#20代マーケピザ 養成所第3回 個人課題

個人課題はこちら。
https://note.mu/marurisa_wanwan/n/n4c29c9ed4aef

大きな反省点としては、きちんと計画型でできなかったこと。
今後はとにかく早期に完成形の形にし、細かい修正を加えるのみの期間をもっと長くとるようにします。

課題について、私はQR決済業界を選択しました。
今回の選定基準はこちら。

・市場選択に納得感がある
・選択した企業から多くの学びを得ている

上記2点を満たす形で、かつ私だけでなくグループメンバー全員の学びにもなる業界だと考えた理由は以下です。

(1) 自社業界の理解を深めたい
 1つ目は、私の個人の理由です。マーケティングに3Cというフレームワークもある通り、マーケターの力のひとつには自社を含めた業界理解力が必須です。私の場合はQR決済市場が主戦場のため、日々の業務の発想に直接的にプラスをもたらしたいと考え選択しました。

(2) 1サービスの利点を他サービスへ転用するポイントを押さえたい
(3) 取扱額 × 手数料 のビジネスモデルの勝利パターンを学びたい
 2つ目、3つ目は、自分だけでなく、グループ全員の学びになる汎用性を見出せる業界だと考えたためです。
 機能面やユーザー体験では差がつきにくいQR決済業界だからこそ、どのような点を自社サービスのアドバンテージとしているのかをみていくことは、他の差別化しやすい業界へも応用するべきポイントが詰まっていると考えました。
 特に、データを集めて、それを活用するビジネスの形は今後より増えていくと考えられるため、横展開できる業界に限りがないという点も選んだポイントです。

上記の理由でQR決済業界を選択し、さらにその中で選んだ企業はこちらの3社3サービスです。

1.   PayPay株式会社(PayPay)
   ヤフー株式会社の決算資料を確認
2.  楽天ペイメント株式会社 ( 楽天pay)
   楽天株式会社の決算資料を確認
3.  LINE Pay株式会社(LINE Pay)
   LINE株式会社の決算資料を確認

それぞれの企業選定理由とともに、各社の強み、違いを見ていきたいと思います。

企業分析1.   PayPay株式会社(PayPay)

①企業選定の理由づけ
-業界を牽引している
-他のサービスに生かしているかをみることができる
 Yahoo!ショッピング、フリマなどにデータを活用
-成長率が著しい

②決算書から読むビジネスモデル/業界内の立ち位置
ユーザーアカウント数 × 定着率 × 利用単価のうち、【ユーザーアカウント数】を圧倒的にあげる施策を打っていると感じました。
そのために、加盟店数を増やす施策を中心に取り組んでいるようです。
話題となった100億あげちゃうキャンペーンは、ユーザーを増やすことはもちろん効果がありました。

それだけではなく、1回目は話題性、2回連続でやることで、加盟店側に”集客のためにプロモーション費用を出してくれる”という期待値を沸かせ契約につなげる戦略だったと考えられるのではないでしょうか。


③企業の強みと今後の課題
ヤフーはソフトバンクとのシナジーをより強化していく、という明確な方針を打ち出しています。ヤフーではオンラインのユーザーをがっつり確保していき、PayPayを元にオフライン上の日々の生活へデータを活用し、より便利なサービスを提供していくという意思表示に感じられます。
また、「PayPayフリマ」、「PayPayモール」のリリースも決定しており、楽天のような経済圏を獲得していけるかが今後の成長キーとなってくると思いました。

企業分析2.   楽天ペイメント株式会社 (楽天 pay)

①企業選定の理由づけ
-業界を牽引している
-他のサービスに生かしているかをみることができる
 楽天市場、楽天銀行、ウォレットなど、別サービスにデータを活用

②決算書から読むビジネスモデル/業界内の立ち位置
ユーザーアカウント数 × 定着率 × 利用単価のうち、【利用単価】をあげる施策を打っていると感じました。決算資料で気になったスライドはこちらです。

楽天は国内で大きなシェアを誇る楽天市場を中心とした経済圏を確立しており、楽天ポイントを共通のポイントとして発行しています。各ユーザーは楽天IDを付与され、ECサイトで支払いうたびにポイントをもらうことができます。ECだけでなく、同じID情報で楽天ペイを使い実店舗での買い物にも利用できることは、楽天経済圏の大きな強みと言えます。

実際、多くのポイントキャンペーンなどを実施することで楽天サービス間のクロスユースを促進させることにも成功しています。


③企業の強みと今後の課題
楽天経済圏の強みに加え、楽天市場で培った加盟店へのケアが充実している点は高ポイントだと感じました。加盟店の数がユーザーを惹きつけることは間違いないと思うためです。・(ユーザーサイド)楽天ブランドの安心感

不正利用など、いまだ不安感を払拭しきれていない業界において楽天ブランドのサービスという安心感はユーザーの利用ハードルを下げるきっかけになるため、QR決済業界を牽引していってほしいと個人的に期待しています。笑

企業分析2.   LINE Pay株式会社 (LINE Pay)

①企業選定の理由づけ
-業界を牽引している
-他のサービスに生かしているかをみることができる
-日々利用しているLINEと合わせて使える強みをどう生かすか興味があった

②決算書から読むビジネスモデル/業界内の立ち位置
ユーザーアカウント数 × 定着率 × 利用単価のうち、【定着率】を圧倒的にあげる施策を打っていると感じました。
LINE PayはLINEアプリ本体で利用するため、LINEを使っているユーザーは新たに別のアプリをインストールする必要がないことは大きいアドバンテージに感じます。

実際、他サービスよりも大きく定着していることが以下のグラフよりわかります。

③企業の強みと今後の課題
圧倒的なシェアを誇るコミュニケーションツールのLINE上でそのまま利用できることは強みです。
ただ、営業部隊不在による他2社に比較して導入加盟店数が比較的少ないことが課題となると考えます。引き続き、割り勘など他の機能の促進を強めてリテンション率をあげる、という戦略を強化するのが差別化となるのではないでしょうか。

業界の課題と「新規参入するなら何をするか」

QR決済業界の一番の課題は、差別化しにくい商品であることだと思っています。ユーザーにとって、自分の欲しいものを欲しいタイミングで手に入れられれば、手段はどれでもよく、あとはほんの少しのメリットでの競争となります。

であれば、いかに加盟店側の満足度を高めることができるかが本業界のキーポイントになると考えます。そのために、各加盟店の業界ごとにより良い使い勝手を提供する必要があります。加盟店にとっても、ユーザーを取りこぼさないように色々な決済手段を導入するケースが多いように見受けられますが、「○○業界は●●Pay」と打ち出すことができれば、ユーザーも加盟店側も理解しやすく、使いやすくならないかな、、、と思いました。
それでも、依然として乱立する状況には変わらないのですが、、、。

まとめ

決算を読み解くことで、その業界の登場人物を客観的に見ることができたのが一番の学びでした。日頃の業務では、つい自社目線だけになってしまい、他社の動向、ユーザーにどう動いて欲しいかなどが抜けてしまいがちだったので、決算期には時間をとって振り返りをしていきたいと思いました。
このようにまとめを作り、言語化することも理解を深めるなと思ったので、続けられるように頑張ります・・!

課題図書はこちら
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個人課題の全スライドはこちら
https://docs.google.com/presentation/d/1-Zw0QPGxWCSLChqg1xtbz0VefD2_EntEW7jRf8O_ejc/edit?usp=sharing