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受託開発の料金表を公開した話

この記事はcommewのアドベントカレンダー用に書いたものです🎄


突然ですが、フリーランスにWebシステム開発を依頼するとき、なにを頼んだらいくらかかるかご存知ですか?

私はWebエンジニア歴が11年あり受託案件も多数携わらせていただきましたが、他のフリーランスならいかほどで受けるのか、その相場をよく知りません。

企業の相場もあいまいかと思いますが、フリーランスの場合は更に、スキルや時期、相手との関係性等によって千差万別の料金設定をされているので、正直「相場なんてないのでは?」と私は感じています(※時給の相場はなんとなくあります。ここでお話しているのは特に成果物に対する価格の相場です)。

相場が知られていないと何が起こるかというと、クライアントとクリエイター間の価値観の違いによるトラブルです。この問題はWeb開発のみならずフリーランスのクリエイター全体で起こっているようで、Twitterでもたびたび炎上しているのを見かけます。

依頼する側はできれば安く済ませたいのが当然ですし、業務にかかる時間や必要とされる技術力の高さを知りません。反対に、受注する側は多くの時間と労力を技術の習得に費やしてきた上で更に責任を負いつつ請負うわけですから、あまりに低い予算を提示されては腹が立つのもわかります。

どちらが悪いという話ではなく、相場がわからないなら当たり前に起こるトラブルだと私は思っています。

なのでお互いを尊重し合って穏やかに交渉していきたいですし、自分が受注するときは常にヒアリングをしてお見積りを取らせていただいていたのですが、それはそれで大変な面もあります。単刀直入に言えば、時間が溶けます。

成約すれば特に問題はないのですが、"見積りは無料"が当たり前の世界で、必要な情報を丁寧に聞き出して工数を計算して、その結果もし成約に至らなかった場合は収入0円で時間だけが過ぎ去ります。

常に時間に追われている私にとって、これはかなりのストレスでした(これが嫌なのもあって、今まで新規のお客様はかなりお断りしていました。申し訳ありません……)。

私以外の大抵のフリーランスにとっても時間は命ですし、これが続くと死活問題です。もちろんクライアントにとっても喜ばしい状況とは言えないでしょう。

そんなわけで私は常々「明朗会計にできたらいいんだけどなー」と考えていました。

しかし、私はオーダーメイドの案件をメインで行っているために独自性が強いものが多く、簡単にどれがいくらとは言えなくてずっと悶々としていました。

ところがある日、ふと注文住宅の広告を見ると「xxxxスタイル 1930万円~」と書いてあったのです。「なんだ、下限を提示すればいいのか!」と気づき(気づいてみるとありふれた手法なんですが、なんで思いつかなかったのでしょうね……。新聞も取らずにひきこもっているからでしょうか……)、この度、はじめての料金表を書いてみることにしました!

実際のご依頼では「自社フレームワークで作った独自の業務管理システムのカスタマイズを……」とかもあるのですべての価格を提示することはできませんが、汎用性の高い部分だけ選んで記してあります。

https://lachelier.com/price/

これでなんとなくの費用感が伝わり、前に挙げた問題の解消に繋がればいいなぁと思っています。

最後に、依頼する立場の方とフリーランスの方向けにメッセージを書きました。

■ 依頼する立場の方へ

先にお話したとおり、フリーランスの料金は千差万別で、上記ページに記載した内容ははあくまで私が受注するときの料金目安です。他のフリーランスの方に依頼する際には、これを引き合いにして交渉しないでいただけると幸いです(私が欲しい額を書いているだけで、相場とは何ら関係ありません)。

また、誠に勝手ではございますが、私自身も常に一定の料金で請負っているわけではなく、状況に応じて料金設定を変えることがございます(今後は都度上記のページに反映していきます)。

何卒ご理解賜りますようお願いいたします。

■ フリーランスの方へ

提案なのですが、もしまだ料金表がないフリーランスの方は、よかったらこれを機に作ってみませんか?

料金表を作るのが難しい類の職種の方も多くいらっしゃるかと思いますし、料金を公開することに抵抗を感じる方もいらっしゃると思うので無理強いする気はさらさらないのですが、料金表を公開することで以下のようなメリットが発生するのではないかと考えています。

1.  見込み客からのお問い合わせが増える

2. 費用感のズレが解消された状態からコミュニケーションを始めることができる

3. 自分の市場価格を察することができる

まだ駆け出しの方で、「そもそも料金ってどうやってつけたらいいの?」という方はこちらの記事におすすめの方法を書いたのでよかったらご覧ください。

こちらは有料記事にしてしまいましたが、フリーランス向けオンラインコミュニティcommewに所属しているメンバーの方には無料でデータをお渡ししています。ご希望の方はSlackのDMでお声がけください:)


というわけで、私がはじめて料金表を作った話でした🙌

お付き合いいただきましてありがとうございました!

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