精読速読

精読と速読のポイント。

精読と速読

精読・・・細かい所までよく注意して読むこと。熟読。
速読・・・本などを普通よりも速く読むこと。

精読とはその文章の意味をじっくり味わいながら、時に自分の中で考察を深めながら、時間をかけて読むことです。一方で速読とはその字の通り速く読むという事。「速読術」などをうたった本が良く書店で売られています。人気なんでしょうね。

語学において、この精読と速読は良く議論されるテーマです。そして結論も出ていて、「両方とも大事だね」ということになっています。私も完全同意です。

私の語学に照らし合わせてみると、毎日のBBCの記事読みは速読に近いです。斜め読みのように速く読んでいます。こうしているのは、毎日朝の30分を利用すると決めているので時間が多くかけられないこと、毎日読んでいるのでニュースの文脈が既に分かっていること、などが理由です。速読のいいところは、結果として多読できるということです。「英語に浸かる」という感覚を得られます。大量の英語情報に浸かることで全体性を感じることができる。

一方で、洋書を読むときには精読のような読み方をします。声に出して、分からない単語をすべて意味を調べながら読んでいきます。ですから、時間がかかります。手に取った本の文脈・基礎知識を知らないことも多いです。英語の勉強というよりはその記述内容に関心があるのですから、斜め読みはできません。洋書のいいところは、その分野の単語が繰り返し出てくるので単語をしっかり覚えられることです。そして、本の内容を理解することは楽しい。興味がありますからね。

最初はなかなか上達しない

目下、中国語に力を入れています。中国語で書かれたニュース記事を毎朝一つ読んでいます。私の中国語のレベルがまだ低いので時間がかかります。英語なら5分で読める内容を30分ほどかけて読んでいます。つまり、結果的に精読をしています。私の現在の中国語のレベルでは速読はできていません。語学の初段階では皆さんが通るフェーズだと思います。最初は苦しい。

このように、初学者の時は速読ができない、つまり多読ができない。よって、語学の伸びが遅々として進まない感覚に陥ります。しかし、この学習を続けるとある時臨界点に達して、リーディングの速度が上がるようになると経験的に言えます。語学水準が続ければ続ける程に伸びていく理由の一つがこれだと思います。私は、英語の学習過程を体験しているので、このつらい初学者期間を乗り越えることができます。やがて速読できるようになり、インプット速度が指数関数的に上がると確信している。「語学中級の壁」というのが学習者の間ではあるのですが、この壁はこのことだと理解しています。

初学者でも速読ができちゃう中国語

つまり、最初は精読を真面目にやることが大事です。しかし、中国語には一つ問題があります。それは、日本人は漢字の意味が分かってしまうということ。つまり、初学者でも斜め読みで意味が理解できてしまうのです。これは中国語学習の落とし穴です。

私は中国語をしゃべれるまで上達したいです。ですから、毎日のニュース記事も声に出して読んでいます。分からない漢字の読み方を一つ一つ調べていきます。この苦労をサボってしまうと中国語をしゃべれるようにはなりません。ですから私は音読を意識しています。中国語に関しては精読、精読の毎日です。

語学においてはまず精読、そして速読

このように、語学において基本は精読です。まず基礎をしっかりさせておく。なんとなく理解するのではなくて、はっきりとさせて脳内の引き出しに整頓良く収納していくイメージが重要です。後になってから、その有難みが分かるようになります。そして、一定程度語学が向上した暁には、速読ができるようになります。速読は技術ではありません。語学の一つの成果です。速読が始まるとインプット量が膨大になり、成長曲線がさらに上向きになるでしょう。

初学者の方は興味のある文章を精読してください。中上級者は習慣化して毎日たくさんの文章に触れるのがおすすめです。

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