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円安は甘受するしかない

 円安に対して日銀を責める風潮が強いのですが・・・
ことここに至っては、円安は甘受せざるを得ないでしょう。

でもお話しましたが、この局面で打てる手は、わずかしかありません。
その一つが大型減税です。

金利を上げるという意見が多いのですが・・・

金利を上げれば、もっと円安が進む可能性があります。

理由は簡単でして・・・

金利上昇局面に入ると、日銀が赤字化してしまうからです。
規模が大きくなったり継続したりすると、債務超過に陥るでしょう。

日銀が債務超過に陥ると、円の信用は下がります。

とはいえ、日銀は通貨発行益を独占できる機関ですから、一般の民間企業のようなレベルでの信用棄損にはならないでしょう。
それに日本経済が力強ければ日銀の債務超過は無視できます。
でも、今の日本経済は力強いのでしょうか?
株高とか賃金UPの報道ばかりが目立ちますが、日本経済の弱さもあり、日銀自体が赤字化を嫌っていると考えられないでしょうか?

だとすると、

日銀は、そう簡単に金利を上げてこない。

と考えられるのです。
上げるとしても、下記シミュレーションのようにわずかな範囲に留まるでしょう。

政府や日銀の状況を考えると、金利上限の蓋は想像以上に低いのです。
こうなってくると、やはり円安への対抗策は景気刺激策による日本経済の立て直ししかない・・・となるはずなのでが・・・。

経済の3番バッターが設備投資とするならば・・・
4番バッターは個人消費です。

過去何度か補助金や助成金で投資を促してきました。
が、それだけでは日本経済は浮揚しなかったわけです。
理由は、人口オーナスです。
放っておいても勝手に個人消費が縮小していく時期なのに、日本政府は一所懸命に消費増税という個人消費冷却政策を断行し続けてきました。

消費税や社会保険料により国民の可処分所得が減り続けたことにより、失われた30年となった次第です。

では、可処分所得を引き上げるにはどうすれば良いでしょうか?

大型減税しかありません。

それも人口オーナスが厳しくなる前の段階(少なくとも20年前、就職氷河期世代を対象にすべきでした)であれば・・・
今の惨状は無かったと思います。
あの当時も、こうしたことを発言すると「財政規律が重要だ」「小さい政府にすべきだ」として批判されましたが・・・
その結果がコレですからねえ・・・

いずれにせよ、財務省が断固拒否し続けていますし、その傀儡政権である岸田政権は、リフレ派の温床だった安倍派を叩き潰しました。

ここは、財務省を黙らせて大型減税を断行する政治家や政党が出てこないといけない局面です。

が・・・

そんな政治家は皆無に等しいです。
なぜなら、安倍政治が全否定される状況に陥ったからです。
こうなると財務省の思うつぼでしょう。
方針転換する見通しはありません。

さて、金利上昇も限定的で、財政出動も無く、大型減税も無いのであれば・・・
結論は 円安を甘受する以外に道はない、となります。
与党も野党も大型減税からの景気浮揚策を打ち出せていませんし、財務省の壁をぶち破れるだけの強い政治家が出て来る見通しも無いです。

その結果として、一般庶民である我々としては、円安の中でどう生きていくのか? を考えざるを得ないでしょう。
自己防衛しつつ、暮らしていかないといけないのですが・・・
増税路線の世の中になりますからね。
海外移住とかしかないのかなあ???

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