スクリーンショット_2019-07-05_13

起業一年目の話。 ~内装仕上工事~Vol.4

このマガジンは 起業した経営者あるいは独立したフリーランサーの「一年目」にフォーカスしたインタビューメディアです。
「起業しようかな・・・」「独立したけど不安だ・・・」と、これからの働き方に不安を感じる人は、実際の経営者やフリーランサーがどのような考えや気持ちで独立したか、苦労したことは何か、独立する前にした方がよかったこと等々参考にしてください。
このマガジンが、これから起業・独立を考えている方や独立したばかりで不安が多い方の励みになることを心から祈ってます。

* * * * * * * * * * * * * * * * *

株式会社優建工業
代表取締役 金城 健二

この話のポイント
・独立したキッカケは仕事が好きすぎたから
・まさか自分が社長になるとは・・
・働く上で大切なことは「熱意」
・独立するなら自分が好きなことで独立しましょう!

ー本日は宜しくお願いいたします。まず、金城さんの簡単な経歴を教えていただけますか。

高校卒業後、内装業の職人としてスタートし、23歳の時に独立しました。28歳で法人化し、現在では11期目を迎えます。

ー御社の業務内容を教えてください。

店舗施設やオフィス、マンション等の内装工事業がメインです。内装工事と一口にいっても29職種ありますが、その中でも私は「軽鉄ボード」という職種で独立しました。これは簡単に言うと、現場でボードを加工して仕切りや天井板、床材等を作る仕事とお考えください。
最初は一人親方としてスタートしましたが、今では軽鉄ボード以外の業務も対応できるように人を揃えているので、内装工事業と言えるようになりました。独立した当初は下請け、孫請けでの仕事も多かったですが、業務規模が拡大したことで設計会社やデザイン会社とも繋がりが増えましたので、元請け的ポジションでの仕事も増えましたね。

ー独立したキッカケなどはありますか?

仕事が好きすぎたからです。会社員だと定時で仕事が終わりますが、私にとって仕事は楽しかったので終わることが嫌でした。なので独立した当時は、朝から働いて朝まで働いてましたよ(笑)食事や睡眠などは合間の時間で取るくらいで、それ以外の時間は全て仕事に注いでました。その生活が苦じゃなかったですし、起きてる時間は仕事をしたかったんです。本当に変態ですよね(笑)
一人親方としてのスタートしたのも、最初から経営者になりたいなんて思いは全然なく、純粋に職人としてこの仕事を極めたいと思ったからです。立派な親方になってその技術を若い人に教えながら現場をまわる、そんな親方になりたくて独立しました。

ー意外でした。今では社長として活躍されておりますが、社員の方は何名くらいですか?

社員14人、業務委託で40人くらいの職人がおります。正直、自分が経営者になるなんて全く思いませんでしたよ。私は人生でリーダーというものになったことがなかったですし、みんなを引っ張るタイプでもありません。一番頑張った経験でも、小学校の時に5人グループの班長になったくらいです(笑)
みんなが私を持ち上げてくれるというか、支えてくれるので、ここまで出来ていると思っています。

ー独立した1年目の苦労話などはございますか?

あんまり覚えてないんですよね(笑)とにかくガムシャラに働いていて、頂いた仕事をこなす事に精一杯だった記憶しかありません。というのも、自分に頼んでくれる事に喜びがあって、相手から必要とされていたことが嬉しかったんです。過去を振り返っても、自分が人から必要とされる事ってなかったんですよ。勿論、人から嫌われる事もなかったですが、特別必要とされる事もなかったので、仕事が来た時は必要とされていると思って嬉しくなっていました(笑)

ー1年目から現在に至るまでの売上推移って聞いてもいいですか?

独立した一年目は750万円、法人1期目で1億円弱、現在では10億円弱です。

ー爆上がりしてますね。売上は順調に右肩上がりですが、売上が増えた理由などはありますか?

自分自身、現状維持が嫌で絶えず成長したいと思っていますが、それが一番見えるものが売上だと思っていました。なので、売上を伸ばすことが成長していることの証明だと考えていましたね。お陰様で売上は15年間ずっと上がり続けています。
売上が増えた理由は、やはり熱意があったからです。売上を増やすことを第一に考えて仕事をしていましたが、その原動力は仕事に対する熱意や情熱といった感情の部分が大きかったです。精神論的になりますが、仕事に対する熱意は今でも誰にも負けない自信があります。

ー金城さんの営業方法を教えてもらえますか。

今では紹介が多いですが、独立して直ぐは最初で最後の飛び込み営業でした。私は前職のツテを絶対頼らずにやろうと決めていたので、スタートした時だけは飛び込みで、その後は紹介のみで広げましたね。仕事に対する熱意は誰にも負けない自信がありましたので、現場では誰よりも早く来て、誰よりも遅くまで残っていました。そこでの仕事ぶりが認めて貰えてから、いろいろな方をご紹介いただいております。
私は喋りも上手じゃないですし、技術が突出している訳ではないので、熱意だけで勝負しておりました。誰に負けない熱意が私の営業方法です・・・って、これ答えになっていますか?(笑)

ー逆に独立する前にした方がよかった準備などありますか?

私自身、特に準備せずに独立したので、特に要らないと思います。それこそ、私は職人一筋でしたので、パソコンの電源すら付けられない状態で独立しましたから(笑)

ー現状での会社の課題などはありますか?

会社の財務体質の強化です。たまに「黒字倒産」って聞いたことありませんか?あれは簡単に説明すると、売上が立っても立替金が大きいと起こる現象なんです。建設業界は支出(立替払い)が先になり、そのあとに入金(売上)が入る構造なので、売上があっても立替金が支払えなくて倒産するを「黒字倒産」と言います。実は弊社もそのような危ない場面がありました。その都度、借入などで踏ん張っておりますが、安心はできないので今では財務のプロにお願いしております。
あとドラマのような話ですが、取引先が逃げたり、倒産したりして売掛金が回収できないこともあります。今は弁護士を通して回収中ですが、やはりお金関連は課題がありますね。
組織を運営維持する為にも今では財務や法務のプロに力を借りて少しずつ改善しております。

ー金城さんにとって、起業や独立はオススメしますか?

基本的に勧めるものではないですが、人に起業しない方がいいと言われて辞めるくらいなら最初からしない方がいいと思います。ただ、雇用側との関係もあるので、雇用側がどうしようもなければ独立という選択肢もありますが・・・くらいです。
少なくとも私は社員のことを大切にしていますし、その責任も果たす必要があると思っています。なので、社員から社長が嫌だから辞めて独立したいと言われたら悲しくなりますね(泣)

ー最後に独立しようか悩んでいる人へ向けたメッセージがあれば、お願いします。

独立するなら自分が好きな仕事で独立すべきです。「好きこそ物の上手なれ」ではないですが、誰でも好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達するものです。
なので独立を考えているのであれば、それが本当に好きで続けられるのかどうか、もう一度自問自答し答えを出したら良いのではないでしょうか。

ー本日は有難うございました。

株式会社優健工業
金城 健二
1980年9月、出身は東京都江戸川区
座右の銘:日進月歩

感想
独立した当初は朝から朝まで働いていたと聞いた時、思わず笑ってしまいました(笑)傲慢な雰囲気はなく、相手のことを第一に考えていることが話していても伝わり、不思議と力になりたいと思わせる魅力的な社長です。
店舗やオフィス、マンション等の内装工事が必要な方は是非金城社長まで。
最後にこの記事がよかったらフォローしてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?