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ロシア戦術核

 う~ん・・・と思った記事。

練習といっても・・・
戦術核の破壊力は、TNT爆薬換算で10~100キロトンと言われています。

これがどの程度の威力なのか? というと、

広島で15キロトン
長崎で21キロトン

とされています。
つまり、戦術核と広島・長崎で投下された原爆は同レベルの破壊力を持っているということになるわけです。

こんな危険な兵器をロシアは1900程度保有しているとされています。

基本的に、このような脅しに屈する姿勢を見せるべきではないです。
下手な譲歩をすれば核兵器さえ持てばいくらでも失地回復可能という前例が出来ることになります。

なんにしても、西側によるウクライナへの軍事支援が甘々すぎたのは事実です。
一番やってはいけない戦力の逐次投入をやってしまいました。
民主主義という手続きの限界なのかもしれませんが、そういう中途半端な武器供与、資金援助をしてしまうと戦争で成果を出すことは困難になります。
※)ローマ帝国だと緊急事態の際には独裁権を与えて対処させました。それぐらいのことをしないと戦争は難しいということです。

いずれにせよ、どこかで手打ちにするか?
徹底的に戦争を行なうか?
現状、二択なわけですが、ウクライナの国力では自力での戦争継続は出来ないので、欧米の支援次第といったところです。
ただ、今の支援レベルだとロシアを圧倒するところまでは難しい。
となると、ウクライナは何年も紛争状態に置かれジリ貧になる未来図しか描くことが出来ません。
そこまで衰退させてしまっては世界的損失だと思うのですが・・・

見通しは不透明です。

それぐらい世界各国の首脳の指導力は低下していると思います。
世界を見渡した時、思い切った手を打てる国家元首としては、習近平や、プーチンぐらいしかいない。

トランプが返り咲いたとして・・・
ウクライナへの支援を停止し、ロシアに領土割譲をしての終戦ぐらいでしょう。
これを機に、世界は力での現状変更が可能という現実を突き付けられることになります。

中露が一体となって、世界中で紛争が起きても欧米は手が出せずじまいになるでしょう。
ウクライナの敗北は、すなわちパクスアメリカーナの終焉です。

現状でそうなてしまうと相当に問題が出る可能性があるのですが・・・

ロシアが戦術核使用の動きを見せる場合には、ウクライナへの戦術核供与を行なう、それも即座に。
という国際協調体制を構築できれば・・・
一応の膠着状態は作ることが可能です。
核兵器廃絶こそが望ましい未来ではありますが、こういう情勢下では困難です。
そもそもウクライナに核兵器を放棄させたことが、ロシアの軍事侵攻を招き寄せたという経緯を踏まえると、そうせざるを得ないということになります。

逆に言えば、プーチンは戦術核を恫喝の材料に使い続けると、欧米が本気でそういった体制を整備してしまう危険性もあります。
そうなってしまうと藪蛇になるかもしれません。
ただまあ・・・今の欧米首脳らには、それだけの度胸も手腕もない、とプーチンに見透かされているのでしょうね。

今こそ、キューバ危機の際のジョン・F・ケネディ並みの迫力を見せるべき時なんですけどね。

しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。