わたしの名前は… (監督:アニエス・トゥルブレ=アニエス・ベー)

デザイナー、アニエス・ベーの初監督作品。アニエス・トゥルブレは本名。

実父による性的虐待がテーマだが、「ただの胸くそ映画」で終わってしまわないでほしい。

実父からの性犯罪は表面化しにくい。その事実をリアルに描いている。

ピートとの旅を幻想的に表すことで束の間の逃避を許しながらも、ラストに衝撃的な喪失を描くことで、現実への絶望がより際立つ。

ピートの存在なく生きていかねばならない被害者の方がずっと多いのだ。性被害を受けた子は自分の存在を消したくなる。名前すら言いたくなくなるほどに。

2020年5月7日@uplink cloud



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