全日本ロードレースJSB1000クラスと併載で行われる今回のもてぎ戦「もてぎ2&4レース」
スタンドには全日本ロードレースファンも訪れ楽しみなイベントでしたが、非常にカオスな展開になってしまいました

予選

予選では野尻智紀(MUGEN/Honda)がRd.2富士以来のPP獲得、2番手には自己ベストのルーキー太田格之進(DOCOMO/Honda)が続きます
3番手にはRedbullの刺客リアム・ローソン(MUGEN/Honda)、さらに大湯(TGM/Honda)、関口(IMPUL/TOYOTA)、小林(KCMG/TOYOTA)、平川(IMPUL/TOYOTA)、そしてポイントリーダーの宮田莉朋(TOM'S/TOYOTA)が8番手という、全体的にレースが楽しみになる非常に面白い結果になったように思えます
なお、この予選でローソンが1ptを獲得し、ポイントは宮田と並びましたが優勝回数で上回り、一時的ですがランキングトップへ躍り出ることになりました

決勝

迎えた日曜日決勝は、レース前に雷雲が現れ、なにやら不穏な空気が漂います
そして波乱は、スタート直後にやってきます
フロントロースタートとなった太田(DOCOMO/Honda)がなんと発進できず大きく後退、さらに8番手宮田(TOM'S/TOYOTA)も出遅れます
上位では野尻(MUGEN/Honda)がホールショットを奪うも3番手スタートのローソン(MUGEN/Honda)が野尻に並んで仕掛けます
しかしターン2を回ったところで外側にいたローソンが縁石の上で姿勢を乱しスピン！そこに関口(IMPUL/TOYOTA)と牧野(DOCOMO/Honda)が追突し2台とも宙を舞います！そしてローソンを避けたかと思った松下(B-MAX/Honda)は飛来する関口と牧野からさらに避けよとしましたが行き場なく内側のガードレールをヒット！
当然即時赤旗が提示されレースは中断されます
このアクシデントに関わった全てのドライバーが無事にマシンを降りることが出来たのは幸いでした

ローソンはマシン後方にダメージを負いましたが、リアウィングを失ったのみでサスペンションなどに異常はなくピットへ戻ることが出来ました
赤旗中断の間に可能な限りの修復を試みます

レースは3周目からSC先導となり、なんとローソンはリスタートまでに修復完了！無限のクルー、お見事でした
※但し赤旗中のピット作業だったため後にドライブスルーペナルティが課されました
1周のSC先導を終え、4周目からレースは再開
各所でバトルはありつつも、全体的に安定したレースで進んでいきます

しかし再び波乱が訪れます
10周を過ぎたところで各車ピットに入りタイヤ交換を進めて行くのですが、佐藤(NAKAJIMA/Honda)と太田がピットレーン内で接触！
佐藤車がピット作業でもたつき、慌てて出てきたところにこれから作業に入る隣のピットの太田と交錯してしまいます
この接触が原因で、佐藤は後で右リアにスローパンクチャーが発生し後退、太田はバランスを崩したのか続行不能でリタイアとなりました
太田はフロントロースタートだっただけに、スタート含め非常に悔しい結果となりましたね

さらに小林可夢偉(KCMG/TOYOTA)は折角4番手を走ってましたがピット作業で右リアタイヤの交換にもたつき大きくタイムロス！
一気にポジションを落としてしまいます
レース後の可夢偉は激おこでしたね

そして13周目、雨到来のお知らせ…
しかし酷くなることはなく、ウェットタイヤへの交換もなく通り過ぎていきました(ちぇ…)

そしてピットを後半へ遅らせた組が25周を過ぎたあたりでピットに入り始めます
トップの野尻が入り、その後アンダーカットを狙った2位平川も入るがピット作業でもたつき、僅かな差で野尻が、そして大湯までもが先行し実質3位で復帰、さらに山本尚貴(NAKAJIMA/Honda)もタイヤが温まってない平川に迫っていきます
ダウンヒルからの90°でオーバーテイクを狙った山本が平川のインに飛び込むが、十分に前に出ることが出来ておらず2台は接触スピン！すぐに立て直し2台とも走り出しポジションも後続に譲ってはいませんでしたが、山本は直後のホームストレートで左前のサスペンションが折れてしまいリタイアとなりました
幸いだったのは山本は即座にエスケープまでマシンを運び、SCを導入する必要なく止まってくれたことですね

レースは終盤に差し掛かり、注目となったのは大湯と平川の2位争い
平川は山本との接触がありつつもハイペースで大湯と距離を詰めていきます
そして迎えた33周目、気がつけば平川は大湯の真後ろに迫り、一気に抜き去っていきました
大湯も思ってないところで抜かれたのか、全く防御が出来なかったですね

そんな大波乱だったレースを制したのは王者野尻智紀！
ここ数戦思うような走りが出来ていなかっただけに、嬉しい今季2勝目となりました

2位は今季最高位フィニッシュの平川亮(IMPUL/TOYOTA)！
7番手スタートでしたが1周目のアクシデントに乗じてポジションを上げ、終盤山本との接触がありつつも大湯まで交わしたペースは見事でしたね

3位は嬉しい今季初表彰台の大湯都史樹(TGM/Honda)！
今季はPPを2度もマークしながら決勝では不運もありなかなか結果を残せてませんでしたが、ようやく表彰台を掴むことが出来ました

ポイントリーダーの宮田は1周目のアクシデントで下位に沈みはしましたが、そこから見事な追い上げで4位まで挽回
素晴らしい走りでしたね

Rd.7もてぎ最終リザルト

ローソンは1周目のスピンが大きく響きましたね
しかしその後のレースペースは上位陣と比較しても非常に良いペースで走れているようでしたので、次戦に期待ですね

さて、今回の結果を受けてランキングは以下の通りになりました

気になるのはタイトル争いの行方
残すは10/28-29に行われる鈴鹿戦で、Rd.8,9のダブルヘッダーになります
トップ宮田と2位ローソンの差は8pt、3位野尻は宮田から10ptビハインド
2戦で最大56pt稼げるので宮田も安心というギャップではありません
野尻はRd.3鈴鹿でのリタイアやRd.4オートポリスでの欠場でタイトル争いから離脱したかのように思えましたが見事に巻き返してきましたね
ローソンはアルファタウリF1のシート争いに残るために何としてもチャンピオンを確保したいところ
白熱するタイトル争い、2ヶ月先になりますが最終鈴鹿ラウンド、楽しみですね^^