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WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE-現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ(佐渡島 庸平)
幻冬舎
安全と安心、信用と信頼という言葉の定義、意味を考えるために、又コミュニティの作り方、あり方という視点を常に持ちネットを中心とした社会を視ている著者の中身を知りたくて、衝動的に購入。その内容は本書で書かれている通り、これを読んでそのまま知的好奇心が満たされる部分は少ない。それでも、この先もっと深く考えてみたいという誘惑をおこさせてくれるレベルに仕上がっていると感じた。もともと、地方創生、地
AI vs 教科書が読めない子供たち(新井紀子)
東洋経済新報社 国立情報学研究所教授
本日読了。最初に登場したRSTの例題を間違えてしまった自分にショックを受け、読み進む意欲が回復するまで少し時間を要したが何とか最後までたどりつく。
数学者として論理と立場が一貫していて気持ちがいい。東ロボくん開発プロセスなどで分かった科学的事実はまだそれほど多くはないものの、研究者としての真摯で誠実な姿勢を感じるし、現在の自身の周辺環境との関連性からも説得
イノベーションのジレンマ(クレイトン・クリステンセン)
翔泳社 玉田俊平太監修 伊豆原弓訳 ハーバード・ビジネススクール教授
本日読了。コンサルタントとして、本書と著者の存在はもちろん知っていたが、初版(原版)から20年を経て初めての通読であった。ハードディスク・ドライブ業界の事例は有名なもので、読んでいなくても大体認知できていたところではあるが、掘削機や製鉄業界の事例も具体的に確認できてより「破壊的イノベーション」の理解がすすんだと思う。そもそも
フィードバック入門 -耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術-(中原 淳)
PHPビジネス新書 東京大学准教授
本日たった今、読了。中原先生の著書は2冊目。もちろんいずれも人材開発とそのスキル・研修に関わる著作である。中原先生の本を、プロコンである私自身がどのように読んで参考にするかは、一考の必要があるのだが、だからこそ読む価値があると思っている。さらに中原先生の本はどれも読みやすいものが多い。読み応えという意味では物足りなさを感じることもあるが、それは「自分にどう活か
死すべき定め-死にゆく人に何ができるか(アトゥール・ガワンデ)
みすず書房 原井 博明訳
医師が患者(クライアント)に対応する基本的なパターンとして以下の3つがあると本書では述べられている。
➀家父長制的 ②情報提供型 ③解釈的
言葉はどうあれ、コンサルタントにも当てはまるものだと思う。
そして、とくに老齢期や終末期にある患者には③(コンサルタント的には適応を要する問題へ対処する場合の姿勢といったほうがよいかもしれない)が適切な方法であるという。
なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか(R・キーガン/L・L・レイヒー)
英治出版 中土井僚 監訳 池村千秋 訳
「弱さ」にこそ成長、発展、発達に向けたチャンスの種があるという趣旨に、強く賛同する。そしてそれをオープンにして、改善、進化、変革への「意欲」と組織内にある絶対的な「信頼」を土台にした「しくみ」によって、個人と組織の成長、能力向上を同時に実現するというプラクティスに感嘆せざるを得ない。【隠す】ことに費やすコストの大きさがすさまじいものであるとの考え方も大
年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学(E・モレッティ)
プレジデント社 池村千秋訳
都市(地域)経済学の面白さがわかる書。但し、ここで述べられている施策、政策、対策の実行がそのままその都市や地域の活性化や経済規模の拡大に繋がるとは思えない。というより、そもそもそれを実行できる資源と能力をもった地域は限られていると思う。それでも、科学的(統計的)に事後検証された産業クラスタの相乗効果は、少しでも地方創生の事業に携わっている者であれば知っておく必要はある
謙虚なコンサルティング(E・H・シャイン)
英治出版。金井壽宏神戸大大学院教授監訳、野津智子訳。
経営コンサルタントとして、「人を助ける」「支援すること」とはどういう事でどういう方法が適切なのかを深く考えるきっかけになった。MITスローン経営大学院名誉教授のシャイン氏の実経験から導き出した率直な考え方、コンサルタントとしてビジネス、対人関係での向き合い方、姿勢は、基本的に賛同でき、自分もそれを実践したいきたいと思った次第である。
「助け