なぜ君は総理大臣になれないのか

大島 新監督

衆議院議員・小川淳也を2003年の衆議院議員総選挙初出馬以降、無所属で立憲民主党・市民クラブへ会派入りするまでを追い続けたドキュメンタリー。

観終わった感想を率直に書くと、「こりゃ総理の器ではないよな・・・」。
確かに実直で一見誠実で政策もロジカルだし説得力がありそう。序盤までは支援者の目線でエールを送っていた。

でも、、、

一言でいうと自己憐憫が強すぎる。まず初出馬の挨拶で自分で感極まって泣いている。さらに、2017年10月の衆議院選挙で”小池の乱”の結果、しぶしぶ希望の党から出馬するという窮地に立たされた際の地元マスコミの報道姿勢にいちいち落ち込む。

そりゃあ、対立候補の弟がトップの新聞社はここぞとばかりにこき下ろすに決まってるがな。

そんなんでいちいち凹んでたら、万が一総理になったところで世界相手に駆け引きなんてできませんよ。

その前に魑魅魍魎の与党に飼いならされた官僚にも相手にされないって。

で。何が足りないのかというと、反骨精神なんだろうな。

理解ある家族に恵まれて、地方から東大→官僚なんてエリートコースまっしぐらで来たら、反骨精神なんて育たんよなぁ。

熱い理念が煮えたぎっているのは、よく分かる。

分かる、が!それならお母さんの言う通りに大学教授になってアドバイザリーボードに入るほうが向いていると思う。本当に。さすがお母さん、見抜いているなあと思いました。

そもそも、なぜ民主から出馬したのか。

本当に政治を変えたいならやはり自民党から出て権力の中枢に入り込むしかないでしょう?今の日本なら。自民党だって「勝つ」という共通ゴール以外、政治理念はバラバラですよ、みんな。
その中で虎視眈々と総理の座を狙ってるんでしょ。

でも、地盤も人脈も知名度もないから、入れないのが実情。

だから、とりあえず民主。

今の民主党議員はそんなのばっか。

だから、だらしない。

迷って迷って「勝つためには」と希望の党から出たわりに、負けて比例復活したら「示しがつかない」と国民民主党には入らず無所属に・・・って、
無所属でどうやって次勝つねん!それこそ、応援してくれた人たちの労を裏切ることになるやろう?と思ったら立憲民主党へ・・・

共産党との野党共闘はどんどんやってくれればいいし、頭がいい人なのは間違いないので、どうにか適所が見つかるといいなと思います。

最後にオンライン取材で何度目かの「総理大臣になりますか?」との質問に即答が返ってこなかった大島監督の気持ちもこんな感じなのかなぁ。。。

まずは、自己憐憫を無くしてがんばってほしい。

本当に強くなれたら、いい総理大臣になれるかもしれない。

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