【ホルスヘレシー】Welcome to the Age of Darkness【バトルレポート】
イントロダクション to Heresy
皆さんは「ウォーハンマー30K」というゲームをご存知だろうか。厳密に言えばそんなゲームがあるわけではない。平たく言えばウォーハンマー40Kの亜種だ。何故「30K」と呼ばれているかというと、「40K」の「10K年前=10000年前」、かの有名な「ホルスの大逆」の時代を舞台にしたミニチュアゲームだからだ。だから当然(?)ルールも違う。かの暗黒遠未来から一万年もの昔。さぞかし洗練され、栄光に満ちた輝かしい世界観なのかと思われるがそんなことは全然無い。Warhammer: Horus Heresyでは、むしろ40Kをはるかに凌駕する地獄が君を待っている。この世界の戦場では大部隊の超人兵士スペースマリーンが隊伍を組み、未来には失われたはずの凶悪兵器が飛び交う。《皇帝》はもちろん伝説の半神達であるプライマークが存命で、それぞれが強大無比な兵団(レギオン)を率いている。極め付けは、彼らが戦うのが己の兄弟達であることだ。さながらエクスペンダブルズ同士の殺し合いだ。どっちが勝ってもヴァンダボーだ。誰がそのような地獄を望むのだろうか?そう、私のようなボンクラは、こういうのが大好物なのである。今回は、私と同じくドンパチうるさいの大好き、筋肉モリモリマッチョマンが大好きな皆さんに、ホルスヘレシーというゲームがどんなものか知っていただこうと思うのだ。
「私、30K興味あります。」
はい、皆さん例外なくそうですよね。絶対そうだと思ってました。なので早速戦闘記録を開示していきたいと思います。何気にゲームしたことなかったのでこれが初ゲーム。ルールの解釈も読み込みもガッバガバなのでいつも以上に雰囲気重視のバトルレポートになります。こいつを読み終わる頃にはきっとGWとフォージワールドのサイト巡りがはじまることでしょう。その際の出費には責任持ちませんが、楽しいことだけは保証します。それでは1万年前の動乱の時代へようこそ。
アーミー紹介
・第ⅩⅢ兵団「ウルトラマリーン」(Muro)
最精鋭部隊であるカタフラクィ・ターミネイターを纏う戦士達が主力の2000ポイントアーミー。ビークルは皆無で戦列歩兵による前進制圧をドレッドノートとフルメンタルスが援護する。トループ枠でタクティカルスカッドは20人編成。大量のボルトガンを浴びせることができる。
・第Ⅳ兵団「アイアンウォリアー」(タンケンさん)
ご存じ、日本が誇るホルヘレ大好きマン、タンケンさんのアーミー。燻銀のカラーに虎目模様がキマり散らかしてる。大テンプレートの砲撃や、鋼鉄の巨獣ランドライダープロテウスも入ってて殺意が高い。
初期配置!
ウォーハンマーホビーの最高の瞬間(諸説あり)と言われる初期配置の時間がやってきた。ミッションはクソデカ激重ルルブ収録の「Blood Feud」を選択。ミッションルールには「敵を殺せ。特定のユニットはボーナスポイントだ。とにかく殺せ。」と書いてある気がするので大逆兵団撃滅を改めて決意。初期配置マップはDawn of War!
丹精込めて作り上げてきたアーミーが威風堂々着陣した姿こそ最高の瞬間(異論は無いはず)であり、両プレイヤーの大勝利である。タンケンさんは写真を一生懸命撮っていたし私のアーミーを賞賛してくれていた。まぁそれはそれで嬉しかったがそれこそが命取り!過酷を極める大逆の戦場に情けなど無用!そうしている間にわたしは明晰なずのうでスゴイ作戦的なアレをかんがえていたのだ。これだからパーチュラーボは甘ちゃんなのだ!先生件奪取(1D6で6が出れば先攻を奪い取れるいにしえのルール)は失敗!俺のターン!!移動フェイズ開始!!進軍せよ、皇帝陛下と、グィリマン閣下と、そして我らがウルトラマールのために!!
1ターン目
ホルスへレシーの恐ろしさを少し味わった1ターン目。夜戦(暗くて敵が見えない懐かしのルール)は無し。タクティカルスカッドが多すぎて前に全く進めません。敵が遠くて射撃が届きません。主力のターミネイターは敵陣に着くまで仕事がありません。はい、もうお分かりですね。雰囲気でウォーハンマーをやるとこうなります。しかし一定の戦果はり。コンテンプターのアサルトキャノンが突き刺さってランドライダーを移動不能にさせ、中にいるブリーチャーごとただの聳え立つレジンにすることができてターンを終えた。装甲値、装甲貫通判定、ビークルダメージ表・・・40Kとは完全にルールが違うので慎重に処理した。続く1ターン目裏、驚愕の事態が発生する!!
壁を飛び越え暗殺者モリタートが眼前に飛来!ヒットロールで「1」が出ない限りプラズマピストルを射撃し続ける!コワイ!標的は我が軍の主力フルメンタルスだ!
説明しよう!私はモリタートの射撃に対し、新ルール「リアクション」の中から「応射(Return Fire)」を選択。敵の射撃に合わせて普通に撃ち返したのだ!このリアクションこそがホルスヘレシーのゲームを奥深くダイナミックにしている。1フェイズに1度だけ、アクティブプレイヤーの行動に対してリアクティブプレイヤーはなんらかのリアクション(応射、撤退、警戒射撃など)を発動できるのだ!今回はモリタートの熱烈プラズマ射撃に対し、全力オーバーキル確定のフルメンタルスミサイルアレイ(耐4の2倍の攻8なので、マリーンにあたれば即死する)をお返しに叩き込んだわけだ。ゲーム的には同時に撃ち合ったことになり、双方とも無事では済まない。
自分のターンで何故か自分のユニットが実際死ぬ。リアクティブプレイヤーも相手ターンに行動できるので自然とゲームが熱くなる。なかなかいいルールだ。飛び交う弾の量が尋常ではなくなるので、ユニットがものすごい勢いで溶けていく地獄。This is Heresy. タンケンさんはオートマタを先頭に全軍を前進させてターン終了。
2ターン目
2ターン目表はウルトラマリーン左翼に迫るオートマタに集中砲火を浴びせた。こちらは倒せたものの、移動不能になったランドライダーにとどめを刺すことはできなかった。ランドレイダーの装甲値14を貫徹できる対戦車兵器が自軍に少なく、小火器では文字通り傷一つ付けられないからだ。ホルスヘレシーでは、ビークルに「装甲値」が設定されており、ヒットした武器の攻撃力にD6を足して装甲値以上の数字を出さないとダメージにならない。ランドレイダーにダメージを与えるには少なくとも攻8でなければ有効打が与えられないのだ。装甲を貫通できればビークルダメージ表というボーナスタイムが待っていて、貫通値の高いラスキャノンやメルタガンなら1発で爆散させられる可能性がある。このターンではマルチメルタを破壊できた。
2ターン目裏、本家フルメンタルスことタイラント・シージスカッドをはじめとした全軍の猛烈な射撃でフルメンタルス・ターミネイターが全滅。300ポイント持っていかれた。ドレッドノートや特殊弾薬を満載したタクティカルスカッドが迫る。
3ターン目
戦いは本格的な消耗戦に突入する。ウルトラマリーンはなおも前進。猛火に晒されて死傷者を出しながらも、ゲーム中屈指の耐久力を誇るカタフラクィ・ターミネイターが敵を突撃圏内まであと一歩まで肉薄する。続くタンケンさんのターンではアイアンウォリアーの射撃が火を吹く。兵団の固有能力でボルトガンの弾が常に増えているので、ラピッドファイア距離では1ユニットから最大60発のボルトガンが1リロール付きで放たれる。「25ダメージ通りました。セーヴィングどうぞ。」
レフェリーのたまおさん「オルクかな?」
こちらも負けていない。リアクション応射で撃ち返す。タクティカルスカッドは「Fury of the Legion」のルールで動いてなければ弾が1発多く出るのだ。相手が撃てばこっちも撃つ。猛烈な火力の応酬だ。大量のダイスをジャラジャラ振る。だがボルトガンは貫通値5。パワーアーマーのセーヴィング値3を貫くことはできない(貫通値が低いほど貫通力があり、貫通されればアーマーセーヴィング不可)。とにかくたくさんのダイスを振り、たくさんセーヴィングしてバタバタ死ぬという、大量のダイスを振る満足感がある。相手のターンに一方的にやられるだけじゃないのがダイナミックで良い。地獄に変わりはないけど。
ついにウルトラマリーン左翼のタクティカルマリーンが猛攻を受け退却を始めた。退却というのは、何らかの理由で部隊に大損害が出た時に、指揮チェックに失敗すると盤外に向かって逃走(2D6勝手に移動)することだ。9版40KやAoSのように損耗に応じてミニチュアがスッと消えていくのではなく、リアル逃走システムを採用しているため、再集結できるまで盤外目指して逃げ続ける。あれ?君達恐怖を知らないとか言ってなかったっけ・・・?当然、盤外に出たユニットは戦死扱いされる。
待ってましたとばかりにとんでもない量のボルトガンが火を吹く。ラピッドファイア距離で2発+アイアンウォリアーの兵団特性で弾数+1、30人から放たれるボルトガンは合計90発!!!しかも1リロールまであるらしい。これがヘレシー・・・アーマー(2+)と痛みを知らぬ者(5+)をモノともせず物量で削るスタイル。そういうの嫌いじゃないぜ。結果ターミネイターを半壊させてウルトラマリーンの戦力を大きく削り取った。
4ターン目
ようやくウルトラマリーンの先鋒部隊がアイアンウォリアーの戦列に斬り込むことができた。警戒射撃(6のみヒットとかじゃなくて普通の「射」で撃つぞ!)をくぐり抜け、白兵戦に雪崩れ込んだ。
ターミネイターの圧倒的な白兵戦能力が輝いた4ターン目表。4ターン目裏、アイアンウォリアーはドレッドノートやメデューサ砲が現在で、総大将の闘士も消えていない。残った戦略でウルトラマリーンの戦列を削りに削る。勝負は(時間の都合上)5ターン目で决することとなった。
5ターン目
5ターン目表。ここまで来たら前進制圧あるのみ。この戦いに終止符を打つのだ!奮い立てウルトラマールの戦士たちよ!Courage and Honor!
5ターン目裏。一縷の望みを懸けてウォーロードであるウォースミスとコンテンプタードレッドノートがウルトラマリーン主力部隊に突撃。最後の闘いが始まった!Iron within! Iron without!
アイアンウォリアー総大将のウォースミスがウルトラマリーンの総大将に一騎討ちを挑む!グィリマンの子の誇りを懸けてこれに応ずるプラエトール!ボンクラ映画大好き趣味人同士のバトルの大トリを飾るのは、漢と漢によるタイマン勝負以外あり得ないのである。
決着!このミッションではゲーム開始前に秘密裏に選んだタイプのユニットを撃破している分だけポイントが入る。撃破したユニットの数と敵戦線突破、ウォーロード撃破などのポイント差でウルトラマリーンが勝利した!
感想
このゲームは特定のユニットには特定の武器が刺さり、逆に特定のユニットにはまるで歯が立たない武器があったりと、ユニットごとの有利不利が明確な三すくみ構造になっている。そのためバランスよく様々なユニットを入れられる2000ポイント以上が公式に推奨される重めのシステムとなっている。かなり無理して2000ポイント作ってみたが、頑張って正解だった。ユニットの規模や相性など、かなりバランス良く考えられたゲームだと実感した。特にリアクションはこのゲームのキモで、常にスリリングな戦場を演出してくれるギミックだった。
また、ウルトラマリーンvsアイアンウォリアーという、実際に大逆期にあったかもしれない戦いを再現しているという点も没入感が高い。「ゲーム」の先にある「物語」もしくは「歴史」を追体験しているような感覚があった。これはヒストリカルゲームに近いホルスヘレシーだからこそ感じられる独特の空気感だろう。
それと、ドレッドノートが強い。リヴァイアサンが複数出てきたらどうすればいいんだ・・・?ラスキャノンはよ発売して!!
これからも我々はホルスヘレシーを遊んでいきたいと心から思えた一戦であった。タンケンさん、対戦ありがとうございました!
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