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Microsoft Excel Data Streamer 3話

作る物のアイデア

話は制作時よりもっと前、アイデアを練っていた時の話に戻ります。

・・・私、現職は電機の仕事で制御盤を作っています。
業界では盤と言われており、大きい鉄の枠内に制御リレーやブレーカーを
入れて、電気で動くものを制御したり、入力された信号を表示、信号を出力したり、計算・制御したりします。
この盤を動作試験する際、各入力信号に模擬スイッチ、各出力信号に模擬
LED表示灯を付けて、模擬動作によるシーケンス試験をしています。
、、、言うと簡単ですが、現職は高価で多機能な盤を作ることが多く、模擬スイッチと模擬LED表示灯の接続が大量すぎて大変です。
また、各信号に名称があるので、各スイッチと各LEDに紙でラベルを作って切って張ったりもします。
その際はExcelで名称を打ち込んで印刷、ハサミでチョキチョキ、セロテープでペタペタ、、、超アナログ作業です。
これを何とかしたい!

  • 凝ってない制御盤・・・スイッチ30点、LED表示灯30点

  • 凝った制御盤・・・スイッチ100点、LED表示灯100点

  • ヤバい制御盤・・・スイッチ200点以上、LED表示灯200点以上

また、使用する信号の電圧もDC24V,DC100V,AC100Vと多彩でシーケンス試験の準備は時間が掛かります。
これも何とかしたい!

あと、アイデア?理想?を足すと、入出力接点を自由に追加、信号線の着脱可能・着脱容易になれば業務の効率化ができそうだなと考えました。
アイデアも足して、職場を何とかしたい!

職場の写真は出せないので、モノタロウで売られているスイッチボックスの写真を載せます。
現職はスイッチ100点、LED表示灯150点の大きな据え置き型を使って仕事(試験)しています。

欲しい機能をまとめる

実際、上記の「作る物のアイデア」は職場の人を集めて、ワイワイ言い
ながら意見を貰って検討しました。
私は個人的にRaspberryPiやarduinoで機器開発を趣味にしていたので、
入出力に関わるICと組み合わせてプログラミングすれば完成できると
およそ推測できました。
集まった意見はこんな感じです。

  1. 模擬スイッチ30点~200点強まで増減可能

  2. 模擬LED表示灯30点~200点強まで増減可能

  3. 模擬回路から盤の間をコネクタ着脱式

  4. 入力はDC24V,DC100V,AC100V対応

  5. 出力もDC24V,DC100V,AC100V対応

  6. 現在より小型化

  7. 信号名称のラベルが作成不要

欲しい機能を形にしよう

上記の「欲しい機能をまとめる」から技術的にフォローする。

1と2、入力・出力のシフトレジスタを使えばカスケード接続で実現可能。
3、基板から自分で設計すれば汎用コネクタ化できる。
4と5、リレー+フォトカプラで実現可能。
6と7、タッチパネル液晶とarduino専用基板化で実現可能

そこで7の「信号名称のラベルが作成不要」これです!
最初は自分でRaspberryPiによるテレビ出力型多接点試験装置を作ろうと
考えていましたが、皆さんの意見を聞くと「誰でも」信号名称を打ち込めるシステムが必要と気づかされました。
そう、自分が良ければ問題ないと思うシステム制作はダメ!!
後輩に残せる汎用的なシステムを作らねばならん!!
ワイはホワイトなExcelおじさんになる!!

そう心に決めて、金麦を飲んで寝ました。

やっと登場、DataStreamer

後輩に残せる汎用的なシステムを、、、と言いながら「汎用的」と言う言葉について自問自答、そして仕事をする感じを出しつつネットサーフィン、
全然アイデアが出ない日は早めに帰って酒を飲んで寝る生活、、、を繰り返しました。

最初はVBAでシリアル通信をするアドインeasycomを見つけました。
ただし、VBAで作り込むと「汎用的」にはかけ離れた世界が見えて不採用。
ここでウニャウニャと検索してたらDataStreamerを試している人のHPやブログを発見。
世間では流行っていないがDataStreamerは良いらしい、、、
ただし、送信と受信を両立している情報は見当たらない、、、
これは使えるのか、、、情報量が少なすぎないか?

この日も金麦を飲んで寝ました。

第4話からDataStreamerでの試作を書きたいと思います。

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