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千秋楽DATEに行ってきた-岡村靖幸2021Springツアー「操」@J:COM ホール八王子(2021年6月24日)

noteの更新がまた止まってしまってました。詩は月1篇という寡作ではありながら、何とか書けていたのですが、ブログになにか書くという気力までは出ない状況でした。プライベートでいろいろあったこともあり、本職と詩作を両方なんとかやるっていう状態でした。コロナ疲れは意識しないようにしていたのですが、やはり、いつもと違う日常を1年半も続けているといろいろと消耗してしまうのだなぁ、としみじみ人間の身体は正直であると実感したのです。とはいえ、今月は自分にとって楽しみな出来事がまっていたので何とか乗り切れるかもとは思っていたのです。

その楽しみな出来事とは、私が大好きな岡村ちゃんこと岡村靖幸さんとのDATE(ライブのことですね)に行くこと。それが24日の木曜日でした。コロナ禍でのツアーということで徹底した感染防止対策をしたうえでのステージ。すでに3月29日の中野サンプラザで体験していましたが、今思い返すと、まだその時は岡村ちゃん、バンドメンバー、そしてオーディエンスである私を含むベイベたちもまだ手探り感があったような気がします。それでもちゃんと歓声をだせないという制限のある中でもきっちりとエンターテイメントを提供してくれた岡村ちゃんはさすがだな、と思って家路についたのを今でも覚えています。そして、それから約3か月後の操ツアーの千秋楽日を迎えた6月24日にはどうなっているんだろうと考えながらその日を待ちました。その間のツアーの様子は他のベイベさんがSNSなどで書かれた感想などを読み、どの土地でも岡村ちゃんは岡村ちゃんらしく、素敵なDATEをしていたと知り、全く不安はなかったのです。

今回の千秋楽の場所は八王子にあるJ:COMホール八王子でした。去年予定されていたツアーがそのまま延期の日程で当初の予定の会場で実施ができていれば、六本木EXシアターが千秋楽の場所となるはずだったのが、今年になって座席は間引きでの収容人数50%でのチケット販売、スケジュールの仕切り直し、とか諸々の事情でスタンディングホールでのライブは無しになり、そこで八王子の場所が選ばれたようなのです。八王子のホール、音響がとてもよいらしい、とのうわさをよく耳にしていたので、そのことも場所の選定の決め手になったのかもしれません。

前置きが長くなりましたが、24日当日の夕方に会場につき、係員の方の誘導にしたがって、距離をとっての整列、検温、問診表提出、という流れで入場しました。中野の時にも思ったのですが、誘導の仕方かなり事前チェックしたんだろうな、そして、いろんな会場での試行錯誤の結果、混乱のないライブの運営をできるようになったんだろうな、というのが垣間見え、イベンターのスタッフの皆さんの努力があって安全なライブが楽しめる環境に本当に感謝の気持ちがわいてきたのです。

チケットに記載されていた座席にむかったら、1階の後列の右端だったので、かなり後ろだなぁとちょっとしょんぼりしていたのですが、実際に席についてみたら、あまりステージが遠く感じなく、端なのにちゃんとステージのセンターに視線が自然といくような座席の配置になっており、これはいいホールに来たな、とそのときに確信しました。

開演時間となり、1曲目の演奏がはじまり、そして、いつものDATEと同じ紫のカーテンが開き、ああ、この瞬間に居合わせることができた!と喜びの感情が沸き上がり、大きな歓声の代わりに思い切り大きな拍手を岡村ちゃんに渡したのでした。そして、音がかなりいい!という驚きがわきあがってきたのです。岡村ちゃんの音楽はファンクをベースにしていますので、深みのある低音をいかしたアレンジの楽曲が多いのですが、J:COMホール八王子では、それにフィットしたかのような重奏な響きと音圧につつまれて、これは岡村ちゃんもバンドメンバーのみんなもご機嫌になっているのでは?と想いを巡らせました。どの会場でもどの公演でもベイベを楽しませるために全力を注ぐ岡村ちゃんですが、音響が優れた会場でパフォーマンスすることはやはり音楽家としての血がさらに騒いだことでしょう。オペラグラスで顔のアップをとらえたときに笑顔がとても多かったのが印象的でした。

一曲目が「ぶーしゃかloop」でその後「成功と挫折」「インテリア」「ステップアップLove」とアップビートな曲を立てつづけに披露し、もうこの段階でホール内のベイベたちは声はだせずとも拍手と身体のうねりでレスポンスし、かなり盛り上がっていたのがわかりました。これが平時のDATEだったら絶対黄色い歓声でさらにすごいことになってたと思いますが、それをせずとも全身で表現したベイベたちは本当にすごいです。

春にリリースしたシングル曲「ぐーぐーちょきちょき」の時は岡村ちゃんが指示する動きに対してベイベが応えるというシーンがあり、それがこのツアーの目玉でした。そして、千秋楽の八王子でも楽しく盛り上がりました。時々、岡村ちゃんが指示をちょっと間違う天然さも観れてそれも良かったです。

ホールの音響の良さは、岡村ちゃんの歌声、バンドメンバーの演奏を奥行きのある響きで会場を包み、そのことにより、多幸感がいつものDATEよりあがっていたような。それだけでなく、ベイベの拍手の音もかなり響いていたように感じました。だからこそ、声がだせないレスポンスでもとても一体感があったのだと思います。

ベース担当の横りんこと横倉和夫さんがMCタイムのときに「すっかりこの状態(拍手だけの反応)に慣れてきてしまったので、通常にもどったときに皆さんの声を聴いたらひいてしまうかもしれない」と冗談まじりに行っていたのが印象的でした。私たちもいつまでもこの状態が続くのではないと思いながら、今のコロナ禍だからこそ、拍手とダンスと手を振るというレスポンスでなんとか岡村ちゃんのいるステージに届けようと思っているわけです。新型コロナウイルスが収束して声をだせるようになったら、思い切り叫びたいですよね。横りんが倒れるくらいの声がだせる日が来るのを待ちながらも、なんとか今のこの状況を切り抜けたいな、と改めて思いました。マスク無しでライブに参加できる日はまだまだ先かもしれないけれど、私にとって音楽は不要不急のものではなく、生活必需品なのです。だから、その火を灯し続けられるように大好きなアーティストの作品は大事に大事に接していきたいと強く感じたのです。

この日のDATEで、私の最大感動ポイントはアンコールの時でした。本編ももちろん素敵な岡村ちゃんのオンパレードだったのですが、アンコールの時にビリー・ジョエルの「Just the Way You Are(邦題:素顔のままで)」を歌ってくれたのです。アンコールの1曲目が同じくビリー・ジョエルの「New York State of Mind」というのは前回の中野で聴いていたので知っていたのですが、その後に「Just the Way You Are」は今回の千秋楽で追加してくれたのです。ビリー・ジョエルのこの曲は私が洋楽と接しはじめたころによく聴いていてとても好きな曲で、今でも何かあるとビリー・ジョエルの曲に元気づけてもらうこと多いので、この曲をチョイスしてくれたのは嬉しかったです。過去に弾き語りコーナーで1,2フレーズを歌ってくれたことはありましたが、バンドをバックにフルコーラスで岡村ちゃんが歌ったのを聴いたのは初めてだと思います。岡村ちゃんの力強く優しいボーカルで「君はありのままでいい、変わる必要ない、そのままでいいんだよ」という歌詞がとても染み入り、涙ぐんでしまいました。岡村ちゃんの歌声が直にきけることの幸せをかみしめることができて、今のコロナ禍の状況を忘れてしまったかのように肩がすっと軽くなったような状態になりました。

そして、DATEも終わりにちかづき、「赤裸々なほどやましく」「愛はおしゃれじゃない」「ビバナミダ」のパフォーマンスでしめくくり、操DATEは無事に千秋楽の幕を閉じました。いつもなら3時間近くやるのですが、今回は政府の感染症拡大防止対策ガイドランにより設定されていた終演時間を遵守するために、短めの2時間のDATE。少し、寂しかったけれど濃密な時間を共有できたので、幸せな気持ちで帰路につきました。

声もだせない、マスクもつけたままでお願いします、早く帰ってください、といろいろと制限が課せられていたDATEでしたが、良い点もありました。音楽をじっくりきけた、座席間引きのおかげで、隣の人をきにせず思い切り動けた等々。

でも、やっぱり、いつの日かマスクを外して、大きな声でさけびたいね~、岡村ちゃんに「だいすき!」って。それが正直な気持ちです。でも、今回のことで、岡村ちゃんの存在の大きさ、彼の音楽、歌声、パフォーマンスが私にとってめっちゃ大事なものというのを再度実感したのでした。そして、この大変な状況のなかでも100パーセント以上の出力でおもいっきり楽しく素敵なDATEをしてくれた岡村ちゃんとバンドメンバーの皆さんにただただ「ありがとう」という言葉を投げたいです。また、感染防止対策をきっちりとやらなければいけない、というピリピリした状況下でツアーを支えてくださったスタッフのみなさんにも「ありがとうございました」と感謝の気持ちをささげたいです。

次回のDATEではコロナの心配がなくなっていることを祈りつつ、私も自分の健康に気を付けて、こんな状況に負けてられるか!という気持ちで生活を続けていこうと思います。

毎度のことながら、自分の思いばかりの暑苦しいライブレポですね。

そうそう、終演後、外にでたら月がとてもきれいだったのです。その月からも活力をもらった夜でした。

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