マガジンのカバー画像

ダンテ『神曲』地獄篇(一部)

10
運営しているクリエイター

#神曲

ダンテ「神曲」地獄篇 第4歌 辺獄

皆さんは、「死後の世界」を信じますか?

今回は、信じている方の中でも、地獄の底で苦しみ続けたくない方、必読のパートです!

実際に第4歌を読んだ私なりの感想と考察を書いていこうと思います。
もし興味のある方は是非『神曲』読んでみてくださいね(^^♪

第一の圏谷 辺獄(リンボ)

ダンテとウェルギリウスが地獄に入って、まず出会う人。それは「キリストの洗礼を受けていない者たち」でした。

洗礼を受

もっとみる
ダンテ「神曲」地獄篇 第3歌 地獄の門

ダンテ「神曲」地獄篇 第3歌 地獄の門

ステイ・ホーム!
4月から新生活が始まった方も多いかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか?(^^)

読み進めていたダンテ『神曲』地獄篇、久々に記事にしようと思います!

地獄の門東京・上野の国立西洋美術館に、ロダン作『地獄の門』が展示されています。

小学校の卒業旅行で東京を巡ったとき、西洋美術館を訪れ、心が踊ったのをよく覚えています。

静岡県立美術館を含め、世界に7つの『地獄の門』があるら

もっとみる

ダンテ「神曲」地獄篇第2歌 ベアトリーチェ?

いつの間にか、イタリアでは「Ferragosto」(聖母被昇天の祝日、8月15日)も「il Palio」(パリオ祭、7月2日と8月16日)も終わってしまいましたが、日本ではまだまだ厳しい残暑が続いていますね。

さて今日は、「神曲」地獄篇の第2歌の内容を共有していきます!

そもそも、いつの話?そういえば、この話をしていなかったなと思い、慌てて書きます笑。

時は1300年の春。復活祭の木曜日の夜

もっとみる

ダンテ『神曲』地獄篇第1歌

今年の夏は美味しいかき氷も食べたし、浴衣も着たし、花火も見たし!

私の夏は、もうすでに終わりかけています…!(いや、ずっと遊んでないでイタリア語の勉強もしなさいよ!!笑)

ということで笑、お久しぶりのダンテさんです♪

冒頭Nel mezzo del cammin di nostra vita
mi ritrovai per una selva oscura,
che la diritta v

もっとみる

ダンテ「神曲」地獄篇第6歌〜ケルベロス〜

今日は昼過ぎからサイゼリヤにいたのですが、お酒の入った大人女子会の談笑が5時間くらいサイゼリヤ中に響き渡っていました。
そんな中、私はというとDante Alighieri著「La Divina Commedia」(イタリア語&日本語訳)を読み進めていました。

イタリア語は今も昔もほとんど変わらないので、日本語の古文に比べたらはるかに読みやすく楽しいです(°▽°)

大抵の方が馴染みのない内容だ

もっとみる

ダンテ「神曲」地獄篇第6歌〜チャッコ〜

昨日から実家に帰省している私ですが、今日も庭の草むしりに追われ、ペースが乱れております。笑

(昨日、母親の実家に行く前も、ひたすら草刈りしてました笑 土のにおいとダンゴムシが懐かしかった^^)

さて今回も、ダンテの「神曲」を読み進めます。

美食家チャッコ「ciacco」とは「豚」を意味するニックネームです。

ダンテはケルベロスに会ったあと、この彼と出会います。

彼は生前に美味しいものをた

もっとみる

ダンテ『神曲』地獄篇第7歌〜プルートー〜

どうも、髪を切っていつもより清々しい気持ちになった、単純な人間(筆者)です(^^)

『La Divina Commedia』、今回から第7歌に入ります!

プルートー貪食者の地獄である第3圏で、ケルベロスに出くわしたダンテとウェルギリウス。2人は地獄のさらに奥へと進みます。

第3圏から第4圏に向かう手前で立ちはだかるローマ神話の神が、このプルートーです。

プルートーの語源はギリシャ語で「Πλ

もっとみる

ダンテ『神曲』地獄篇第7歌〜貪欲と浪費〜

今日は1日オフ! やりたいことがたくさんできたので、とても良い一日でした(^^)

さて、今回もダンテ『神曲』地獄篇を読み進めます!
あなたは死後の世界でどうありたいですか??

重り彼らは、一方の側からと他方の側から、大きな叫び声をあげ、胸を押し当て、重りを転がしていた。
(ダンテ・アリギエーリ『神曲』地獄篇第7歌より)

とあるように、第4圏の者たちはみな、自ら重りを運んでいました。この人たち

もっとみる

ダンテ『神曲』地獄篇第7歌〜お金とは(まとめ)〜

風を切って自転車を漕ぐのってとっても楽しくないですか?! 今日は天気も良く、過ごしやすい気温だったので最高でした♪

ダンテ『神曲』第7歌はこれで終わりにします! 続きは未定です! 今回も案の定ややこしくなってしまったので、何卒ご容赦くださいませ泣

貪欲と浪費の節度まず「貪欲」という言葉ですが、キリスト教神学ではこれを「節度なき所有愛」と定義しています。また、トマス・アクイナスは著書の中で「貪欲

もっとみる