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南の島で現実の夢を体験してタバコの効能に気づいた話

数年前、まだインドネシアでマジックマッシュルーム(以下,MM)が合法だった時に食べる機会に恵まれた。
一般的に言われている、スピリチュアル体験や激しい視覚変化(歪み、幻覚)はあまり起こらなかった。
まれに全く効果が出ない人もいるらしいが、自分の場合は今後大切にしたい人生の気付きを得られたので感想を語る。

MMは一時期日本でも流行っていた時期があり(現在は違法)、オウムの洗脳ツールにも使用されたことで世間的には危険ドラッグ同様の扱いだと思う。

違法性や身体作用について興味がある人は調べてもらうとして、それ自体はケミカル合成なドラッグではなく、古来から南米のインディヘナをはじめ各地で宗教儀式などに使われていて色々な所で自然に自生するキノコである。
近年精神障害の薬として医療分野での活用が期待されたり、食べて良かったという人の体験談を聞いて早速試してきた。

インドネシア(特にバリ)はMMの有名なスポットで、欧米人やバックパッカーが集まるクタという繁華街で簡単に手に入った。(今はわかりません)
夜になるとその辺にいるバイクタクシーのおっちゃんに、乗るか?・・・じゃあマッシュルーム要るか?という具合に聞かれまくる。
今回の旅行では3回試すことができた。全て生の状態のフレッシュキノコ(シロシベ・クベンシス)でビニールの小袋に6~8本ほど入って約700円。
キノコオムレツにしたり、乾燥キノコならそのまま食べたりと食べ方は色々らしいが、店主のお勧めでファンタストロベリー味をミキサーで混ぜたものを飲んだ。生でも食べてみたが食感の弱いシメジみたいで、特別不味いとは感じなかった。

ホテルの部屋にて摂取後15分で変化が起こった。変にソワソワする。小学校の時のピアノの演奏会前みたいな感じ。
次第に脈拍が速くなり、倦怠感と悪心が出てくる(吐く人も多いみたいで胃が空っぽだったおかげか我慢できた)
1時間経った頃がピークで、眠くないのにあくびが出まくり、だるくて起き上がるのもおっくうで、嫌な寒気に襲われる。
ひどい風邪をひいたような状態。この辺りから不安になってきて、後悔の念が波となって押し寄せてきてバッド・トリップに突入。

その時の感情や思考がループする特性があるらしく、気分転換しないと死ぬ!とか、捕まったらどうしようという強迫観念に襲われる。
遠くから聞こえる街の雑踏音が、ドアの目の前でガチャガチャやってるように聞こえて恐怖する。
時計を見ると、1時間以上恐ろしい体験をした気分だったけど、実際にはなんと4分しか経っていない。
気分転換しようと急いで起き上がるも足元フラフラ。意識はクリアーなのに体は泥酔状態。(大麻にも言えることだがこれがアルコールとの違い。)それを経て、
ああ、MM食ったから特別こうなってるだけなんだ。と思い直し、少し安心する。
その瞬間、自分が巨大化した。それ以外に表現方法が思い浮かばないくらいに。不思議の国で巨大化したアリスとたぶん全く同じ気分。周りの家具がシルバニアファミリー。(ちなみにアリスの作中にもベニテングダケが登場する)面白いのキタ!と思った瞬間、もう普段のサイズ感に戻っていた。この時は倦怠感と頭のモヤが少し残ってるくらいだったけど、それがしばらく続いて後は何も起こらず終了。シラフに戻るまでは摂取後5時間くらい。

2回目。前回の失敗は寝不足だったせいだろうと体調を万全にしてスタート。
摂取後1時間までは同じく気持ち悪さとだるい感じ。でも起こる事態が予測できたので気分的には遥かに楽。
ベッドに寝転がりながらPCを開いて、なんとなくMMについてググる。
過去日本での誤食の事例を読んだりしてたら、笑いが止まらなくなる。意味もなく突然に。
自分が笑っていることに対して笑いがこみ上げてきて、連鎖する。5分くらい死ぬほど笑い転げて、気づいたら止まっていた。

その後、特に何が起こったわけではないけれど、とにかく不思議な気分になった。何に対してかもわからないのに何故か。この世の全てが不思議。
あえて例えるなら、夢の中でこれは夢だと自覚できている世界を、そのまま現実に持って来た感じ。
これが本当に夢を見ているだけなら別におかしくは無い。けど、現実でやられると、不思議すぎる。
頭はクリアーで思考も普段どおりなのに、肌で感じられる空気感や時間感覚が全く無い。今ここに自分が存在していることが感じられる意識やリアリティが薄い。と言ったらいいかな。
ひょっとして、人は今自分のことが見えていないのではないか?とか、パラレルワールドに飛んだか?という荒唐無稽な考えすら浮かぶ。
ふと、壁にかかっている風景画に目をやると、素晴らしく綺麗な自然に見えた。躍動感にあふれて、動画をみているようだった。(ちょっと記憶が曖昧だけど本当に絵の中が動いていたかもしれない)

テラスに出て、一服した。普段全く吸わないけど海外の煙草はパッケージがエグいから記念にと現地のを買っていた。最初の2、3口は吸う度に、脳に閃光というか衝撃が走った。ニコチンのせいだろうか?漫画とかでよくあるドクンッ!!という感じ。
タバコを吸いながら様々な事を思考した。目を閉じると、夢を見ている様に脳内のイメージがありありと映し出されて映像のように感じられる。自分が思考したことが、目の前のディスプレイに瞬間的に文字や映像として視覚的に映し出されるかんじ。
映像に没頭して我に返った時、うっかり居眠りをしてしまって夢を見ていたんだと思った。
その間タバコは燃え続けてて、慌てて手元を見ると1センチしか灰になっていなかった。小一時間は夢想していた感覚だったのでびっくりした。

個人的にタバコは百害あって一利なし派だったけど、この日から考えが変わった。ニコチンの害性は百も承知なので置いといて、タバコのメリットはその燃焼性にある。(そして思ったより煙草って燃焼時間が長い)
一本タバコを吸いながら数分間思考し吸い終わる時、時間と共に思考内容が灰となって昇華される。そういう意識付けを行うことで喫煙時に完全にマインドフルな自分の空間を過ごすことができる。タバコに火をつけた時から燃え尽きるまでに何を考えてどういう自分がいたかを振り返る。仕事に忙殺されていると感じた時、その瞬間自分自身に戻る道具として週に二、三本のペースで吸っている。(意識せずただ習慣化してしまうと、喫煙が作業になり意味無くなるので気を付けている)集中力が落ちていることに自分で気づけない時も喫煙する同僚に誘ってもらえるので気持ちの切り替えができる。砂時計みたいなものを使って考え事もいいけど、会社員にはボケーっとする場所がないので喫煙所が丁度いい。

以上、MMを食べて感じたこと考えたこと。今後どんどんnoteに自分のことを書いていくつもりだけど私はADHD当事者なので、副産物として半強制的に過集中状態からログアウトできるツールを発見できたのは良かった。おそらくMMやシロシビンは普段見過ごしてしまいそうな事象やとりとめもない感情を具体化したり拡大する精神作用があると思う。最近、別の機会でサイケデリクス(幻覚やこのような作用があるドラッグを指す言葉)を試す機会があったので別の機会にnoteにしたいと思う。

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Mu-Rin

海外在住7年目のエンジニア。 日本は好きだけど住み続けるのが辛くなり20代前半でアジア各地に移住して楽しくやっているADHD持ち。 ジャズと電子音楽が好き。
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