ただそれだけのことだよ？

ヤンデレ設定を見かける度に考えてしまうことをふわっとまとめてみました。
男声/女声 どちらもご用意してます。

別サイトで投稿した作品のサルベージです。

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【男声向け】

(扉の鍵が開く音)


おかえりなさい。
今日はいつもより遅かったな……。
ずっといい子で待ってたのに、どこか寄り道でもしてた？
……そう。残業、ねぇ……。
……疲れただろう？
はい、おかえりなさいのちゅー。……ふふ。
荷物もらうよ、部屋着に着替えておいで。


今日はね、ハンバーグを作ってみたんだ。
チーズが中に入ってるやつ。
上手にできたから、早く一緒に食べたいなあ。
……「先に食べててよかったのに」？
もう。君が「一緒に食べたい」って言ったから待ってるのに、そういうこと言わないでよ。


……もう着替え終わった？
そしたら、ほら、席に座って。お手を合わせて。
いただきます！
……どう、美味しい？
チーズがきれいに溶けてるでしょ。
時間だけはあるから、頑張ったんだよ。
ねね、褒めてほしいな。…………へへ、嬉しい。

(携帯の着信音が流れる)

……電話？ 誰から？
……会社の人……。
ああ、いいよ、ここで話しちゃって。
わざわざ席立たなくていいから。いいって。
ほら、早く電話に出なよ。


(長めの間/通話を終えた音)


…………ねえ、今の人。
会社の人って言ってたけど、どういう相手なの？
…へえ、上司なんだ。男の人？ ふーん……。

……ねえ、スマホ、貸してよ。
……なんで嫌がるの。何か隠し事でもしているの？
ひどい。俺に同じことをしておいて、自分は見せられないって、そう言うわけ？
……ありがと。
最初から素直に渡してくれたらいいのに。

…………、随分とたくさん、男の人とお友達なんだねえ。
それに、このアユムって名前の人。よく連絡とってるみたいだけど。……誰？
へえ、幼なじみ。そういえば、いるとか言ってたな。……ふぅん。

これ、データ消してもいいよね？

…………は？ なんでそんなに慌てるの？
だって君、俺に言ったじゃないか。
「あなたがいてくれたら、それだけでいい」って。「他には何もいらない」って。
嘘だったの？ 俺に嘘をついたの？

…「仕事に支障が出るから困る」？
………そう、そうねえ……。


(スマホを床に叩きつける)


……随分と面白い冗談だなあ？
俺は、君の為に、夢だった仕事を辞めたのに！
俺には君しかいないのに！！
君が俺にそうさせたのに！！！！！

君が！！！ (鎖がジャラジャラと鳴る音)
俺をここに繋ぎ止めているのに！！！！！

(荒い息を整える)

…………俺はさ、別にここに繋がれていることについては怒ってないんだよ？ 本当にね。
もうどれぐらい経つ？
「あなたを繋ぎ止めて、一生自分だけのものにしたい」って言われた時に、俺はそれを君なりの愛だと受け入れた。
大人しく首輪をされて、鎖に繋がれて、君以外の全てを捨てた。
ここから出ることもなく、毎日を君と過ごすこの部屋だけが、俺の全てになった。

……それなのに。君には外の世界がある。


……どうして俺の連絡先から異性のデータを消したのに、自分の連絡先からは消さない？

どうして俺のこと、他の人の目に晒したくないって言ってたくせに、自分が見られることには無頓着なんだ？

俺には君しかいないのに、君には俺以外がいるなんて、おかしいよね？ おかしいよ。

最近は、帰ってくる時間も遅くなることが増えたな。
どうして俺をここに縛り付けるのに、側にいてくれない？


どうして？どうして？どうして？
どうして？どうして？どうして？

どうして？


……なんで、そんな顔するの？？？

あれだけの気持ちをぶつけるなら、同じだけの気持ちが返ってくることも覚悟していたんだろ？
俺さ、あの時の君の気持ち、今ならよーく分かる。
…今の俺の気持ち、君なら理解してくれるだろ？

ここに、一緒に、いてくれる、よね？

【女声向け】

(扉の鍵が開く音)


おかえりなさい。
今日はいつもより遅かったのね……。
ずっといい子で待ってたのに、どこか寄り道してたの？
……そう。残業、ねぇ……。
……疲れたでしょう？
はい、おかえりなさいのちゅー。……ふふ。
荷物もらうよ、部屋着に着替えておいで。


今日はね、ハンバーグを作ってみたの。
チーズが中に入ってるやつだよ。
上手にできたから、早く一緒に食べたいなあ。
……「先に食べててよかったのに」？
もう。あなたが「一緒に食べたい」って言ったから待ってるのに、そういうこと言わないでよ。


……もう着替え終わった？
そしたら、ほら、席に座って。お手を合わせて。
いただきます！
……どう、美味しい？
チーズがきれいに溶けてるでしょ。
時間だけはあるから、頑張ったんだよ。
ねね、褒めてくれる？
…………えへへ、嬉しい。

(携帯の着信音が流れる)

……電話？ 誰から？
……会社の人……。
ああ、いいのよ、ここで話しちゃって。
わざわざ席立たなくていいから。いいって。
ほら、早く電話に出なよ。


(長めの間/通話を終えた音)


…………ねえ、今の人。
会社の人って言ってたけど、どういう相手なの？
…へえ、上司なんだ。女の人？ ふーん……。

……ねえ、スマホ、貸してよ。
……なんで嫌がるの。何か隠し事でもしているの？
ひどい。私に同じことをしておいて、自分は見せられないって、そう言うの？
……ありがと。
最初から素直に渡してくれたらいいのに。

…………、随分と、たくさんの女の子とお友達なのねえ。
それに、このアカリって名前の人。よく連絡とってるみたいだけど。……誰？
へえ、幼なじみ。そういえば、いるとか言ってたね。……ふぅん。

これ、データ消してもいいよね？

…………は？ なんでそんなに慌てるの？
だって、あなた私に言ったじゃない。
「君がいてくれたら、それだけでいい」って。
「他には何もいらない」って。
嘘だったの？ 私に嘘をついたの？

…「仕事に支障が出るから困る」？
………そう、そうねえ……。


(スマホを床に叩きつける)


……笑わせてくれるわね。
私は、あなたの為に、大好きだった仕事を辞めたのに！
私にはあなたしかいないのに！！
あなたが私にそうさせたのに！！！！！

あなたが！！！ (鎖がジャラジャラと鳴る音)
私をここに繋ぎ止めているのに！！！！！

(荒い息を整える)

…………私、ここに繋がれていることには怒ってないのよ？ 本当に。
もうどれぐらい経つのかしら？
「君を繋ぎ止めて、一生自分だけのものにしたい」って言われた時に、私はそれをあなたなりの愛だと受け入れた。
大人しく首輪をして、鎖に繋がれて、あなた以外の全てを捨てた。
ここから出ることもなく、毎日あなたと過ごすこの部屋だけが、私の全てになった。

……それなのに。あなたには外の世界がある。


……どうして私の連絡先から男の人を消したのに、自分の連絡先からは女の人を消さないの？

どうして私のこと、他の人の目に晒したくないって言ってたくせに、自分が見られることには無頓着なの？

私にはあなたしかいないのに、あなたには私以外がいるなんて、おかしいよね？ おかしいよ。

最近、帰ってくる時間も遅くなることが増えた。

どうして私をここに縛り付けるのに、私の側にいてくれないの？

どうして？どうして？どうして？
どうして？どうして？どうして？

どうして？


……なんで、そんな顔するの？？？

あれだけの気持ちをぶつけるなら、同じだけの気持ちが返ってくることも覚悟していたんだよね？
私、あの時のあなたの気持ち、今ならよーく分かるの。
今の私の気持ち、あなたなら理解してくれるはずだよね？

ここに、一緒に、いてくれる、よね？