【MSGEX】9th Album「MSGEX presents "PAVILION 22SS"」Recording Notes & Behind The Scene-Day5-

こんばんは。MSGEXのGAKUです!

現在、TM NETWORKがこれまでに所属してきたSONYとavexがタイアップして「ゲワイ祭り」なるイベントが開催されてます♫ 1986年4月8日にシングル「Get Wild」が発売されてから今年で35周年を記念してのイベントです✨

その他、TMのデビュー記念日である4月21日に昨年開催された無観客配信ライブのDVD/Blu-rayが発売されること、そしてGet Wildが主題歌でありTM自体のヒットにも繋がったアニメ「CITY HUNTER」の新作映画制作決定など、様々なタイミングも重なったようです✨

ただ、「武蔵」と「小次郎」、「ルパン三世」と「銭形警部」、「きのこの山」と「たけのこ里」、それらが相容れることは決してありません。

同じく、現在までに数十にも及ぶバージョンが存在する「Get Wild」においても、言わずと知れたオリジナルの「Get Wild」、そして当時ユーロビートで世界的ヒット曲(バナナラマ「ヴィーナス」、カイリーミノーグ「ロコモーション」他)を量産していたイギリスのプロデューサーチーム「PWL」のPete Hammond氏がリミックスを手掛けてユーロビートに生まれ変わった「GET WILD '89」、人気は大きくこの二派に分かれるのではないでしょうか?

1992年4月12日に横浜アリーナで開催された「TMN EXPO TOUR FINAL」で演奏された「Get Wild」。2拍4拍のスネアが鳴っているものの、ライブバージョンとしてはかなりオリジナルに近い演奏だっと記憶しています!なにせその前年の「RHYTHM RED TMN TOUR」では「X」や「V2」よろしく高速ツーバスメタルに大変貌を遂げてましたのでwww

1994年5月19日に東京ドームで開催された「TMN 4001 DAYS GROOVE」最終日。Special Guestに元サポートメンバーのB'z 松本孝弘さんを迎えて演奏された「GET WILD '89」。「'89」派の僕としては、このライブと音源が至高だと捉えています。当時「B'z LIVE-GYM'94 "The 9th Blues"」で一年中ツアーを回っていた松本さんが、TMのメンバーと接して笑顔を振りまきながらギターを演奏している様子はとっても微笑ましい!✨


という訳で、本日ご紹介する楽曲は「薄紅 2022 feat.月乃 & Yuu Ito (U-RASIA)」

僕がTM NETWORKや小室哲哉さんから音楽的影響を多分に受けているのは、聴く人が聴けば良くわかる話かと思います。現在言われている「Digital J-Pop」にも繋がる、ある意味”原点”的な'90年代サウンド✨


今回ボーカルを担当していただいたのは、ボーカルは元より声優、イラストレーターや動画制作も自ら手掛ける多彩なマルチクリエイター、月乃さん

月乃さんとの出逢いは、たまたまTwitterでお見かけしたクラウドファンディングがきっかけ。

かつてバンドマンとして都内ライブハウスを中心に活動していた身としては、1本の企画ライブや貸し切りライブを実現させるまでの一連の流れ-企画、交渉、制作、告知、本番、事後-の大変さが身に染みて分かっております・・・ホント仕事なんかやってる暇ないくらい大変www

ましてやホールコンサートなんてどれだけの人数が関わるのか!?お金なんていくらあっても足りないくらいでは!?と想像するのも怖いくらいで、うぶごえでこの企画を拝見した瞬間、

「これは応援しなければっ!!!!!」

って思っちゃったんですね、なぜだかw

で、その直後に聴いてみた初めての月乃さんの歌がこちら♫

なんていうか、おもちゃ箱をひっくり返したみたいに瞬時にコロコロ切り替わっていくお声の表情があまりにも豊かで、一曲でググっと引き込まれていきました!✨

その後、M3-2021秋で頒布された新譜「Beatrice」。個人的なお気に入りの曲は「スカーレットダンス」!!


当初月乃さんにお声掛けさせていただいた時には、バンド編成でのロックを歌ってもらう想定でした。

ここ2年以上自粛していたバンド編成でのスタジオレコーディングを今回から再開し、バンドもこれまでMSGEXに関わっていただいた中から最強メンバー編成で臨むつもりで、昨年から交渉、調整に着手していました。

が、〇ロナの悪戯は年を明けても続き、中には著名なアーティストのツアーサポート等を手掛けているメンバーさんなどもいらっしゃることから、僕個人の話で本来のお仕事に支障を与えるようなことがあってはならないと判断し、今回はバンド編成でのレコーディングを泣く泣く諦めることに。。。

「さぁ~困ったぞ!?これ、ど~すんだ!?」

というところで、今から慌てて新曲を作っても到底納得のいくクオリティには至らない、それだったらむしろMSGEXの既存楽曲の月乃さんバージョンを制作するか!

ということで思い立ったのが、並行してリミックスの制作を依頼していた「薄紅」。

あまり昔話をするのもあれなので一言だけ言わせていただくと、僕が10代の頃にアーティスト側でのプロデビューに最も近づいたきっかけの楽曲でした。実現しませんでしたがwww


「薄紅」ですが、実は「CHRONICLE」シリーズにおいて収録

されていない

アルバムは1枚しかありません!w 「CHRONICLE Vol.Ⅲ」のみ収録なしですが、その他は何らかの形で収録されています。思い入れ有り過ぎw

「CHRONICLE Vol.Ⅰ」。ボーカルは謎のボーカリスト「えみぴ」さん!

って以前から僕の関連音源を聴いていただけている方々にはバレバレのネタなんですが、〇二プロダクションさんからのご厚意により、あくまで「えみぴ」さんとしてご参加いただいています!w

以前、えみぴさんがボーカルを担当する某バンド(活動休止中)の制作をお手伝いさせていただいてた際、合間を縫ってえみぴさんと一緒に遊びで作ってみたバージョンの「薄紅」があり、僕のコーラスはその時録ったままw 

CD収録にあたりボーカルの再録と、打ち込みだったギターを生で再録、その他は当時YAMAHA MOTIF XSで作ってあったオケをProToolsに取り込みほぼそのままです。ギター兼エンジニアの佐藤さんとの間での呼称は「松本バージョン」w

「CHRONICLE Vol.Ⅱ」。ここでは「薄紅」をバンド時代のメンバーにて当時セルフカバーしてライブで演奏していたアレンジのバージョンで、歌詞も「La Forme du Bonheur」他を手掛けたSHIORIにセルフカバー用に新たに書き下ろしてもらったものをつけた「Can't Stop Loving You」!

Bassには元ANCIENT MYTH、現Lacroix DespheresNaokiさん、Drumsには元vivid undress、現Mariner Valley Cruiseウツミエリさんをお迎えしています!ボーカルのMASATOは仕事の関係で関西方面に移住したため、当時約10年振りに再会を果たし、ボーカルを新規収録しました!呼称は「男バージョン」w

「CHRONICLE Vol.Ⅳ」。「-2020 update-」ということで、オケをパート毎にDAWの音源に差し替えたり、アルバムの全体的にDigitai Popな流れに沿って若干ギターを控えめにしたり、その上で再ミックスを行ったバージョンです♫呼称は「松本バージョン・改」w

「CHRONICLE Vol.V」。「-origin:1.11-」ということで、オリジナル制作当時のアレンジを踏襲しつつ、細部をマイナーチェンジする形で完成に近づけていったバージョンです。

この曲の呼称は元々はずばり「小室バージョン」でしたw しかしながら、せっかくなのでオリジナルにはなかったギターを入れたいなと思いギター兼エンジニアの佐藤さんに相談、呼称は

「小室さんが松本さんにギターを依頼したけどB'zが忙しくて対応できなかったのでたまたまスケジュールが空いてた友人のスティーブ・ヴァイさんが代わりに超絶変態高速ギターソロを弾いてくださいましたバージョン」

になりましたw 音源を聴いていただけた方には、多少なりともその真意が伝わったのではないかと思いますw


という訳で、ある意味自分としては「CHRONICLE」シリーズでやり尽くした感のある「薄紅」ですが、今回「PAVILION」という新企画を立ち上げるにあたり、やはり長い付き合いのこの曲も新しいフィールドに連れて行きたい。かといって自分でリアレンジしようとしたら、もはやMetalかAcoustic、Orchestraくらいしか選択肢が残ってないぞ💦と思い、同じく新譜で

「La Forme du Bonheur -Yuu Ito RMX 2022- feat.めらみぽっぷ」

のリミックスをご担当いただいたU-RASIA 伊藤由宇さんに、こちらの楽曲のリミックスを追加で依頼させていただきました!

ただ、当初はリミックスを制作いただいた上で、新譜の制作状況次第では、M3-2022秋に収録でもありかなと思っていました。

ですが、バンドRec NG問題が発生したことから、このリミックスに白羽の矢が立ち、由宇さんにご相談させていただき、過去バージョンなども聴いていただいた上で、全く予定していなかった「薄紅」のリプロダクトが開始となりました!


僕が大好きな由宇さんの楽曲の一つに、「coastline -version 2021-」があります。こちらもボーカルは月乃さん✨

M3-2021秋の後にCDを聴いて由宇さんに感想をお伝えした際に、オリジナルバージョンもご紹介いただいて聴かせていただいたのも、12月あたりからの怒涛の制作期間以前の話かと思うと、もはや懐かしい感じがします!

由宇さんが実際「coastline」のリメイクをやられていたことからも、今回「薄紅」のリプロダクトに対する僕の思い入れの強さをきっと理解していただけるだろうと思い、安心してリミックスをお願いすることができました✨

そして、後日最初に届いたワンコーラスVer.の「薄紅 2022」を聴いて思わず

「おっしゃあーっ!!!」

と両手拳を握りしめ、声を上げてガッツポーズをしたのはナイショですw その後家族に怒られたのはもっとナイショですwww

これまで僕が作ってきたいずれのバージョンとも異なる、現代型「薄紅」を作っていただけて、新たな1ページを刻んでいただけたと感じています✨


「薄紅」のリプロダクトにあたり、最初に以下のルールを自分の中で決めました。

・シンセアレンジについては、元々がリミックス依頼であった経緯を踏まえ、由宇さんから相談やコメントを求められない限り口出しせず、お任せする
・コーラス収録については、月乃さんの歌唱に併せて全て新録する
・コーラスアレンジについても、今回改めて実施する
・ギターアレンジについては、由宇さんからいただいた参考イメージを基に、リフ、オブリ、ソロその他僕が制作する
・ギター収録については、全て僕からのフレーズ指定で実施する
(注:収録の結果、エンディングのギターソロのみ、僕からのフレーズ指定とギタリストさんのアドリブとが混在する状態となりました)

やっぱり若い頃はどうしても自己主張が激しく血気盛んで、スタジオにて

A「このフレーズ、カッコよくねぇ?」
B「だっさ、〇〇のパクリまんまじゃん」
A「ふざけんな、てめぇーっ!!」

みたいな時間が日常だった頃が、バンド時代の僕にもありましてw 

この曲に限らず、今回多くの楽曲でコラボによる楽曲制作をさせていただく状況の中、特に注意したのもその辺り。

コラボした結果、良い楽曲ができたとしても、良い楽曲を作るために激しい衝突を繰り返した結果、その後の関係性が変わってしまうような結果では貴重な機会がもったいない。またせっかくコラボ制作をしているのに、様々な判断の契機に自分の好きな側に寄せてしまっては、結局自分が作るのとあまり変わらなくなり意味がない。

自分の中からは決して生まれることのないフレーズ、価値観、センスを尊重、肯定し受け入れることが、コラボ制作には必要なことだと「PAVILION」の企画を思いついた時点から考えていました。

そして良い楽曲を作るだけではなく、制作の過程も含めてお互いに楽しかったな!またやりたいな!と思えるようなコラボ制作にしたいと思いながら、僕は様々なやり取りを楽しませていただいていました!✨

って書くと、他の方々からは実際どう思われていたのか、非常に不安になりますが・・・怖い怖い💦

いずれにせよ、今後もコラボ制作を続けていきたいなと考えてますので、この辺りはしっかり注意しながら進めていこうと思ってます!


という訳で、想定外の事態から異なる2つの線が交わった結果、月乃さんと由宇さんのお2人をフィーチャーする形で新たに生まれ変わった「薄紅 2022 feat.月乃 & Yuu Ito (U-RASIA)」

お2人への感謝の意を込めて、M3-2022春新譜をご紹介させていただきます!

月乃さんの新譜は今回なんと2枚!

月乃 8th Album「Bitter Sweer Cafe」XFD。個人的なお気に入りは「ミルククラウン・オン・ソーネチカ」!

IIrya(月乃×Meis Clauson) 1st Single「Meaning」XFD。個人的なお気に入りは2曲目と悩みましたが「wing」で!

「ゆ~らしあ りぷろだくと!」XFD。伊藤由宇さんの「U-RASIA」が今回は「ゆ~らしあ」名義でリプロダクトに挑戦!「和泉蛍×伊藤由宇」によるUTAU&VOCALOID電波楽曲 3 曲が生まれ変わる!Bonus Trackには月乃さんがボーカルの「Natsunoyume -step to summer 2022-」!お気に入り楽曲は3曲目と悩みましたがBonus Trackで!


今回、完全リプロダクトにより生まれ変わった「薄紅 2022」。これまで「CHRONICLE」シリーズで聴いて「薄紅が好き!」と言ってくださっていた方々にも、今回初めて聴いて気に入ってくださった方々にも、新たな「薄紅 2022」を楽しんでいただけたら嬉しいです!!✨

古い曲だけにいろいろとネタがあり過ぎて大~分長くなってしまいましたが、本日はここまで!

という訳で、MSGEXのGAKUでした!
ありがとうございましたー!✨

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