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JFL第21節 FC今治戦レビュー

 2019年9月15日の味の素フィールド西が丘は普段とは違う雰囲気。入口に人が多い。そして青と黄のシンボルカラーの服や装飾品をつけた人がいつもより多い。しかしそれはホームチームのものではなくて、同色をチームカラーにするアウェイチームのもの。試合開始直前になっても、入場する観客の流れは途切れない。ざっと見て普段西が丘で武蔵野が試合をする時の、2倍近くは観客がいる感じ。メインスタンドは武蔵野側も今治側もよく入っていた。
 試合前の段階で、今治は2位、武蔵野は4位。上位対決の様相。今治はJ参入要件でもある4位以内を確保するために、上位を叩いて差を広げたい。一方の武蔵野はさらに上位を狙うために勝点3が欲しい状況。

メンバーを入れ替えた両チームの明暗は。

 武蔵野のフォーメーションは4-4-2。前節から選手と守備位置を入れ替え。ボランチは高慶汰に変えて前節右SBだった小松崎雄太。その右SBには前節左SBの大竹陸が、左SBには怪我から復帰した金井洵樹を起用。小林大地に替えてFWの位置に石原幸治。そしてベンチには負傷離脱していた池田直樹が久々に復帰。しかし未だ手には包帯が。高は出場停止を除いて昨年の加入以来初のベンチスタート。故障ではないらしく、敢えてDFが本職の小松崎を起用した様子。ここのところセットプレーのターゲッターとしても機能している小松崎ですが、守備の要といってもいい高を下げての起用は意外でした。

 対する今治はフォーメーションを変更。4-3-3から4-4-2に変更しミラーゲームとなりました。4バックは前節から変更なし。中盤は岡山和輝に変えて上原拓郎有間潤に替えて原田亘を先発起用。有間はベンチからも外れ、飯泉涼矢がベンチに復帰。先発11人のうち、Jチーム所属経験者はJFLチームから移籍組の桑島良汰山田貴文と新卒の原田亘を除いた8人。上原、内村らが所属していた札幌ユニの方も観戦されていました。

膠着した前半から、得点ラッシュの後半へ。

 前半がスタートすると、初めはサイドからの攻撃のチャンスを窺う両チーム。今治はかなり早い段階で園田拓也太田康介に交代。アクシデントのようですが古巣相手のベテランが起用されることになりました。
 両者攻撃では決定的なチャンスは少なく、今治は2度のコーナーキック等からゴール前に展開するも、桑島のシュートは枠外、内村の至近距離からのシュートは力なくGKがキャッチ。武蔵野は石原がGKにプレッシャーをかけるとバックパスのミスを水谷が拾ってシュートもGKに阻まれ得点ならず。フリーキックも効果的には働かず、そのまま無得点で前半は終了。

 後半開始とともに武蔵野は澤野康介に替え鈴木裕也を起用。しかし先制したのは今治。後半7分にスローインの流れから中途半端なクリアを拾われ、ゴール前でフリーになっていた桑島良汰がヘディングシュート。これが決まって0-1。

 後半12分にはまたもスローインから金守貴紀中野圭を倒してPKの判定。これを内村圭宏が決めて0-2。コースを読んで手には当たっていただけに惜しかった。さらに後半17分、左サイドを駒野友一が駆け上がり原田亘にパス。その原田をPA内で寺島はるひが後ろから倒してしまい連続でのPK判定。映像を見る限り足はボールに行っているようにも見えますが。これも内村圭宏が決めて0-3。武蔵野は一気に苦しくなります。

 2点を先行されたところで武蔵野は本田圭佑に変えて田口光樹を起用。武蔵野の猛攻が始まります。水谷がサイドを展開、中央で田口が競り合うとこぼれ球がフリーの石原の前に。これをシュートするも修業智仁が触り惜しくもクロスバー。さらにセットプレーから小松崎がシュートも枠を捉えられず。

 チャンスは作るもなかなか点が奪えずもどかしい時間帯。しかし後半27分に中央付近でボールを奪った水谷から田口ー小松崎と渡り、フリーになった石原への縦パスが決まると最後はゴール前に上がってきた田口光樹が落ち着いて決め1点を返す。

 逃げ切りたい今治は後半33分に上原拓郎に替えて長島滉大を、後半43分に内村圭宏に替えて上村岬を起用。武蔵野は後半44分には金井洵樹に替え小野寺湧紀を起用し勝負に出ます。しかしシュートまで持ち込めず反撃もここまで、1-3のまま今治が逃げ切りました。

下を向かずに次につなげよう。

 武蔵野はシュート9本。今治の守備は前評判通り堅固でしたが、全く打つ手なしという印象もなかっただけに前半のチャンスで先制、もしくは後半1点返した後の時間帯でもう1点取れていれば流れは変わったかなと思いました。

 今日も点を決めた田口はこれで7試合すべて途中起用ながら4得点。ここ数試合、田口を入れてから攻撃が良化する印象があるので、そろそろサブではなく先発起用をするのも手ではないでしょうか。石原との2トップは見ていて非常に楽しみです。

 守備面は相変わらず複数失点の悪癖が治りません。今治のシュートは6本(前半3、後半3)ながら、後半のシュートはPKが2つあったとは言え全て決められたということになります。1点目はクリアミス、2つのPKも大きなピンチではなかったように思え、全体的に勿体無い失点が多かった印象です。後半途中からは2PK含めてチーム全体が判定に苛立っている感じもありました。流れを断ち切る切り替えも大事。個人的には試合中の「審判を味方につけよう」という声援が印象的でした。

 ボランチ起用した小松崎ですが、今治戦だけを見れば本職の高をスタメン起用した方がよかったのではないかなというのが個人的な感想です。ただし得点時の起点になっていましたし、ゴール前での競り合いなど攻撃面で奮闘したことは間違いありません。

FC今治の集客力と注目度。

 この日の観客数は1383人。西が丘での武蔵野ホームゲームでは、2011年の松本戦で記録した1648人に次ぐ歴代2位の観客数。アウェイ側には今治から遠征できたサポーター、関東在住のサポーターや選手親戚友人、スポンサーやステークホルダー関連。他にもサッカーファン、古巣チームのサポーター等様々な人が足を運んだのではないでしょうか。JFLでは本当に珍しく、アウェイ側の応援グッズ販売も行われていました。
 武蔵野側でも、「元日本代表がいるらしいぞ」、「注目試合だけに久々に行ってみよう」という方も多かったのではないでしょうか。一方で、武蔵野陸上競技場で開催できていれば、もっと出店も出ていましたし、ムサリクの雰囲気も体感してもらえただけに残念だなあとも感じました。

FC今治と武蔵野の共通点。

 この試合の勝利でFC今治の勝点は41。5位に転落した武蔵野の勝点は34のままで差は7に広がりました。このままJリーグへと向かいそうなFC今治ですが、武蔵野とはいくつかの共通点があります。ちなみに栃木シティFCもこの共通点に当てはまります。

①Jリーグ百年構想クラブである。
②近隣にJクラブが既にある。(今治と愛媛FC、武蔵野とFC東京、東京V)
③ホームタウン人口が15万人程度である。(今治市約15万、武蔵野市約14.5万)
 ※人口15万人はJリーグチームのホームタウンでは最少クラス。

 今シーズンの武蔵野の平均観客数は1250人程度。一方で、今治の平均観客数は約3000人。同じJリーグを目指すクラブで、同じように近隣にJクラブがあって、同じようなホームタウン人口でもこれだけの差があります(もちろんホームタウンだけからお客さんが来るわけではないですが。今治のホーム戦の観客数のうち、今治市外からの観戦者比率が気になります。)。共通項のある条件の中で人を集めている例として、学ぶべきところがあると思います。特に既存のJチームがある県での後発クラブというのはあまり例がありません。
 とはいえ、今治のやり方をそっくり真似しようとしても二番煎じですし、うまくいかないでしょう。武蔵野には岡田メソッドはありません。EXILEを呼ぼうにもなかなか難しいでしょう。武蔵野には武蔵野のやり方で、集客やチーム作りを目指せば良いはずです。やり方を見つけるのが一番難しいこととは思いますが。
なんとかこのnoteも、一役立てれば良いなあと思っています。

#武蔵野シティ #FC今治 #コミュサカ #JFL #サッカー #Jリーグ #武蔵野市



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