何年も前の話。私に
「あの、メイドカフェ…よかったら、どうですか？」
と声をかけてくれた子が居た。

その子はとても楽しそうにお給仕していて、笑顔が印象的で何事に対しても真っ直ぐですっごくキラキラしてた、輝いてた。

この子と出会って、そのお店に行くようになって、お店自体を好きになって。引っ越してからもたまに1時間半かけてお店に行ってた。
新生活が落ち着いてきて、そろそろ仕事を探そうと思った時にふと思い出したことがあった。

コンセプトのあるお店で働きたい。お店に立つ側を経験してみたい。
昔からお店に行ったりしていて憧れてたけど、向いてないことは自覚していたし両親は絶対反対するから無理、と諦めてその気持ちをずっとしまいこんでいたんですね。

親元は離れたし、やってみたいって気持ちがあるなら受けてみれば良い。無理と決めつけて受けずに後悔するよりは受けて落ちたほうが良い。
あの子を見て、そう思えるようになりました。

で、いろんなお店を片っぱしから調べた。

お店の情報やTwitterを見て、良いかも！と思ったのがMT基地でした。
そうしてご縁があって、上官としてお店に立たせてもらっています。
日中のお仕事もありすっかりレアキャラとなっていますが、そんな私でもあたたかく迎えてくれる加藤さんや上官のみんな、訓練兵たちに感謝してます。
私の都合で長い間お休みをもらってて、いざ復帰しようと思ったらまた緊急事態宣言、お店が休店になり…ツイキャスにはぼちぼち登場してましたが、遂にみんなに会えるようになるね！楽しみにしてます！

話は戻って、基地で働き初めてしばらく経った頃にその子が卒業しました。
たくさんの人たちに祝福されて盛大に送り出される姿を見て、ああ、本当に本当に、素敵なメイドさんだなって思った。彼女に出会えてよかった、って思った。

あの時ドアの近くで悩んでた私に声をかけてくれた。
やってみたいことを思い出させてくれた。
やらないよりも当たって砕けろ！って気持ちにさせてくれた。
あの子が居たから私が灰猫として存在しています。あの子のおかげでこんなに素敵な場所、素敵な人たちに出会えました。ありがとうじゃ足りない。

新しいこと、やりたいこと。どうせダメだからとか無理だからって思いがち。
でも！
やってみなくちゃわからない！わからなかったらやってみよう！(プリチャンの代名詞)
なんだよ！！！