあります。ああ、そうですか。。 翻訳 vs トランスクリエーション私自身、トランスクリエーションについてはBuckeyeさんのブログに書かれているとおりだと思ってい

日本語スタイルガイドはいらない!?

フリーランス翻訳者から、また企業内のローカライズ担当に戻ることになり、今後いろいろとやらなければならない「スタイルガイド」について書きます。ここで言う、スタイルガイドとは、日本語を書くときの表記規則のことです。 ローカライズにおいては、多くの企業が独自の日本語スタイルガイドを用意しています。企業ごとに大きく異なる点のひとつに、カタカナ複合語(複数の英単語をカタカナ読みする場合)の表記方法があります。たとえば、"Language Portal"という英語を日本語にするときに、

翻訳会社に気づいてほしいこと(3)

読んだ人を動かす文を想像する B2Cで翻訳する英語の文章には、それぞれに書かれた目的があります。いわゆる、ビジネス側の都合です。ビジネスなので、単なる「読み物」として楽しんでもらうための文章は皆無だと思います。たとえば、新規登録してもらう、新しい機能を知ってもらう、とにかく使ってもらう、シェアしてもらう、動画を見てもらう、広告を見てもらう、購入してもらう、などなど。 これを知ることで、翻訳するときに迷わなくなります。いま翻訳しているメッセージやページを読んだエンドユーザー

翻訳会社に気づいてほしいこと(2)

前回のブログで「All we need is きちんとした日本語」と言ったわりには、どうすればいいのか書かなかったので、つい先日、某ローカライズ企業の方に伝えたことを思い出して書きます。 きちんとした日本語を書くにはどうすればいい?(校正、校正、校正) ・日本語を校正する 英語は見なくていいです。日本語だけ読んで、不自然だったらなおします。もちろん、この工程の前に、英語と日本語を突き合わせてチェックしてくださいね。できれば、そのチェックとは別の人が、日本語校正をやってくだ