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(14)「コース外」=「バックカントリー」なのか?

私も「バックカントリースキー&スノーボード(以下バックカントリースキー」を少々嗜むので「バックカントリー」における事故報道を聞くと他人事ではありません。

「バックカントリー」は「裏山」「人里離れた山のなか」といった意味の英語で、日本ではこの一語で「そこを滑ること」も指すようなりました。いつくらいからそうなったかは定かではありませんが、私がスキー場で働き始めた25年前は「山スキー」「山スノーボード」と呼ぶ人も多かったと記憶します。

バックカントリースキーの事故は、雪山登山と同じくおもに「雪崩」と「遭難」です。以前は「ケガ」程度なら報道されなかったと思うのですが、最近は「悪者」扱いしたい風潮からか、捜索が入ればすぐにニュースやワイドショーで取り上げられるようになったような気がします。

その類の報道で気になる点が「スキー場のコース外」を滑走していたときの事故も「バックカントリー」として扱われることです。嗜んでいる身としては「んん?」と違和感をおぼえます。

今回の「お山のマナーブック令和版」は、なぜ違和感があるのかをお伝えするとともに「バックカントリー」の理解を少し深めてもらえたらと思います。

この連載は、当たり前のことから山ならではのことまで色々ある登山マナーを再考していきます。そもそもよく理解していなかったり、昔から語り継がれてきたなかには、時代とともに解釈が変わってきた、あるいは不要なのもあろうかと思っています。
そこで、昭和の登山ブーム世代を先輩に持ち、平成の山ガールブーム世代を後輩に持つ私が、これまでの経験と体感から今の時代にフィットした解釈をしてみようと!
あくまでも個人の解釈ですから、ここに書いたことを山で守っていない人を見かけてもその人が間違っていると思いこまないようにしてくださいね。

週1回更新(目標)、全50回(予定)でお送りします。自主出版化を目指します(野望)。ご支援よろしくお願いします。

第一回から抜粋

たしかにスキー場「コース外」も「バックカントリー」です。スキー場からドローンを飛ばして俯瞰すれば、当たり前ですがスキー場ゲレンデ(コース)以外はただの雪山です。

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