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生バンドで歌ってきた♬

 昨年の3月から知り合いのシンガー・ソングライターにヴォーカルを教わっているのだが、その教室はジャズを教えるスクール。ヴォーカルだけではなく、ピアノ、ベース、ギター、ドラム等ひととおりの楽器を教える先生方がいて、生徒さんたちも大勢いる。コロナ対応が緩和されたのが昨年だから、今年は久しぶりだったはずだが今月の11日に教室の発表会があった。

 参加は任意なのだが、どんなものだか一度は経験してみようと思って申し込んだ。生徒が総勢25人ほど参加したので、11日の午後に1部と2部に分けて自分は夕方からの2部で歌わせてもらった。そちらでは、ピアノの生徒と歌の生徒が半々くらいで、他にはドラムの生徒が2人と生徒同士でトリオを組んで管を吹いた人が一人いたかな。教室でピアノ、ベース、ドラムを教えている先生方がバッキング・サポートに回るという形であった。場所は成城学園近辺で、教室のオーナーが経営しているライブハウスであった。

 ドラムの生徒さんの一人が10歳の男の子で、ちゃんとスイングして叩いていたので喝采を浴びていた。ピアノは全員男性だった。初心者のような人はいなくて、それぞれこなれた演奏をしていた。おそらく子どもの頃からピアノを習っていたけれど、どこかの時点で趣味としてジャズを弾くようになったのではなかろうか?ジャズピアノって、なかなかよい趣味ではないか。さて、ヴォーカルは自分以外は女性。こちらも初心者のような人はいなくて、日頃の練習の成果を披露しておられた。

 自分の他にもオジさんの生徒がいると先生は言っていたけれど、別の教室の生徒さんなのか、それとも、1部の方に参加したのかどうか、ともかく2部で歌ったオジさんは自分だけであった。そんなことよりも、ちゃんと歌えるかどうかの方が気になった。2月に発表会をやりますよ、と先生から聞いたのは12月だったか。

 それまでに、On a slow boat to China, Stardust, When you wish upon a starを教わっていて、先生いわく「かわかみさんは、バラードで歌える曲がいいですね」とのことだったので、Stardustか、When you wish upon a starか、どちらにしよう?という感じだった。が、自らStardustに即決。理由は、難しい方がやり甲斐があるから…。

 われながら、よく言ったものである。歌を習い始めて、まだ一年未満。人前で歌を歌うなんて、中学校を卒業して以来、カラオケ以外にはやったことがない。中学校でだって、先生のピアノの伴奏で教科書の唱歌を合唱で歌ったくらいだったはずだ。今回は、プロのトリオの生伴奏でしかも人前で独唱である。まったく、よく言ったものだ。しかも、Stardustって、Verseから始まるのだ。

 サビに入る前の導入部のことだけれど、Verseがない普通の曲は、ヴォーカリストがカウントをとって、バンドがイントロを奏でて歌に入っていく。Verseでは、カウントを取らないし、下手をするとピアニストが音をくれない場合もある。今回のピアノの先生は音をくれたけれど、ノーカウントで歌に入って自分のリズムとピッチの感覚を頼りに歌う。ピアノは後から寄り添ってバッキングを入れる感じ。Verseの最後の"Some-time I"がサビに入る前のカウントになり、ここからベースとドラムも入って来る。そして、ひととおりワンコーラス歌った後でピアノの間奏を経て、もう一度、歌に入るという流れ。入り方がけっこう難しいと思った。

 本番の一週間前の4日に同じ会場でリハーサルがあった。どうなるものかと思ったら、意外にちゃんと歌えた。よかった、よかった。でも、本番で再現性あるのかな?いまイチ自信が持てなかったけれど、iReal Proのお世話になりながら自宅でも書斎にこもって練習をしておりました。本番では、2部の真ん中あたりの順番で、ステージに上がる前は当然ながら緊張を感じた。それでも、歌い始めたら意外に集中できたし、自分なりに気持ちをこめて表現できたような気がした。

 発表会がお開きになった後は、希望者は残って別の会場で打ち上げとあいなったけれど、自分は翌日にクラシックギターのレッスンを控えていたのでご遠慮申し上げた。後で夜中に先生からメッセージでお褒めの言葉をいただいたけれど、まあ、内心はヒヤヒヤしていたしだいです。次回の発表会に参加するかどうかわからないけれど、プロの生伴奏で歌わせてもらうなんて、滅多にできない経験なので参加してよかったと思いました。

 以下は蛇足だけれど歌詞の件。もちろん英語の歌詞で、頭に入れるのがなかなか難しいので先生の勧めに遵ってフォントが大きいカンペを作って臨んだ。英語は仕事で使っていた時期もあったけれど今は殆ど使わない。歳も取ったし英語の歌詞を憶えるのはけっこうたいへんである。

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