分けて考えること/分けないで考えること

例えば漠然と「タイポグラフィの勉強したいなあ」と思ったとして、タイポグラフィの定義とか歴史とか調べても良いのかもしれないが、結局実際に色々な例にあたって作ってみたりするのが理解としては一番早い。

例えば「和欧混植で最適な合成フォントを作りたい」と思っても、どこで使われるかによって異なるし、「ハイフンとenダッシュの使い分けがわからない」と言っても和文と欧文で考え方も異なる。

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「分けて考える」というのは、結局具体例の中にしか答えが無いからだ。
・和文組版の場合←→欧文組版の場合
・雑誌のようなエディトリアルデザイン←→広告のグラフィックデザイン
・紙媒体←→ディスプレイメディア
大きな分類としても結構な違いがあるし、細かい変数は言うまでもなく無数にある。

上の例でだけ言えば、自分の適性を考えると
「和文組版」「エディトリアルデザイン」「紙媒体」
がメインの仕事のフィールドになるし、その分野のことならそれなりに分かるつもりにもなっている。(奥も深いのでまだまだとも言えるが)

最近は様々な分野の人と話す機会がある。
ウェブデザインの仕事をしている人のタイポグラフィのタイポグラフィの意識も結構違うなと思うし、フォント(のフォーマット)に求めるものも異なる。
そして、同じだな、と思うことももちろんある。

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「分けないで考る」ことも重要だなとも思う。
抽象的にして共通項を探ることで具体例に反映することもできるし、他分野で当たり前のことが何故こちらでできないのかの理由が明確になったりする。

これも前回までのnoteに書いたことの続きとして書いているつもりだが、「どこを分けて考えるか」という変数を見つけることがまず必要だし、「分けないで考える」には、一回分けて考える必要がある。変数は常に自明なわけではない。

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それぞれの分野分けは、下っ端からキャリアを積んでADとか上の方に行くほど曖昧になっていく、と人から聞いた。実際、なんとなくそういう部分もあるかな、と漠然と今は思う。

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