翻訳会社に気づいてほしいこと(2)

前回のブログで「All we need is きちんとした日本語」と言ったわりには、どうすればいいのか書かなかったので、つい先日、某ローカライズ企業の方に伝えたことを思い出して書きます。

きちんとした日本語を書くにはどうすればいい?(校正、校正、校正)

・日本語を校正する
英語は見なくていいです。日本語だけ読んで、不自然だったらなおします。もちろん、この工程の前に、英語と日本語を突き合わせてチェックしてくださいね。できれば、そのチェックとは別の人が、日本語校正をやってください。何で日本語だけで読むかと言うと、エンドユーザーは日本語だけを読むからです。英日併記で読むわけではありません。「バイリンガルファイル」はあくまで、翻訳の作業途中のものです。

・自分の後ろには誰もいない(つもりで)
"The buck stops here."と言ったのは元米国大統領トルーマンです。オレ(私)が最終責任者だ、というつもりで、甘えのない、全力を出し切った日本語にしましょう。なんか精神論ぽくてイヤですが、マインドセットも時には大事です。実際、IT企業のローカライズ担当者の後ろには、もうエンドユーザーしかいません。公開したら、即、一般人の目に触れます。そうそう、SNSやこのブログもそうですね。自分のブログを書いているつもりで、「これ、このまま公開できるかな?」って自問するのもよいかもしれません。

・勇気を出して、リスクを取りに行く
トヨタの、いわゆる80点主義は翻訳業界にも当てはまると思います、悪い意味で。そこそこの品質で出せば、大当たりはありませんが、ハズれることもまずありません。お客さん(翻訳にお金を出してくれる人)の顔色を伺っている限り、これが正解なのかもしれません。

でもね、翻訳担当者もエンドユーザーも、100点を望んでいるんです。だって、日本語で書かれた書籍や新聞、ニュースサイトの日本語は常にほぼ100点ですから(異論はあるでしょうが、ここはざっくりとした話です)。翻訳された文章だからって、大目にみてもらえるわけではありません。どんなにヘタで意味不明な英語だったとしても、日本語で意味が通るようにしないといけないんです。だって、自分の後には誰もいない(ことになっている)ので。勇気をふり絞って「こうだ!」と思う日本語にすればいいんです。100点を目指さないと、絶対に100点には届きません。外したとしても、95点くらいには落ち着きます、多分。

無難に80点くらいの「翻訳語」を書いたところで、どちらにしても「ヘンな日本語」と言われるのがオチです。専門用語や、そもそもの原文英語の意味がわからなくても、最低限、日本語として文法や表現がおかしくないものに仕上げましょう。「こういう言い方、日本語じゃしないよねw」と誰かに言われたらアウトです。そういうところを校正でチェックしましょう!

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Naoki Maniwa

Localization Enthusiast | Twitter @mrkyten

Japanese Localization|ローカライズ

日本語ローカライズについて考えたことをまとめています。
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